【茅ヶ崎市 ショップレポ】柳島屋青木商店 - アウトドア派必見の生ビールサーバーと日本酒の聖地
最近はスーパーやドラッグストアで気軽にお酒は買えますが、以前は酒屋で買うのが一般的でした。今では酒類の販売免許資格が緩和され多くの店で買えるようになっており、残念ながらその影響を受けて個人商店の酒屋さんは減少傾向にあるようです。
そんな中、昔ながらの良さを持ち合わせながら、新しいタイプの酒屋を目指す、ちょっと変わった地域密着型の酒屋が茅ヶ崎市にあると聞き、取材に行きました。
常に新しいチャレンジを続けるそのお店の名は「柳島屋青木商店」。茅ヶ崎市だけでなく湘南各地に顧客を獲得している秘密に迫ります。
3本の矢で全国を駆け回る
「道の駅 湘南ちがさき」から徒歩圏内、茅ヶ崎市南西地区の柳島にある青木商店は、1925年(大正14年)頃から地元で営業するお店です。元々はタバコ屋として創業し、今年で創業101年という老舗です。
今は3代目となる青木店長を中心に、4代目で見習いの息子さん、もともと取引先で働いていたという営業部長の「3本の矢」で活動。それぞれに特化したスタイルで取引先を広げ、茅ヶ崎市内だけでなく神奈川県内各地を駆けまわっています。
青木店長はFacebookで日本酒の楽しみ方を発信し、息子さんはInstagramで日本酒や蔵元を紹介、営業部長のブログでは青木商店の最新情報をチェックでき、まさに「3本の矢」。また、月毎の新入荷商品を紹介する瓦版も好評です。
そんな青木商店の特徴は大きく分けて2つ。日本酒に特化した個性的な品揃えと販促活動、湘南随一を誇る生ビールサーバーのレンタルです。
蔵元と顧客をつなぐ試飲会
「今のままでは、ビールやワインといったジャンルでは量販店に勝てない」と判断した青木店長が目をつけたのが、日本酒というジャンルです。
日本中の蔵元を駆け巡り、新しい日本酒、個性的な日本酒、何よりも美味しい日本酒を探してきました。そんな情熱が多くの蔵元に伝わり、これまで仕入れることができなかった日本酒も販売できるようになったそうです。
しかも青木商店はただ日本酒を売るだけでなく、実際に蔵元を店舗に招いて試飲会を行うなど、蔵元とお客様をつなぐことを大事にしてきました。
蔵元は直接お客様と接してさまざまな声を聞くことができ、お客様は遠い場所にある蔵元に行かずとも、生産者の話を聞きながらお酒をいただき購入することができます。
茅ヶ崎にいながら、全国各地の蔵元と接する機会があるのはとても素晴らしいことです。「人と人のつながりを大事にしたい」と青木店長は語っていますが、そのつながりの中心にあるのが青木商店です。
取材日は岡山の有名蔵元が直接販売
この日は岡山県浅口市から地元を代表する蔵元「嘉美心酒造株式会社」の藤井社長が直々に来店し、看板商品である「嘉美心」(720ml / 税込1,870円)をふるまっていました。
嘉美心酒造株式会社の藤井社長は1年のうち3ヶ月を海外の営業に回るなど、グローバルに活躍する蔵元さんです。あのモアイ像で知られるイースター島にも直接訪れ、そこにある日本料理のレストランと交渉して日本酒も卸すようになったというから驚きです。
この日は3種類の日本酒を試飲できましたが、イースター島に卸している「木陰の魚 (こかげのさかな)」(720ml / 税込1,650円)という日本酒には衝撃を受けました。飲んだ瞬間の感想は「日本酒なのにワイン?」というもので、あっさりしていて飲みやすく、一般的な日本酒とまったく異なる味わいに驚きました。
日本国内ではあまり見ることがない商品ですが、海外での評価はかなりのもの。スペインやイタリア、フランスなど海外各地のコンクールで金賞を獲得するなど高い評価を受けています。
藤井社長と青木店長は20年以上のお付き合いだとか。社長は店長の情熱に大きく影響を受け、定期的に試飲会へ参加しているそうです。ちなみに友人にこの「木陰の魚 」を振る舞いたいと思い1本購入しました。
