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旦過市場のTシャツをデザイン&チャリティーで奔走 岡崎デザイン・岡崎友則さん

北九州ノコト

西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります

ユニクロ・地元企業とコラボでTシャツを作成

甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。

横山:同じく、西日本新聞社 横山智徳です。

甲木:今日、私が着ているTシャツを見て下さい。

横山:カッコいいTシャツ着てますねー。

甲木:夏になると、小倉はこのTシャツを着た人で溢れてるんです。

横山:そうなんですか!

甲木:今日は、このTシャツをデザインされた方をお招きしております。小倉北区にデザイン事務所を構えるグラフィックデザイナーの岡崎友則さんです。よろしくお願いします。

横山:よろしくお願いします。

岡崎:よろしくお願いします。

甲木:このTシャツは、昨年の旦過市場の火災を受けて、チャリティーTシャツとしてユニクロさんが売ったので、本当にたくさんの人が買われてましたね。

横山:SNSでは溢れてましたよ。

甲木:もともとこのTシャツは、チャリティーTシャツではなかったんですよね。

岡崎:そうですね。全然関係ないところからスタートしてまして、旦過市場の中で活動している若手の方が「持って帰れるもので、お土産とかノベルティなどがあったらいいよね」という話をしていたらしく、シンボルとなるマークやデザインみたいなものを作りたいということで、声をかけてもらい作りました。

甲木:全然Tシャツじゃなかったんですよね。

岡崎:そうですね。最初は、「前掛けとかあったら、かっこいいよね」って言うので決まったんです。

甲木:火事も関係なく、5年ぐらい前のことで、結局、前掛けはできてないんですよね。

岡崎:そうなんです。

甲木:それでグッズとして出来たのは何だったんでしょうか?

岡崎:マークは作っていましたが、その時はすぐ動けなかった状態が何年か続きました。そうしているうちに北九州市の方が「旦過市場のシールを紙コップに貼って、その紙コップでいろんなところでおつまみを集めるような企画をするので、その時のシールとしてこのマーク使いたい」という話があり、そこから動き出しました。

甲木:シールは出来たということですね?

岡崎:そうですね。そして紙コップにシールを貼って旦過に行かれた方は、それを使って買い物をするみたいなことはありました。しかしその企画も予算が決まっているので、一時的なもので終わってそのまま忘れ去られた状態になりました。

甲木:それで、忘れられていた中で、火事の前に、確かユニクロさんがこのTシャツを作りましたよね?

岡崎:そうなんです。セントシティビルの中に、大きなユニクロができるということで、地元の企業さんとコラボしてTシャツを作るという企画があったみたいで、その時に旦過市場さんの方に問い合わせがあり、Tシャツになったという流れらしいです。

採算度外視で市役所からお仕事をゲット

甲木:ちょうど5年前にデザインの話をもらった頃、旦過市場の再整備が本格化してましたよね。

岡崎:はい。ニュースでもよく見ましたけども、好きな雰囲気の旦過市場がCGで見たときにフードコートのような感じになっていて、これが旦過市場になるのかと思うと残念な気持ちになりました。

甲木:分かります。私も同じ考えでした。火事や災害となると、それを何とかしなければということになりますが、この形を残したまま手が打てないのかと思いますね。ところで、そう思ってる時に市役所からお仕事が来たんですよね。

岡崎:そうなんですよ。市場が再整備をするときに、どんな計画で変わっていくか、それとこれまで旦過市場がどんな災害にあってきたかをまとめるパンフレットを作るということになったらしいんです。直接依頼が来たというより、見積もりなどを頂きました。その時、絶対この仕事を取りたいと思い、他の人が出さない金額で取ったんです。旦過市場のことで、ずっと依頼を頂ける状態にしたいということもあり、狙って取りに行ったところはありましたね。

甲木:では、すごく安く入れたわけですね。

岡崎:そうですね。採算度外視で。

甲木:それは、再整備計画には賛成できなかったけど、旦過の仕事は絶対やりたかったということなんですね。

岡崎:そうです。旦過市場があのCGのままになって欲しくないというのを、再整備計画をされている方に伝えられないかと思い、このパンフレットの作成に参加させてもらいました。それぐらい反対でした。

甲木:なるほど。あのCGはあくまでもイメージなので、ここから先は少しでも変えられるかもという感じなんですよね。

岡崎:はい、そうですね。

著名人と共に旦過市場のチャリティー

甲木:旦過市場が火災に見舞われて、そこですぐチャリティーに動き始めましたよね。

岡崎:そうなんです。火災の日は家で寝ていて、朝起きたら全国ニュースになっていました。自分ができる範囲でチャリティーをしたいと思い、ニュースになればいろんな人が見ているので、たくさんの人から募れるのではいかと思いました。デザインでチャリティーをやりたいと思い一番最初にお願いしたのは画家の牧野伊三夫さんで、火災が起きた朝、電話を頂いて、「何でもやるから言って」ということで、「では、この間使ったイラストを使わせてもらっていいですか?」という話をして、その後、人を介して黒田征太郎さんという門司港在住のイラストレーター・グラフィックデザイナーの巨匠に繋いで頂いて、「すみません、こういうことでぜひ作品の提供していただけないでしょうか?」と言ったらすごく感激してくれて、「君みたいな人が来るとは、思ってなかった」と言って、3日後ぐらいに作られたイラストなど20作品ほど届きました。

甲木:黒田さん、すごいですねー。

岡崎:すぐお礼に行ったら「リリーちゃんを、誘うか」ということになりました。

横山:リリーフランキーさんですね。

岡崎:そうです。

甲木:リリーちゃんと呼べる間柄、いいですねー。

岡崎:「リリーちゃんへ」みたいな感じで手紙を書いてくださいました。「旦過のために一発なんかやってやろう」というような内容で、「これを持ってきなさい」と言われて、リリーフランキーさんへ手紙を渡したところ、全然いいよって言ってくれました。それで、また提供してもらったという感じです。

甲木:すごいですねー。今日は思いっきり旦過の話を聞きましたが、本当はグラフィックデザイナーの岡崎さんの話を聞かなければいけなかったので、続きは来週お聞きしたいと思います。

横山:僕も今日はデザインの話と思ってました。でも、楽しい街づくりの話や、イベントの話を聞かせて頂き、本当にありがとうございました。

甲木:本日は北九州市で岡崎デザインという事務所を構える、グラフィックデザイナー・岡崎友則さんをお迎えしてお話を伺いました。

甲木:岡崎さん、どうもありがとうございました。

横山:ありがとうございました。

岡崎:ありがとうございました。

〇ゲスト:岡崎友則さん(北九州市在住 グラフィックデザイナー)
〇出演:甲木正子、横山智徳(西日本新聞社北九州本社)

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