アンデスの天空都市が六本木に現る! 「CREVIA マチュピチュ展」が2026年3月1日まで、六本木『森アーツセンターギャラリー』で開催中
ペルー政府公認の展覧会「CREVIA マチュピチュ展」が、2026年3月1日(日)まで、東京都港区の『森アーツセンターギャラリー』で開催されている。2021年のアメリカ・ボカラトン美術館を皮切りに世界各地で開催され、アジアでは初開催となる。TOP画像=<アイ・アパエックの顔を表した埋葬用仮面> 西暦100~800年『ラルコ博物館』所蔵 (C)MUSEO LARCO LIMA – PERU。
謎に包まれた天空都市の秘密に迫る
アンデス山脈の標高約2280m付近にそびえていた天空都市「マチュピチュ」。1911年にアメリカの探検家により偶然発見されたその遺跡は、遺跡内の神殿や大広場、段々畑、住居跡などが15世紀半ばのインカ帝国時代のままの状態で残っていたという。
この天空都市マチュピチュの謎に迫る世界巡回展が、ついに日本にも上陸。ペルーの首都リマにある世界的にも有名な考古学博物館『ラルコ博物館』から貴重な文化財約130点がやってきた。
広報担当の後藤さんは「約130点の貴重な文化財が並ぶ本展は、ペルー政府公認・アジア初開催。王族の墓から出土した黄金装飾品や祭具など、日本初公開の品々がそろいます。さらに、世界遺産マチュピチュを再現した没入型空間やアンデス神話の英雄『アイ・アパエック』の物語で、古代文明の神秘と迫力を体感できます」と見どころを語る。
黄金の装飾品や精緻な祭祀道具などを通し、古代アンデスの叡智と美を五感で感じられる。
アンデスの世界観を映し出す、豪奢な展示品
13世紀頃から始まり15~16世紀にかけて特に繁栄した広大な大帝国、インカ帝国。太陽と月の神殿があり、インカ帝国の栄華を伝えるマチュピチュ遺跡。
本展では、不老不死の象徴とみなされ、究極の貴金属として絶大な価値を置かれていた金銀の宝飾品が多数展示される。その価値は西洋的な意味での厳密な経済的価値ではなく、むしろ世界観を体現し、社会の最前線に立つ男女の権威を示す機能にこそあったという。
猫、鳥、蛇からなる神話上の存在で、アンデス世界観における三つの世界をつなぐ力を持つという動物を表現した彫刻も見どころのひとつだ。
インカ帝国で生きた人々の世界観を垣間見る貴重な機会となりそうだ。
開催概要
「CREVIA マチュピチュ展」
開催期間:2025年11月22日(土)~2026年3月1日(日)
開催時間:10:00~19:00(金・土・祝は~20:00。入館は閉館1時間前まで)
休館日:無
会場:森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F)
アクセス:地下鉄日比谷線六本木駅から徒歩3分、地下鉄大江戸線六本木駅から徒歩6分
入場料:一般2800円(土・日・祝は2900円)、高校・中学生1900円(土・日・祝は2000円)、小学生1300円(土・日・祝は1400円)
※全日日時指定制。チケット販売はチケットカウンター(六本木ヒルズ森タワー3F)、森アーツセンターギャラリー オンラインチケット、 イープラス(平日のみ)、 ローソンチケット、 アソビューにて。
【問い合わせ先】
ハローダイヤル☏050-5541-8600
公式HP https://machupicchuneon.jp/
取材・文=前田真紀 ※画像は主催者提供
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。