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海老名市 「えび~くる」実証運行へ 高齢者の外出を支援〈海老名市・座間市・綾瀬市〉

タウンニュース

利用登録をアピールする市職員

海老名市は、65歳以上の市民を対象に自宅から市内に設けた乗降地点を乗り合いで移動できるデマンド型交通「えび〜くる」の実証運行を6月24日から開始する。デマンド型交通は、高齢者の外出支援を目的としており、同市は外出機会を増やすことで介護予防や健康増進につなげたい考え。来年5月30日まで運行し、本格運行に向けて課題を探る。

デマンド型交通は、利用者の事前予約に基づいて乗り合いをマッチングする仕組み。海老名市内に事業所を置くタクシー業者2社と連携して「えび〜くる」の愛称で、タクシー車両4台を運行させる。

運行エリアは海老名市全域で、外出の目的で多い病院や商業施設、公共施設など70カ所の乗降地点を設けた。利用日の1カ月前から利用時間30分前まで電話や専用サイトで予約可能で、利用者は自宅から乗降地点まで乗車する流れ。

利用には事前登録が必要で、▽運転免許を所持しない▽介助がなく車の乗降が可能▽要介護・要支援認定を受けている―など、すべてに該当する市民が利用対象となる。

運行は月曜から金曜(祝日、年末年始を含む)、午前8時から午後5時。乗車料金は1人につき1乗車500円、往復の場合は1000円となる。

外出で介護予防

デマンド型交通は交通空白地の解消で相模原市津久井地域や大磯町、中井町、松田町などで実施されている。

介護予防を目的とした事例は少なく、海老名市は介護保険事業として今年度の当初予算に事業費約7600万円を計上。利用料金収入として約1600万円を見込んでいる。実証運行では利用状況や要望を聞き取り、本格運行に向け精査する。

市は現在、市役所2階の福祉政策課窓口や郵送、海老名市公式LINEで利用登録を受付けており、今後はコミュニティセンターなどで説明会を開いて事前登録を促したいとしている。

市福祉政策課は「外出機会を増やし、いつまでも元気に暮らせるよう健康維持につなげてほしい」と話した。(問)市福祉政策課【電話】046・235・4820へ。

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