【5月新作】気になる滑り出しは?平日ドラマの復活を掲げた韓ドラ4作の成績表
近年韓国ドラ界は、平日ドラマの勢いが鈍っている。
本国では、人気作・話題作は週末枠に集まる傾向があり、平日に編成された作品の視聴率はほぼ1桁台。人気俳優や女優を主演に迎えたドラマであっても、思うような数字を獲得できないのが現状だ。
またテレビ離れが進み、週末ドラマでさえ昔のようには高視聴率を叩き出せないなかでのこの状況。平日枠は窮地に立たされ以前に比べて本数まで減り、このままでは放送されなくなるのではないかと思われるほど。
とはいえ、昨年日本でも話題を呼んだ『私の夫と結婚して』(tvN/2024)など、週末枠のラインナップに劣らない好成績を残した作品も。
だからだろうか、各局一縷の望みに賭けるかのように新作ドラマを放送中だ。復活を掲げた気になる4作の成績表を紹介する。
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24時ヘルスクラブ (KBS/2025)
『24時ヘルスクラブ』は、4月30日にスタートした、スポーツジムを背景に繰り広げられるロマンチックコメディー。ロマンス作品で活躍してきたチョン・ウンジと、最近特に注目されているイ・ジュニョン主演作だ。
全12話中6話まで放送されており、最高視聴率は第1話と第2話の1.8%。主演2人のケミストリーや、登場人物が運動と人間関係を通して成長していく過程をコミカルかつリアルに描いて好評を得ているものの、3話以降ほぼ右肩下がりで推移している。
しかし、本作を毎週楽しみにしている視聴者もいるようで、一部ドラマファンの心はがっちりと掴んでいるようだ。
四季の春~恋めぐる僕らの季節~ (SBS/2025)
『四季の春~恋めぐる僕らの季節~』は、5月6日に初回放送を迎えた青春ラブコメディー。K-POP界のスターが大学でバンドを結成して再起を夢見る物語で、ハ・ユジュン、パク・ジフ、イ・スンヒョプなど、フレッシュな若手俳優の活躍が光る。
ところが、第1話の1.4%が現段階での自己最高記録。翌回と最新話である3話は0.7%しか獲得できておらず苦戦している様子だ。
登場人物の前向きな姿と、物語の世界観を曲で表現したようなOSTとの調和に癒されるとの声や、爽やかで温かなストーリーに好意的な反応を示す人も。マニア層を形成していると言われているだけに、口コミで広がれば好転する可能性も。
隠し味にはロマンス (Genie TV, ENA/2025)
『隠し味にはロマンス』は、5月12日にスタートしたばかりのロマンチックコメディー。韓ドラ人気を牽引するカン・ハヌルとコ・ミンシが主演を務め、料理をテーマに恋のみならず人間的成長まで描いた作品だ。
数字を持っていないテレビ局と言われるENA作品にしては、まずまずといった滑り出しで、初回放送は視聴率1.5%。第2話から2%台に上がり、最新話の第3話ではさらに上昇して2.4%に。今後も引き続き、自己最高記録を更新していくのではないかとみられている。
ときめきに重きを置いた作品というよりは、日常における登場人物の感情を丁寧に描き出して、共感と没入を呼ぶタイプ。主演2人のナチュラルでリアルな演技も好評を得ているポイントだ。
禁酒をお願い (tvN/2025)
『禁酒をお願い』は、5月12日にお目見えされたロマンチックコメディー。“禁酒”を題材にしたユニークな作品で、スヨン(SNSD)とコンミョンがそれぞれ、禁酒に挑戦するヒロインと、彼女の初恋の人を演じている。
現在の最高視聴率は、第1話の3.4%。第2話で3.0%に落ちたが、最新話の第3話で3.2%に上昇して3%台を維持。役者陣の活躍はもちろん、話題作・人気作を数多く輩出してきたtvNの底力を感じさせる。
どちらかというと重く難しいテーマではあるが、明るく前向きなメッセージを視聴者に届けており、勇気と希望を与える作品との評価だ。
(ライター/西谷瀬里)