金色の「大正丸」勇壮に町を練る、四日市で復活3年目の磯津鯨船祭り
復活3年目を迎えた三重県四日市市の磯津鯨船祭りが9月21日、磯津地区で始まった。朝から、地区の町の中を金色に輝く「大正丸」が練り、活気あるかけ声が満ちていた。
男衆100人以上で曳く「大正丸」は、広い通りだけでなく、車1台程度の幅の住宅地の道路にも入って練り、船上の踊り子たちが演技を見せた。男性だけでなく、女性も一緒になって鯨を操って泳ぐ姿を見せ、鯨船との闘いを再現した。22日も午前9時ごろから町練りが始まり、午後7時ごろに塩崎神社に船が入る。
磯津鯨船保存会の西野孝之会長によると、少しずつ祭りに参加する人も増えており、地元出身の大学生が、祭りのために帰って、参加してくれるようになったという。祭りに向けた準備の様子がインスタグラムで発信されており、8月の踊り子の稽古など、地区で伝統が引継がれていく様子が紹介されている。
磯津鯨船は大正時代に始まったとされ、「大正丸」の名前の由来にもなっているという。1995年6月に市指定無形民俗文化財になった。しばらく見られなかった時期もあるが、2022年に21年ぶりに復活を遂げた。
豪華な飾りで金色に輝く「大正丸」