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上越市が初の全避難所開設訓練 能登半島地震から半年を前に

上越タウンジャーナル

能登半島地震から半年を前に、新潟県上越市は2024年6月26日、地震を想定した職員の初動対応訓練を行った。元日の課題を踏まえ、初めて市内220の全避難所を開設し、避難者受け入れの手順や災害対策本部との連絡体制などを確認した。

《画像:受け付けの設置など避難所開設の初動を確認する職員ら(市立直江津中学校)》

訓練は出水期に合わせ年1回、地震や水害などを想定して行われている。能登半島地震では正月休みのため、避難所の初動対応職員や施設管理者が遠方で過ごしていたり、避難する車の渋滞に巻き込まれたりと到着が遅れ、解錠や運営に混乱があったとして、初めて125の指定避難所、95の福祉避難所を一斉に開設する訓練を取り入れた。避難所の初動対応職員約340人、災害対策本部の連絡員ら約40人のほか、施設管理者や町内の防災担当者らも参加した。

想定は同市東部を震源とする震度5強の地震で、津波の発生はないものとした。職員には事前に時間を知らせずに、午後3時30分に地震発生、1分後に避難所開設を指示するメールを送った。職員は市役所や各区総合事務所などの勤務先から担当の施設に向かい、鍵を開けると本部に報告。午後4時までに約6割、同4時20分までに全ての避難所が開設された。

《画像:天井や床など施設に被害がないかをチェックする参加者(同)》

このうち市立直江津中学校では、担当職員3人を含め計9人で建物に被害がないかを見て回り、受け付けの設置や備蓄品の確認などの初動対応を行った。

《画像:備蓄品の場所や数量を確認する職員(同)》

同避難所の班長で、市教育委員会教育総務課の男性職員(43)によると、元日は最大530人が避難してきたといい、「3人の担当職員だけで束ねるのは難しく、各町内で積極的に声を掛けてもらい、共助の大切さを感じた」と言い、「町内の皆さんとも実際に動きながら手順を共有できて良かった。市民の安心安全を最優先に、臨機応変に対応できるよう訓練を重ねたい」と話していた。

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