「悪口を言われてもあなたの価値は変わらない」 四日市の認定心理士・堀もとこさん 今年1月出版の著書が好評
四日市市の認定心理士・堀もとこさん(44)が今年1月に出版した啓発本「悪口を言われても気にしない人の考え方」。出版早々、東京都港区の麻布台ヒルズにある書店でランキング1位、4月には増刷され、丸善四日市店でも人文科学書第1位にランクインするなど好評だ。「経験に基づいたノウハウが生かせるのでは」という堀さんに話を聞いた。
「SNSを見ていると、人の目を気にして気を遣い過ぎている人が多い」。そう気付いた堀さん自身、以前は常に人の顔色をうかがい、何か言われていたらどうしようと気に病んでいた。弱い自分を強く見せようと、学生時代はブランド品を買ったり肩書にこだわったりした。ところが、「東日本大震災ですべてを失くした人が、それでも前を向いて立ち上がる心を持っているのを見て、外装を固めただけの私が今すべてを失くしたら立ち直れない、こんな自分はもう嫌だ」と一念発起。現状を受け入れることから始め、長年の習慣だったネガティブ思考の癖を直すために、理想の人の行いや考え方を見習い、寄せていくことを実践した。大学で心理学を専攻していた経験も手伝い、新たな学びにつながった。「人生の成功者が、悪口を言われても気にしない心の強さを持っているのは、考え方・捉え方に秘訣がある」。
著書では、悪口を言われた時の捉え方、対処法、さらには悪口をエネルギーに変える方法などを「悪口を言われてもあなたの価値は変わらない」、「反論なんてしなくていい」と具体的な例を挙げて書き上げた。「自分の意見が言えない、気を遣って疲れる、自分さえ我慢すればと思っている、でもそんな自分を変えたいという人に人生の参考書としてもらえたら」。同書はあさ出版刊。税込み1540円。