「深くゆっくり」呼吸でノドの負担が減る【長生きのど習慣】
\「長生きノド」になれる新・生活習慣/
呼吸を整えることが誤嚥リスクを下げる
ノドを鍛えることに加え、正しい呼吸習慣を身につけることも飲み込む力、そして吐き出す力の強化に欠かせません。なぜなら呼吸もノドまわりの筋肉の働きと深く関係しているからです。腹筋の動きを意識しながら、鼻からゆっくり息を吸い、口から吐き出す、これが基本となる正しい呼吸法です。
呼吸が安定すると、飲み込みもスムーズになり、食事中のノドへの負担を減らすことにもつながります。反対に、浅く速い呼吸が続く人は誤嚥のリスクが高いといわれます。1分間に20回以上呼吸している人は要注意です。
さらに、口呼吸をしている人も気をつけたいもの。普段から口で呼吸していると、食べ物を飲み込んだ際、口から息を吸い込んでしまい、それが誤嚥のリスクを高める一因となるからです。
また、口呼吸には、鼻呼吸のように鼻腔内で外気中のウイルスや細菌を取り除くフィルター機能がないため、病原体の侵入を招きかねません。結果、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
花粉症などが原因で鼻づまりを起こしている人は、自分でも気づかないうちに口呼吸をしている場合があります。鼻づまりを治して、食べ物を飲み込んだ後は息を吐くように気をつけてください。
呼吸を整えるとメリットたくさん
POINT「口呼吸は避けるべし!」
飲み込む際の呼吸が誤嚥につながる
食べ物を飲み込んだ際、無意識に口から息を吸うと食べ物や唾液が気道に入りやすく、誤嚥のリスクが高まる。
免疫力が低下し感染リスクが増す
ノドの粘膜が乾燥すると免疫機能が低下してしまい、風邪やインフルエンザなどの感染症のリスクが高まる。
空気中の細菌がノドに入り込む
本来、鼻腔内で行われている空気の浄化機能が働かず、細菌やウイルスがノドに直接入りやすくなる。
【出典】『長生きのど習慣』著:西山耕一郎/熊井良彦
【著者プロフィール】
西山 耕一郎(にしやま・こういちろう)
北里大学医学部卒業後、横須賀市立市民病院に勤務。横浜赤十字病院(現・横浜みなと赤十字病院)耳鼻咽喉科副部長、国立横浜病院(現・横浜医療センター)耳鼻咽喉科医長、北里大学耳鼻咽喉科診療助教授を経て、2004年に西山耳鼻咽喉科医院を開業。東海大学客員教授。藤田医科大学客員教授。嚥下相談医。嚥下認定士。神奈川県嚥下キーパーソン。耳鼻咽喉科・頭頸部外科医師として、30年間で約1万人の嚥下障害患者の診療を行う。主な著書に『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)『のどを鍛えて肺炎を防ぐ!』(大洋図書)『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』(幻冬舎新書)。
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熊井 良彦(くまい・よしひこ)
長崎大学大学院耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授。主な専門分野は聴覚障害、嚥下障害、音声障害。1999年に熊本大学を卒業し、熊本大学での准教授を経て、現職。長崎大学病院嚥下障害治療センター長、長崎大学病院頭頸部腫瘍センター長を併任する。