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四日市商高の芝田来瞳さんが「9冠」達成、同校初、全商の検定試験すべて1級

YOUよっかいち

全商が「9冠」の達成者のみに贈る表彰状を手にする芝田来瞳さん=四日市市尾平町

 三重県四日市市の県立四日市商業高校3年生、芝田来瞳さん(18)が、全国商業高等学校協会(全商)主催の検定試験全9種目で1級に合格する「9冠」を達成した。同校では初の快挙で、全国的にもごく少数の生徒しか獲得できない成績だ。2月28日、同校で「卒業式前表彰式」があり、約700人の生徒が見守る中で表彰された。

 体育館で行われた表彰式では、「9冠」の人だけに与えられる9種目合格を明記した全商の表彰状が授与された。芝田さんには「スーパービジネスライセンス(SBL)」と記されたゴールドカードも贈られている。

 芝田さんの最初の感想は「大変でした」。情報マネジメント科で勉強してきたが、学校の勉強をすれば取れる種目はせいぜい3つといわれ、残りの種目はすべて、自力で勉強しなければならない。先生や友人を頼って過去の問題集を借りて勉強したりし、深夜まで勉強した日も何度か。

 検定試験が9種目あることは1年生の時に知り、「取れるだけ取りたい」と思った。2年生までは思ったより順調に取れ、3年生になると、「ここまで来たなら」とがんばった。「9種目挑戦に悩んだこともあった。でも1種目でも受けないで、あとで後悔するのはいやだと思って。達成できてよかったです」

検定1級の証書9枚を手にする芝田来瞳さん

 ちなみに、芝田さんが取ったのは、1年生で「情報処理検定試験1級・ビジネス情報部門」「ビジネス計算実務検定試験1級・そろばん」。2年生で「商業経済検定試験1級」「情報処理検定試験1級・プログラミング部門」「ビジネス計算実務検定試験1級・電卓」。3年生で「簿記実務検定試験1級」「会計実務検定・財務諸表分析」「英語検定試験1級」「ビジネス文書実務検定試験1級」の計9種目。芝田さんは、このほかに、情報処理の国家試験「基本情報技術者試験」も取得している。

 自らの性格を「決めたことは、最後まであきらめずにやる方かな」と分析する芝田さん。1年生からの担任、柏木久美子教諭は「何にでもまじめに取り組んでくれる信頼できる生徒で、きっと9冠を取ると信じてました」と話す。

 卒業後は四日市市内の会社で事務の仕事をするそうで、「9冠」の実力がどんなふうに生かせるか、楽しみだ。

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