大阪湾沿岸のタチウオ釣り事情 アーリーシーズンなら泉南がオススメ
大阪湾沿岸でタチウオを釣ろうと思うなら、泉南をおすすめする。毎年回遊が堅く、しかも回ってくる時期が早いのが特徴だ。パターンもほとんどかわらない。特にアーリーシーズンの7月はマヅメに食いが立ち、カタにはめやすい。ポイントも紹介していこう。
大阪湾沿岸のタチウオ事情
まず大阪湾沿岸のタチウオの回遊について述べると、この5年ほど湾奥への回遊はほとんどなくなっている。理由は黒潮大蛇行とかベイトとなるアジの不足といわれるが、筆者が思うには、おそらく温暖化の影響が大きい。暑すぎて潮通しの悪い湾奥にベイトが入ってこられないのだ。どういうわけか、タチウオと同じサバ科のアバは多いのだが。
堅い釣果を求めるならば、泉南がいい。この3年は回遊ルートとして確実なもので、2022年は谷川港で、2023年は深日港でかなりの釣果が出た。時期は7月からで、一時消える。
アーリースタートの岬町
タチウオが早くスタートするのが、岬町以南だ。大阪湾沿岸ではよく「岬町から南」といわれるが、回り物が早い場所として知られる。潮通しが非常にいいので、小さいサイズでも回遊魚が沿岸によってきやすい。ここから10月~11月までタチウオのシーズンが続くのだが、どうもこの秋時期は消えてしまい、沿岸では神戸方面の垂水漁港に現れる。
2024年は7月2日スタートか?
アーリースタートの具体的な日時は……今年はおそらく7月2日と思われる。ビタイチこの日という確証があるわけではないが、中潮回りで日没前の18時4分に上げ切りが来るので、19時20分頃から食いが立つと思われる。
ちょうどその週末の6日7日は大潮周りとなる。天候に恵まれれば釣りに出かけたい。
マヅメから1時間粘ろう
タチウオの回遊の有無は無慈悲で、こないときはまったくこない。回遊魚全般がそうだがタチウオは特に一斉に釣り人に叩かれて、スレやすい魚なので、薄い密度で回遊してきていると居ても釣れないことがある。いる、いないは釣れるか釣れないかで判断するしかない。
ルアーフィッシングのポイントとしては、海底が砂地でルアーが根に取られないところが望ましい。メタルジグ、ワインド共にボトムでも根がかりしない潮通しのいいポイントがあれば最高だ。
入る時間は、夕マヅメを推奨する。7月なら18時半から、1時間半が勝負だ。まだ陽がある時間はメタルジグを使って、夜になるとワインドに切り替える。ただ、ワインドは多投しすぎるといけない。イト鳴りで、すぐにスレてしまう。筆者の場合は、メタルジグで打つ方向とワインドで打つ方向は、角度を大きく変えるようにしている。参考にしてほしい。
昨年の傾向はエサ優先
アーリータチウオが釣れる場所をズバリ述べると、電車釣行可能なポイントなら深日港、車があるなら谷川港だ。谷川港は僻地で、あまりアングラーが殺到しないし、みなさんマナーがとてもいい。駐車料金が600円かかる。回収しにくる方に渡そう。
深日港もよく釣れる場所で、消波ブロックに乗って外向きに打つ。昨年はほとんど表層でぴょんぴょん泳ぎながら追ってきていたので、シーズン初期は今年もそういう食い方をするかもしれない。ワインドはわりと軽い感じのジャーキングで表層を引くといい。
昨2023年の傾向として、エサに優先して食った。エサ師が横に入ってしまうと、ワインドで食わせるのが難しくなる。キビナゴをテンヤに装着してさーっとトレースするような引き方も、オプションとして持っておくといい。ワインドで釣れる時間は日没から1時間半だ。その先はテンヤにかえて、岬町以南のアーリータチウオを制そう。
<井上海生/TSURINEWSライター>