【大磯 イベントレポ】高麗の山神輿 - ド迫力!神輿を担いで山の急斜面を駆け上がる湘南の奇祭
大磯町にある高来神社の春季祭「高麗の山神輿」が、2026年4月18・19日に執り行われました。
町指定無形民俗文化財の「高麗の山神輿」は、湘南の奇祭とも言われる他では見られない独特なお祭りです。
高麗の山神輿とは
高来神社祭 山神輿
高麗寺祭はもともと高麗寺のご本尊のお祭りで、その昔、多くの人が集まる騒がしさを避けるため、御霊を高麗山山頂の上社まで担ぎ上げて仮宿させるようになったことが由来とされています。
江戸時代から続くこのお祭りは町の無形民俗文化財にも指定されており、現在でも高麗山の絶壁を人と神輿が一体となり上社まで登っていきます。
出典:高麗寺祭(高麗の山神輿 )_大磯町観光協会
昼間に神輿の町内渡御が行われ、夕暮れと共に神社裏の高麗山頂上を目指し急斜面の「男坂」を 一気に駆け上がるのが「山神輿」で、お祭り一番の見どころ。
夕方になると境内で高来神社の神霊を神輿に移す神事が行われ、宮司がおはらいをして出発に備えます。
この日は、国会議員の河野太郎氏も地元のお祭りに駆けつけました。
町長の挨拶も行われ、最後に今年の引き手の責任者などが役割分担が伝えられます。
地元の子どもたちのお囃子が始まり、18:00になるといよいよ「山神輿」の出発です。
緊張感と気迫、熱気と力強さ
夕暮れと共に3時間ほどかけて急斜面の「男坂」を登り、高麗山山頂の上社まで御霊を神輿で担ぎ上げて仮宿させ、翌日緩やかな「女坂」を下るというのが「山神輿」の習わし。
標高165mの高麗山は、高さこそないものの傾斜度60度以上という急な斜面のある山で、普段はハイキングコースとしても利用されています。
整備されてはいますが道幅は狭く、大人数が一度に通るのは危険そうに見えます。大きな難所は2個所あるそうですが、序盤から険しいポイントが次々と出現。
「よーこら」「よーこら」と掛け声をかけながら、タイミングを合わせて綱を引き神輿を引き上げていきます。
麓の方からは、子どもの「パパ頑張ってー!!」という応援の声も。
親綱と横綱の引き手に、後方から神輿本体を支える役割のそれぞれがバランスを取り支えながら神輿を上に運んでいきます。バランスが崩れると、神輿の屋根を叩いて大きな音を立て神輿をストップ。
一気に駆け上がる勢いがありつつ、慎重さが求められる作業です。
日暮れと共に街灯の無い山道は、暗闇に包まれ足元が悪くなります。
危うい状況になれば時に怒号が飛び交い、一方で冗談を交えながら力を合わせる様子に、地域の仲間の絆と長年の経験が感じられます。
一歩間違えれば大きな危険と隣り合わせの「山神輿」は、緊張感と気迫、熱気と力強さがあふれる凄まじい迫力です。見ている方も、思わず息をのむ場面がいくつもあります。
湘南の奇祭の呼び名に相応しい、他では見られない圧巻の光景。
途中の休憩場所では、塩むすびが振る舞われるのが定番。
3時間ほどかけて神輿を山頂へ運び、上宮での神事が催行され下山します。
次の世代へ繋ぐ
「高麗の山神輿」は、高麗山神輿保存会と自治会によって大切に受け継がれているお祭りです。
保存会では、近年公式LINEを開設し情報発信を行い、地域の人はもちろん、他のエリアの人たちにも知ってもらう試みをしています。親綱の引手の募集を呼びかけたり、はんてんのレンタルも行っているとのこと。
この地で生まれ育ち40年「高麗の山神輿」を見て参加してきたという、保存会の松下さんは「小さなころからワクワクするお祭りだった。これからも多くの人にこのお祭りを知ってもらい、次の世代へと繋げて行きたい」とお話ししてくれました。
一見は百聞に如かず。
湘南の奇祭「高麗の山神輿」の臨場感ある現場を、ぜひ一度体感してみてください。
注意事項足元が暗いため、神輿見物をしたい方も歩きやすい靴とヘッドライト装着が安心です。カメラのフラッシュは、引き手・担ぎ手の視界の妨げとなるため注意が必要です。
高来神社春季祭 (高麗の山神輿)
開催日時
※開催日は、その年により変わります。
4月18日(土)
11:00~ 区内渡御(村神輿が町内を巡回)18:00~ 上宮渡御(山神輿が男坂を登る)
4月19日(日)
11:30~ 境内集合・還御(山神輿が女坂を降りる)13:30~ 宮付・昇殿神事(山神輿が神社に到着)
開催場所
高来神社
アクセス
JR大磯駅ら徒歩24分
〒255-0001 神奈川県中郡大磯町高麗2丁目9−47
駐車場:無
主催
高麗区自治会・高麗山神輿保存会