羽沢横浜国大駅周辺地区 道路特定事業計画を策定 バリアフリー化実現へ〈横浜市神奈川区〉
横浜市羽沢横浜国大駅周辺地区の道路特定事業計画が昨年末に策定された。原則として2027年度までを目標に整備され、道路のバリアフリー化整備が進められていく。
住民主導の構想
これは、22年5月に策定された「羽沢横浜国大駅周辺地区バリアフリー基本構想」に基づくもの。同構想は、羽沢南部地区や常盤台地区連合町内会=保土ケ谷区=が中心となり、住民やNPO法人などが「基本構想素案」を作り、横浜市に提示する「住民提案制度」を活用して策定された。基本構想は行政主導で策定されれることが多く、住民提案によるバリアフリー構想は全国的に見ても非常に珍しく、横浜市内では初めてのケースとなっていた。
同地区では、19年秋に新駅が開業し、昨年3月には相鉄・東急直通線が開通。周辺エリアの開発も進み、生活関連施設の利用者増も見込まれていることから、駅利用者を含めた移動の円滑化や安全の確保が必要だった。
事業計画では、神奈川区内5カ所、保土ケ谷区内3カ所の生活関連道路で事業を実施する。現地調査などで発見された課題や不備のあったエリアで、視覚障害者誘導用ブロックの敷設・改修、車止めの改善、舗装や歩車道境界ブロックの改修、減速ドットの新設、カラーベルトの改修などを行い、安全な歩行空間の実現を目指す。また、歩道の有効幅員は2m以上確保し、横断歩道に接続する歩道の段差を解消するなどし、誰もが移動しやすい環境整備も推進していく。
今後は、現場の検証などを経て、順次事業が進められていく。早い区間では24年度までに事業が完了し、27年度までに全事業の完了を予定している。神奈川区神奈川土木事務所の川崎哲治副所長は「新駅も開業し新たな人の流れが生まれる。安心して住民の方々が行き来できるように、整備を進めていく」と話す。
常盤台地区連合町内会の石川源七会長も「バリアフリー化が一歩進んだのはありたがい。今後も安全で活気あるまちづくりを進めていきたい」と期待の声を寄せた。