人工甘味料を活用して血糖値を抑えた食事を!血糖値を上げない人工甘味料のススメ【眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話】
砂糖よりも人工甘味料を活用しよう
人工甘味料はロカボの強い味方!
砂糖を使うなら人工甘味料に置き換えましょう。なぜなら「アスパルテーム」やアセスエウファム・カリウム」などの人工甘味料に血糖値を上げる働きはないからです。また、日本で甘味料としてよく使われている糖アルコールである「エリスリトール」は吸収されてもエネルギーにはならず、ほぼそのまま尿で排出されるため血糖値も上げません。
2014年にアメリカの医学雑誌『オビーシティ』で、人工甘味料を使ったドリンクを飲むグループと水を飲むグループがダイエットに臨んだところ、人工甘味料ドリンクを飲んだグループのほうが体重減量効果は高かったという結果が報告されました。おそらくは甘みによる満足感が関与したと考えられます。
人工甘味料は体に悪いというイメージが吹聴されがちですが、それは肥満の人がダイエット・コーラ(人工甘味料を使用したジュース)を選んでいて、普通の体重の人が通常のコーラを飲んでいる中で、人工甘味料の摂取量の多い人では肥満に関連した疾病が生じていたというデータが存在するからです。
「天然由来の砂糖のほうが安全」と信じ、砂糖の摂取量を増やすほうが肥満や糖尿病リスクを高めるのは言うまでもありません。甘みがほしいなら、人工甘味料を上手に使いましょう。
血糖値を上げない人工甘味料のススメ
健康のために黒砂糖やオリゴ糖を使っているという人は多いが、糖質量はほぼ変わらない。おすすめは人工甘味料だ。
<血糖値を上げる甘味料>
・砂糖(グラニュー糖大さじ1【糖質13g】/黒砂糖大さじ1【糖質8g】/メープルシロップ大さじ1【糖質13.9g】はちみつ大さじ1【糖質15g】)
・果糖やブドウ糖、水飴など(デンプン由来の糖)
※安価な甘味料のため、多くの菓子や飲料に使われている。肥満のもとになるので要注意!
・オリゴ糖や乳糖
<血糖値を上げない甘味料>飲み物や料理に使える
・人工甘味料(アスパルテーム、アセスルファム・カリウム、スクラロースなど)
タンパク質などから合成した甘味料。0kcalで血糖値を上げない。上限量はあるが、気にする量ではない
・天然甘味料(羅漢果エキス、ステビアなど)
ウリ科やキク科といった植物からつくられた甘味料。血糖値を上げず、インスリンを分泌させない
・糖アルコール(エリスリトールなど)
天然にも存在する甘味料。糖質の一種だが血糖値を上げないものがほとんど。エリスリトールは吸収された後、何も代謝されずに尿に排泄されるとされており、エネルギーにならない。ただ、例外的に、マルチトールは重量の半分程度を糖質としてカウントする。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』/著:山田 悟