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多様化するアパレル業界での働き方!ルミネがジョブマッチング「ルミナーズ」を始めた狙いとは?

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「ルミナーズ」を立ち上げたルミネの事業推進部の大出友美氏

「ルミネ(LUMINE)」や「ニュウマン(NEWoMan)」といった駅ビル型の商業施設を運営するルミネ社は2021年4月、ジョブマッチングコミュニティ「ルミナーズ(Luminers)」をスタートした。「ルミナーズ」とは、ルミネでの勤務経験があり、結婚や出産、あるいはやむを得ない理由で退職した接客スタッフたちに、再びルミネで働く機会を提供するジョブマッチングのシステムだ。空いた時間に短時間でも働くことができるため、職場復帰しやすいのが特徴だ。副業での利用も可能なため、実際にジュエリーデザイナーやVMDの仕事をしながら空いた時間に勤務するルミネ卒業生も多いという。「ルミナーズ」は、テナントショップにとってもメリットが多く、慢性化している人材不足の解消に向けた取り組みである。「働き方の選択肢を増やすために『ルミナーズ』の事業を立ち上げました」と語るのは、「ルミナーズ」の発案者でルミネの事業推進部の大出友美氏だ。多様な働き方を認める制度を整え、自分のライフスタイルに合った働き方を指向する元スタッフを積極的に受け入れている。

「ルミナーズ」がスタートしてまだ数カ月だが、大出氏はすでに手応えを感じているという。「実際に『ルミナーズ』を利用したスタッフたちから、楽しみながら働くことができるという声を数多くもらっています。接客が好きな人を対象にしているので、コロナ禍で人と会う機会が減りましたが、仕事を通して新しい出会いに繋がったことも良かったようです。ショップに対しては即戦力とのマッチングに繋がっていますので、人手不足の解消に貢献できていると思います。新しいスタッフが入ることで既存スタッフへの刺激になったという声もいただいています」。

そもそも「ルミナーズ」を思い付いたきっかけはなんだったのだろうか。「ルミネはもともとスタッフがハッピーに働けるように、さまざまな施策に取り組んできた企業です。私が以前いた部署では、全館の研修を企画したり、接客ロールプレイングコンテストの『ルミネスト大会』を運営していました。デベロッパーとして人材育成に非常にパワーをかけて接客レベルを向上させる努力をしてきましたが、一方でそういった接客スタッフが路面店に異動したり、あるいは大学生のアルバイトであれば就職してルミネから離れていくのを見てきました。その後に社長秘書に異動するのですが、そこでは人材不足という課題を抱えている出店者の話をよく聞きました。一方では接客スタッフが多く入ってくるものの定着しづらいという状況、一方では人材が足りないという状況があることに気付き、それならばルミネを離れていったスタッフのうちの何割かでも戻ってきたら、こうしたギャップを埋められるのではないかと思いました。それから約3年の準備期間を経て、ようやく本格運用が開始できました。年内には『ルミナーズ』の公式サイトもローンチする予定です」と、大出氏は語る。

「ルミナーズ」は、「ルミネ」や「ニュウマン」での勤務経験者を対象にしているのがユニークだ。それについては、「『ルミナーズ』の利用者は、例えば『ルミネスト大会』をきっかけに隣のショップの方と仲良くなり、切磋琢磨しながらやってきた接客スタッフたちです。ルミネが好き、働くならルミネがいいという熱い熱量で繋がっていて、スタッフ間のそうしたコミュニティの強さは自負しています。私もできるだけ本人に会いに行って、話しをしています。ハッピーに働いてもらうための働きかけがとても大切ですし、本人の意向などを理解してあげることが大事です。ルミネは、従業員が充足すると、ショップも嬉しく、お客さまも接客に満足し、売上拡大につながりルミネも嬉しいという『三方良し』の考え方を持っていますが、『ルミナーズ』はまさに『三方良し』が醸成されるマッチングコミュニティだと思っています」。

コロナ禍をきっかけにアパレル各社はEコマースでの販売に注力しているが、接客スタッフの悩みや意向を汲み取り、こうした制度を導入してチアーアップしようとするのがいかにもルミネらしい。「コロナ禍で全国民が不安を感じていたと思いますが、『ルミナーズ』の利用者に話を聞くとやはりリアルな接客なので不安の声が非常に多かったです。ただ、それでも接客が好きという思いを持たれている方が多かったのと、今まで以上に自分の力を磨いていきたいという声が多かったです。私たちは、ルミネに今日来てよかったな、明日も行きたいなと思ってもらえるような、顧客感動を目指しています。そのためには高い接客技術を持つスタッフに、働き方の選択肢を増やしていくことが大切だと思っています」。

では、そんな大出氏が思う、接客の楽しさや魅力とは?「お客さまとの共感あふれる時間を過ごすことではないでしょうか。お客さまと心を通わせて信頼を得て、単に商品をおすすめするのではなくて、生活の彩りまでを一緒にご提案していけることが最大の魅力だと思います。そして、こうした体験がスタッフの幸せに繋がるのだと思います」。接客スタッフに心から寄り添う大出氏だからこそ「ルミナーズ」は実現できたのであり、ルミネの理念にある「わたしらしくをあたらしく」をまさに体現しているのが「ルミナーズ」だ。「ルミナーズ」の今後の展開に大いに注目したい。

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