警官名乗るオレオレ詐欺 50代女性が100万円被害 伊賀市で
三重県警伊賀署は1月22日、伊賀市内に住む50代女性が特殊詐欺の被害に遭い、現金約100万円をだまし取られたと発表した。今年に入って管内で認知した特殊詐欺の被害は2件目で、被害総額は計約900万円に上る。
発表によると、同日午前9時20分ごろ、女性の携帯電話に警察庁のタカハシと名乗る男と富山県警捜査二課の黒瀬亮と名乗る男らから次々と連絡があり、「逮捕した詐欺グループからあなた名義のキャッシュカードが出てきた。あなたも容疑者の一人。銀行口座のお金の動きを確認しないといけない。返金するので、ひとまず指定口座にお金を振り込んでほしい」などと言われた。
携帯電話から連絡があった男2人とは別に、東京地検のサトウヒロシと名乗る男は無料通信アプリ「LINE」の通話機能を使って女性に接触。「逮捕状」や「凍結捜査差押許可令状」などの画像を送信してきたという。本物の警察官らと信じた女性は、正午ごろに職場からインターネットバンキングで指定された口座に現金を振り込んだが、不審に思って午後4時ごろに警察に相談し、被害が発覚した。
同署は「今回の事件はオレオレ詐欺の手口。警察官らが電話で本人に容疑者だと伝えることや、逮捕状など書類の画像を送信することはない」と注意を呼び掛けている。