「生きて日本へ帰りたい」激戦地ペリリュー島を生き抜く若者の”覚悟”と”素顔”に迫る『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』
終戦80年に届ける、史実に基づく戦火の友情物語。アニメーション映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』が、12月5日（金）より公開される。このたび、激戦地のペリリュー島を生き抜く人物たちを映し出したキャラクターPV3種が解禁となった。
戦争漫画の新たなる金字塔が映画化！
本作は、太平洋戦争、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメ作品。原作は白泉社ヤングアニマル誌で連載され、かわいらしいタッチでありながら戦争が日常であるという狂気を圧倒的なリアリティで描き、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義による漫画『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』。（全11巻/外伝全4巻）各界クリエーターから絶賛コメントが寄せられた戦争漫画の新たなる金字塔が、劇場アニメーションとしてついに映画化。
心優しい漫画家志望の主人公・田丸均を板垣李光人、頼れる相棒・吉敷佳助を中村倫也が演じる。確かな演技力で話題作への出演が絶えない2名が、過酷な戦場を生き抜こうとする若き兵士を熱く演じた。また、主題歌「奇跡のようなこと」を歌うのは、女優だけでなく歌手としても活躍する上白石萌音。
南国の美しい島で相次ぐ戦闘、飢えや渇き、伝染病——家族を想い、故郷を想いながら、若き兵士が次々と命を落としてゆく。そんな壮絶な世界を田丸と吉敷は必至で生き抜こうとした。自決も許されない持久戦、1万人中最後まで生き残ったのは僅か34人だった地獄のような戦場、ペリリュー島で若者たちは何を想い、生きたのか。観る者の感情を揺さぶる、壮絶な世界で紡がれた戦火の友情物語が、終戦80年の冬に公開する。
漫画家志望であり、「功績係」に任命される主人公・田丸（CV：板垣李光人）だが、自身の画力や控えめな性格は、敵を殺め、自国の勝利のために戦う戦場において、時に“場違い”だと劣等感に駆られることも。しかし吉敷ら仲間たちとの出会いを経て、生き残るために懸命に戦い、そして仲間の勇姿を記す功績係としての自分にしかできない戦場での生き様がしっかり映し出されている。強い責任感と勇敢なる姿勢が際立つ吉敷(CV：中村倫也)は、銃の扱いに長け、幾度にわたり敵を撃ち倒すなど、軍内でも一目置かれる存在。しかしそんな彼も、まだ若き青年兵であり、命を落とすことなく日本へ帰りたい思いは同じ。映像でも集団自決の跡に震えが止まらず、遠い家族を想う様子が映されており、そういった一面も含め、吉敷の人間味溢れる姿が印象的だ。
生きて日本へ帰りたい——。田丸と吉敷、対照的でありながらもお互いが助け合い、信頼し合うことで絆を紡いでいく2人の若き兵士たち。演じた板垣と中村も、「田丸が自分の仕事やこの戦い自体に抱く葛藤とか、家族や大事な仲間である戦友に対する思いも、今の僕たちが抱く気持ちと何ら変わりはしないんだよな、と共感しました。」（板垣）、「（吉敷は）リーダーシップがあり、危機的状況でも最適な行動が取れる優秀なしっかり者ですが、若者らしい葛藤・困惑・焦燥も抱えているんです。そういった部分も大切に挑みました」(中村)と、それぞれが役への印象を明かしており、心震わされる戦火の友情物語は見逃し厳禁だ。
加えて、物語の脇を固めるキャラクターたちの映像も到着。小隊長として軍を率いる島田少尉（CV：天野宏郷）が、熱きリーダーシップを発揮し田丸や吉敷らを引っ張る様子や、常に飄々とした雰囲気の小杉伍長（CV：藤井雄太）が、戦局をなんとしても生き延びるべく、現実的かつ冷静に行動する姿が描かれている。加えて、憧れの島田少尉に心酔する泉一等兵（CV：三上瑛士）や、非常に高い戦闘能力で冷徹に淡々と敵兵を倒していく片倉兵長（CV：茂木たかまさ）の姿も。多種多様な面々が、物語にいかなる影響を及ぼすのかにも注目が集まる。
『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』は12月5日（金）より全国公開