湘南でも有数の生ビールサーバーレンタルサービス
日本酒ともう1つの売りとなる「生ビールサーバーのレンタル」(税込6,700円 / キリン一番搾り7L・サーバーガス代含む)は、新型コロナウイルスの影響で外食をする機会が減った人たちが、自宅でバーベキューやパーティーを行うことに着目して生まれた企画です。
瓶や缶とはひと味違う美味しい生ビールが飲めると評判になり大ヒット。お店にはなんと50台以上のビールサーバーがあり、今では茅ヶ崎市内だけでなく、遠方からもレンタルに来るほどです。
こういったサービスは他の業者さんでも行っていますが、青木商店のサーバーは他の店とは味が違うと好評です。その秘密は機械のメンテナンス力にあります。
「生ビールサーバーの味を決めるのは、そのサーバーをどれだけきれいにメンテナンスできているかにかかっている」と青木店長は語ります。サーバーの販売元に直接赴き、メンテナンスの講習を受けるなど力を入れてきました。その努力がお客さんから大きな支持を集めているのです。
つながりを大切に
青木商店は日本酒の試飲会だけでなく、地域の方とつながりを作るさまざまな催物があります。大好評なのが週に1回実施する「寒川・小菅養鶏さんの産みたて卵」(税込430円)の販売です。
寒川町の生産者から、その日の朝に産まれたばかりの卵を仕入れて販売しており、予約だけで完売することもあるほど。お酒に興味がない女性客がこの卵を求めて来店するようになり、お店に訪れるきっかけにもなっています。
また、駄菓子コーナーはお子さん連れに大人気。親子で来店した際にも、お父さんはお酒、お子さんは駄菓子を選ぶという、家族で訪れやすいお店づくりにも力を入れています。
コカ・コーラファンも唸るレトロな販売機
余談ですが、青木商店には非常に珍しい「コカ・コーラの旧式自動販売機」があります。瓶タイプの販売機でとても貴重な代物です。青木店長はメンテナンスに苦労しているとのことですが、この販売機を見るだけでも懐かしい気持ちになりました。
青木店長は「雅楽代(うたしろ)・月華」(720ml / 税込2,090円)という日本酒がおすすめと話していましたが、私が一番好きなお酒は梅酒です。
というわけで、青木店長におすすめの梅酒を紹介していただいたところ、年に2回しか納品されないという「〆張鶴(しめはりつる)の梅酒」(500ml / 税込1,815円)を教えていただきました。もちろん迷わず購入!自宅でじっくり味わいたいと思います。
まとめ
個人経営の酒屋さんは、なんとなく入りづらい印象があるのではないでしょうか。しかし、青木商店はそんな雰囲気はまったくなく、誰でも気軽に来店してお酒談義をしたり、地元の話で盛り上がったりするなど、まさに地域密着型の店舗です。
そして、日本酒の豊富さには誰もが驚くでしょう。希少過ぎてここでは紹介できないものもありました。“湘南に日本酒の聖地あり”といっても過言ではありません。日本酒好きの方は、直接その目でチェックしてみてください。
もちろん、生ビールサーバーのレンタルもおすすめです。これから夏に向けて生ビールが美味しい季節になり、さらに需要も増えそうですね。
今後も青木商店が、人と人とのつながりを大切にしながらどんな活動を行っていくのか楽しみです。なお、日本酒の試飲会イベントは定期的に開催しているので、興味があればぜひ問い合わせてみてください。
柳島屋青木商店
営業時間
9:00〜19:00(日曜 9:00〜18:00)
定休日
火曜日
電話番号
0467-82-5243
支払い方法
現金、QR決済(PayPay)
アクセス
JR茅ケ崎駅北口バスロータリー31・35系統で「浜見平団地」下車。
停留所交差点を南方向へ徒歩200m。
住所:〒253-0063 神奈川県茅ヶ崎市柳島海岸1284
駐車場:あり