鈴鹿川河口での投げ釣りで本命ウナギに大型クロダイをキャッチ【三重】
7月13日は三重県の鈴鹿川河口に釣行した。鈴鹿川という名前だが、地図上では四日市。臨海部に石油化学工場が林立しているイメージだが、鈴鹿川下流域周辺は背丈ほどの草が生い茂り、四日市中心部の工業地帯とは異なる環境だ。対岸の知多半島もうっすら輪郭が見えている。
鈴鹿川でウナギ釣り
釣り場に着いたのは午後4時。名古屋は気温33度で暑かったが、釣り場は30度で天気は曇り、海からの風もあるので暑さは気にならなかった。
辺りが明るいうちに情報を収集する。川岸周辺の状況(エサとなるエビやカニ、貝殻の有無)、釣り場所の確認(満潮時に潮が満ちてこないか、大物が掛かったときサオを持っていかれないか)、川底の状況(深さおよび根掛かりの有無)など。
水深は意外に浅く、手前は岩石が積まれているが、底はなだらかで根掛かりのリスクは低そう。潮流もきつくなさそうなので、オモリはスパイクなしの20号とした。
1投目は50mくらいに投入。入れた直後から穂先がビクビク反応している。まだ明るいし、おそらくゲストだ。5分くらいで反応がなくなる。このアタリは続いたが、犯人は分からなかった。
まずは標準サイズ手中
暗くなりかけた午後7時ごろ、突然大きな引き。何かが食った! 伝わる感触から魚を推定する。トルクのある引き、左右に激しく暴れない。おそらくターゲットのウナギだ。推定通り、ここでの標準サイズのウナギをキャッチ。うれしい。
土産ができたのでいろいろ試してみようと投入範囲を広げた。10m間隔でサオを3本出し、10mくらい左右に投入する。
すると再び大きなアタリ。サオを持って引きから魚を推定する。そこそこ重量感があり、激しく左右に首を振っている。ウナギではないが型は良さそう。顔を見せたのはマダカといえるサイズ。これはこれでうれしい。良型なので血抜きをしてクーラーに収納した。
特大サイズヒット
その作業中、サオが曲がりロッドキーパーに擦れる音でアタっていることに気付いた。魚の処理を中断してサオを持つとグイグイと下に潜ろうとする引き。ウナギにしてはパワーがある。何だろう。ラインのテンションを保ちながら寄せてくると、シルエットは細長い。この手応えでウナギ? あまりにもパワーがあるので意外だった。
上がったのは特大サイズのウナギ。これだけの大物はめったに釣れない。おそらく3年ぶりくらいの大物だろう。妻が担当していたサオにもアタリがあり、上げると良型のウナギが掛かっていた。この後さらに1匹追加して計4匹となった。
霧のような雨が降り始め、午後9時30分には雨粒が大きくなったので納竿した。まだまだ釣れる気配はあったが楽しみは残しておこう。数型ともに納得。しかも特大ウナギの素晴らしいファイトまで堪能できて大満足の釣行だった。
さらに7月20日、前週に続いて鈴鹿川へ釣行した。
まさかの大物登場
釣り場には午後4時ごろに到着し、5時すぎくらいから釣り始めた。前回と同じ場所に釣り座を構え、前回釣れた場所に仕掛けを投入する。潮は中潮、釣りを始めたタイミングで下げ潮となる。
午後7時すぎ、そろそろ釣れる時間だ。辺りが暗くなり始めたころ、わずかに穂先が動いた。その数秒後、また穂先がピクピクと反応。「ゲストがエサをつついているようだ」と静観していると、突然サオが曲がった。
慌ててサオを持ってアワセを入れると、かなりの大物らしく重量感がある。ウナギだったら前回より大きい。慎重にやり取りして寄せてきたのはクロダイだ。ゲストだがかなりの大物。魚が上がった瞬間「ワーでかい!」と拍手が聞こえた。
早速計測すると52cm。スリリングなやり取りの楽しみと釣り上げた達成感があった。しかし本命ではないと自分に言い聞かせ集中力を維持する。
待望の本命顔見せ
午後10時、干潮を過ぎて上げ潮に転じるタイミングでアタリが出た。先ほどより引きは弱いが重量感がある。釣り上げたのは待望のウナギだ。粘ったかいがあり、やっと本命をキャッチできた。
30分後にアタリがあり魚を掛けたが回収途中で軽くなった。その10分後に妻のサオにアタリがあり、レギュラーサイズのウナギを追加した。この場所は上げ潮がいいようだ。釣れる雰囲気はまだあったが、翌日の予定を考慮して納竿とした。
夏に入りウナギの活性が高まってきた。準備するエサ、釣りをする時間帯、潮時、仕掛けを投入する場所など、複数のファクターを考慮し、その川にとって一番いい条件を見つけることが釣果の鍵となりそうだ。
<週刊つりニュース中部版APC・石川友久/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年8月9日号に掲載された記事を再編集したものになります。