富田靖子、松下洸平出演、こまつ座 第150回公演『母と暮せば』がSkyシアターMBSで開幕(コメントあり)
井上ひさし生誕90年第2弾 こまつ座第150回公演『母と暮せば』が7月25日(木)SkyシアターMBSにて開幕し、舞台写真とコメントが到着した。
井上ひさしが生涯を掛けて書かなければならないとした「ヒロシマ」「オキナワ」「ナガサキ」の題材の一つである「ナガサキ」は、彼が長年願った『父と暮せば』の対になる作品として映画『母と暮せば』に結実。山田洋次監督が製作し、長崎で被爆した母と亡き息子の幽霊の交流を描いたこの作品は大きな話題と深い感動を呼び、多くの賞を受賞した。2018年には、山田洋次監督が監修、栗山民也演出のもと、舞台『母と暮せば』が上演され、栗山はその演出で数々の演劇賞を受賞した。伸子役を富田靖子、浩二役を松下洸平が務め2018年に初演、2021年に再演され、3度目の上演となる今回も、同じスタッフ・キャストで上演される。
■栗山民也コメント
なんとも心安らかな稽古場でした。6年前に初演の幕を開け今度で3演目、靖子ちゃ んと洸平と気心の知れたスタッフが皆集まって、とても豊かで自由で真剣な稽古の毎日 でした。
物語は、長崎の坂の上に住む母と一人息子二人っきりの生活の上に原爆が落とされた、 その 3 年後のお話です。人間が自ら生みだしたものと、それによって滅ぼされたものに ついて描いた作品でもあります。
毎朝テレビを付けると、この地球の上の瓦礫の街が繰り返し映し出されます。その無 惨で絶望的な風景は、確かに私たちの現在なのです。歴史と今の傷痕をしっかりと見つ め続けることで、私たちのこれからを願い続けたいと思います。
■富田靖子コメント
いよいよ初日です。
再再演3度目の「母と暮せば」なのに、ドキドキ、オロオロしています(笑)
その一方で静かにその様子を眺めている自分がいる。
変な感じです!
台本に描かれている言葉たちと稽古でのたくさんの気づきを大切に
この夏を駆け抜けます!
■松下洸平コメント
今回で 3 度目の公演となりますが、新作をやる気持ちで稽古に挑みました。
前回までやってきたことを大切にしながらも、新鮮な気持ちでセリフと向き合うことで 今まで見えなかったものや、新しい発見がたくさんありました。
より母と息子の暮らしが見える、新しい『母と暮せば』になったと思います。
あの日、長崎で何があったのか。
そして、そこにいた人々の声を演劇を通して皆さまに感じて頂けたらと思っています。 笑顔と涙が詰まった作品です。是非ご覧ください。
大阪公演は7月28日(日)まで。その後、沖縄、福岡、東京ほかで上演される。