神戸・県庁前にひっそり佇むレトロな公衆電話を発見!丹波ヒノキと淡路瓦の意外な魅力も 神戸市
神戸市中央区の県庁前で、レトロ可愛い公衆電話ボックスを発見しました。携帯電話の急速な普及に伴い、近年ではめっきり見かけなくなりましたよね。
それもそのはず、2000年には73万5812台あった国内の公衆電話は年々減少し、昨年3月末には9万6126台と、ついに10万台を下回ったといいます。
そんな希少な一台が、いつも通る場所にもかかわらず気付きにくく、「こんなところにあっただろうか」と思わせるほど奥まった場所に、ひっそりと佇んでいました。その姿は街並みに自然と溶け込んでいます。
足を止めてドアを開けてみると、昔と変わらない懐かしい光景がそこにあります。携帯電話のない時代には、ここの緑の電話機にお世話になった人も多いのではないでしょうか。現在では、使い方がわからない人も少なくないかもしれません。
硬貨のほか、テレホンカードも利用可能です。かつてはレアなカードをコレクションしていた人も多く、どこか懐かしさを感じさせます。
ふと目を向けると、この電話ボックスの成り立ちについての説明書きがありました。読むと、「青垣ロイヤルクラブ」の15周年記念事業として寄贈されたものだと記されています。
木材には丹波産ヒノキの小径材が使用され、屋根には淡路瓦が採用されているとのこと。地域の素材を活かした、兵庫らしさを感じる建造物です。
淡路瓦は愛知の三州瓦、鳥取の石州瓦と並ぶ日本三大瓦の一つで、美しい銀色が特徴の「いぶし瓦」です。太陽の光を受けて輝いています。
淡路の砂を使った良質な粘土を、他産地よりも低めの約1000度でじっくり焼成してつくられるこの粘土瓦は、50年から100年とされる高い耐久性を誇ります。
古いものでは約1400年前の寺社仏閣に使われている例もあるというから驚きです。
屋根の下に見られるのは丹波産のヒノキです。「未利用材を活用している可能性があります」と話すのは、丹波農林振興事務所の上村さんです。
近年は、脱炭素による温暖化防止への関心の高まりに加え、技術の進歩によって耐震性や断熱性が向上していること、さらにストレス軽減など健康面での効果も報告されていることから、木造建築が見直されつつあるといいます。
上村さんによると、この電話ボックスは寄贈からかなりの年月が経過しており、当時の詳細を知る人は現在の事務所内にはいないとのことです。
「この電話ボックスを通じて、丹波のヒノキをはじめ、木の良さを見直すきっかけになればうれしいですね」と話してくれました。
公衆電話は、災害時など通信インフラが途絶した際にも優先的に通信が行える設備として位置付けられており、全国で最低限の必要台数が確保されています。これからも、この場所で静かに佇み続けてほしいと感じさせる存在です。
公衆電話ボックスの場所
神戸市中央区下山手通4