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深草の老舗!自家焙煎の珈琲豆専門店に潜入!そこには圧倒的な貫禄を放つ焙煎機と「思い」を込めて焙煎機に向かう職人さんがいました。

デジスタイル京都

こんにちは。

前回、すてきなコーヒー屋台おさらカフェに出会って以来、ちょっと外出がふえたインドア派ライター山下翠です。

おさらカフェは、マルトシ珈琲という珈琲豆屋さんの前に出ています。

▼おさらカフェの記事はこちら

おさらカフェの店主さんとマルトシ珈琲の代表は実はご姉弟。そんなご縁で今回はマルトシ珈琲にもお話をお伺いできることになりました。

実はずっと気になっていた可愛らしい外観のお店!でも老舗の風格で…

緑色の瓦屋根とレンガ造りの煙突が可愛らしいマルトシ珈琲株式会社の建物。自家焙煎の珈琲豆のお店です。煙突から焙煎の煙が上がっているのも見たことがあります。

お店から珈琲豆のいい香りがしてくるし、入り口に『お気軽にどうぞ』と書いてあるし、近くに来るたびにすごく気になっていたんです!でも調べてみたら老舗の卸売のお店で…

看板に『小売り致します』と書いてるけど、老舗の風格でちょっと入りづらいな、と思っていて。小心者の私は「中はどうなってるんだろう、どんな人がいるのかな?」と遠くからいつもチラチラ見てました(;^^)そんなお店の中を見せていただけるなんてちょっと緊張…

ついに老舗自家焙煎卸売の珈琲豆専門店に潜入!

お会いしてみたら、マルトシ珈琲代表の新谷さんはとっても穏やかな方でした。本当にずっとにこやかにご対応くださったので一気に緊張がほぐれました^^

そしてお店の中は、こんな感じ!

壁面に珈琲豆の可愛らしいディスプレイ。しかも珈琲豆によって違う味の特徴が一目で分かるようになっています。コーヒー素人でも豆の特徴が分かって楽しい♪

珈琲豆の麻袋をリメイクしたバッグや雑貨などの販売スペースもありました。こちらはおさらカフェの店主さんの手作り。持ち手つきのカップスリーブは、麻袋の「CAFE」の文字の部分が使われていて、おしゃれ♪

外からは見えなかったけれど、お店の中は明るくて、手作り感あふれるなごみ空間でした!

コーヒー素人が初めて自分の好みに気づいた!

私、コーヒーは全然詳しくないし、こだわりもなかったんです。でもおいしいコーヒーは飲みたい!新谷さんに正直にお伝えすると「ではどんな味がお好みですか?」と聞いてくださいました。改めて考えてみると…。私は苦いのは苦手、でも夫は苦いのが好きみたい。私と夫とでも、好みが全く違うことに気が付きました、今更(^^;)。

そこで色々相談して、新谷さんが私と夫に選んでくださったのはこちらの2種類。

コロンビア(私用)とスマトラマンデリン(夫用)。

「お互いに飲み比べてみてくださいね~」と笑顔で送り出していただきました。

うちに帰ってコロンビアを淹れてみたら…いい香り!おいしい!スマトラマンデリンは、夫は「さすがだ!」とうなっていましたが、私には苦すぎ…。

コーヒーってこんなに違うんですね…、今まで知らなかったです。

深草で40年の老舗卸売店!でも一般の方もお気軽にどうぞ♪

マルトシ珈琲は、新谷さんのおじいさんが立ち上げて、お父さんが深草に設立した会社です。この場所で40年以上続く老舗です。

お父さんの代までは喫茶店などへの卸売のみでしたが、最近では小売りにも力を入れているとのこと。お店を訪ねれば、一般の方でも100グラムから挽き売りしてくれます。色々な銘柄の珈琲豆を少しずつ買えるので、自分の好みが見つかるかも♪

コーヒーの初心者でも、新谷さんが好みを聞き出してくれて、「自分にあった一番のお勧めの珈琲豆」を選んでくれます。とても親身に相談にのってもらえますので、私のように「豆の名前聞いてもよく分からないな…」という方はぜひ相談してみてください!

