【横浜市青葉区】あざみ野 アライドコーポレーション 神奈川県を代表する企業に認定 日本とタイ結ぶ老舗
タイ食品の輸入販売などを手がける「株式会社アライドコーポレーション」(青葉区あざみ野/氏家(うじけ)勇祐代表取締役)がこのほど、(株)IOBI(大阪府)によるブランド認証「神奈川を代表する企業100選」に認定された。青葉区内の企業が選ばれるのは初めてのこと。
同ブランド認証は、「本気で地域を支えている企業を、本気で応援する」を掲げるもの。▽社会活動への取り組み▽地元の名産や地場産業ビジネスへの参画▽若手の育成▽独自の技術やビジネルモデル▽地域平均より高い給与水準――などの審査基準が設けられ、厳正な審査の元、各地域100社のみが認定される。市内では(株)ファンケル(中区)などが選ばれている。
同社の理念は「世界と日本の食の架け橋を担い、新しい価値を生み出す」こと。タイ料理食材の販売を中心に、日本産の青果物・加工品のタイ輸出、タイ情報のメディア発信、広告・マーケティング事業にも力を入れている。今回の認定を受け、氏家代表は「会社がこれまでやってきたことに対して、客観的な評価を得られたことがうれしい。会社のプラスになると思う」と話す。
食を介した関係作り
同社は、船舶代理店業として1976年に設立。87年からタイ食品の輸入販売を主幹事業としてシフトし、来年11月で設立50周年を迎える。今でこそ日本のファンも多いタイ料理だが、当時は認知度が低く、食べていたのはごく一部。一人でも多くの日本人にタイ料理を知ってもらいたいと、「エスニック料理の『日本における一般化』」を目指して商品開発に努めてきた。
同社の代名詞は自社ブランド「タイの台所」。手軽に本場の味を楽しめる手作りキットやレトルトなどを販売している。8月には、第90回ジャパン・フード・セレクション(一般社団法人日本フードアナリスト協会主催)で金賞を受賞するなど、今ではタイ料理業界を先導するリーディングカンパニーだ。加えて、福島県の復興支援を掲げて始めた日本産フルーツのタイ輸出は今年で丸10年。野菜、ジュースや干し柿といった加工品など取扱商品も増え、日本とタイ、双方向のつながり作りに貢献している。
モノと情報でつなぐ
「他と同じことをしても会社の価値は上がらない」が氏家代表の持論。今まで、誰にも真似できない独自性を持った事業を展開してきた。「今後は情報にも注力したい」と、日本人向けに、家庭で簡単にできるタイ風アレンジレシピやタイの飲食店情報を発信。日本好きのタイ人に向けて、日本食品の情報を発信しているSNSアカウントは登録者50万人を超えた。「交流試合とか、国際交流で地域に貢献できる事業も考えていきたいね」と地域にも目を向ける。モノと情報の両面から、食を介して日・タイ両者の発展に尽力していく。