老舗の風格の正体はこちらの機械?

さて、取材時にお店の奥も見せていただくと、大きな機械がありました。これは新谷さんがお父さんから譲り受けた焙煎機で、壊れてももう部品がなく修理ができないかもしれないと言われているもの。

この焙煎機で新谷さんが、温度計を見て火を調節し、中の豆の様子を伺いながら焙煎しています。

私は、焙煎機の貫禄に圧倒されてしまいましたが、「今は自動で焙煎してくれるコンピュータ制御の焙煎機もあるんですよ」と教えてくださいました。

「でもこの焙煎機でないと出せない味があるので、大切に使い続けています」とのこと。

老舗のマルトシ珈琲は、お父さんの時代からの古いお客様がたくさんいらっしゃるそうです。その方たちが納得してくれる味を作り続けるのはとても大変で、時には何度もやり直しをすることもあったそう。

そんな時、古くからのお客様が「お父さんの味を真似しようとするな。自分がおいしいと思うものを作れ」とアドバイスをくださったそうです。

実は、新谷さんとお父さんとでは焙煎の仕方が少し違うのだとか。でも手間を惜しまない姿勢は同じです。今ではアドバイスをくださったお客様も認めてくださっているそうですが、新谷さんは「父には勝てない」と笑っておられました。

また、新谷さんは「自分は豆を焼くことしかできない」とおっしゃっておられましたが、お父さんの道具を大切に使いながら新しいことにも挑戦しておいしさを追求しているところに、まじめでひたむきな職人さんという印象をうけました。

手間をかけたものに込められた「思い」は通じる

今は、スマートな焙煎機やボタンを押すだけでおいしいコーヒーが出てくる機械があるけれど、新谷さんのように、武骨な機械に向き合って焙煎したり、目の前にいる人の表情を見てからゆっくりとコーヒーを淹れたりなど、手間のかかる仕事をする人もいます。

新谷さん自身が、お父さんと一緒に仕事をし、お客様と交流する中で、誰かのために手間をかけたものに込められた「思い」が、相手に通じる場面を何度も見たり体験したりしてきたそうです。

「思いはきっと通じると思います。だからこのやり方でこの仕事を続けています」とのことでした。

職人の思いのこもったコーヒーをいただいて、私自身「効率ばかり考えて、優しさが足りなかったのかも…」って気づかされました。今度、自分や大切な人のことを思って、ゆっくりとコーヒーを淹れてみます!「おいしい」って感じてもらえたらいいな^^

新谷さんのコーヒーはこちらでも!

新谷さんのコーヒーは、おさらカフェ(https://www.digistyle-kyoto.com/magazine/43837)の屋台でも飲むことができます。自分ではなかなか本格的にコーヒーを淹れられないけれど、マルトシ珈琲のおいしいコーヒーを飲んでみたい!という方はこちらでお試しください!開店は不定期ですので、インスタグラム(@ohiyori3)をチェックしてくださいね。

また、「コーヒーのことを知りたい、おいしく淹れられるようになりたい」という方は、E-TOKO深草meetup!セミナーへ!新谷さんが講師のコーヒー教室が開催されます!詳しくは、こちらの記事(https://www.digistyle-kyoto.com/magazine/43884)をご確認ください。

それから、新谷さん、剣道の先生もしていらっしゃるとのこと。そういえば、お店の入り口に剣道のポスターが貼ってあって、ちょっと気になってました!実は、地域の子ども達にもう20年も剣道を教えているベテラン先生。「少年少女剣士を募集中です!」とのことですので、お子様が武道にご興味おありでしたらこちらも訪ねてみてください!

京都砂川少年剣道錬成会(https://www.kyoto-sunagawa.org/)

■スポット情報
店舗名:マルトシ珈琲株式会社
住所:京都市伏見区深草西浦町1丁目10番地17
電話番号:075-642-4157
営業時間:9:00〜17:00
定休日土曜日・日曜日・祝日

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