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『離島ひとり旅』著者/ラジオ局員|大畠順子さんが選んだ、ウェルビーイングを感じる5冊

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書籍、ツイッター、イベントなどで離島旅のおもしろさを発信している、「離島女子ひとり旅」の先駆者・大畠順子さんに、「旅とウェルビーイング」というテーマで、5冊の本を選んでもらった。どの本にも、人生を彩り、目的にもなる「旅」の魅力が詰まっている。

『離島ひとり旅』著者/ラジオ局員|大畠順子さんが選んだ、ウェルビーイングを感じる5冊

(左上から時計回りに)1.『作家と一日』/2.『奇妙な孤島の物語─私が行ったことのない、生涯行くこともないだろう50の島』/3.『おでかけは最高のリハビリ!─要介護5の母とウィーンを旅する』/4.『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』/5.『世界の本屋さんめぐり』

『離島ひとり旅』で書いたような、何が起きるか分からない一人旅を始めたのは、社会人として働き始めて3年ほどたち、仕事にも少し慣れた頃のことです。「忙しいけれど、心が退屈だな」と感じていた時に、すっと心に入ってきたのが「旅」だったんです。あらゆるところに行く中で、ある時離島を選んだら、民宿のおばちゃんに「今日は夕飯をつくりたくないから、外に食べに行こう」と言われたり、船が急に欠航したりと、”想像の斜め上“を超えることが次々と起こるのが刺激的で、気づいたら休みの度に島に行くようになっていました。旅をした後は大らかになれる、という自分の気持ちの変化にも気づきました。だから、旅は心を整えるためにも欠かせないものだと考えています。

 旅の醍醐味は、思わぬ出会いやアクシデント、生活の多様性に触れることです。『作家と一日』は、その点で大いに共感しました。吉田修一さんは、すでにガイド本に書かれているホテルや食べ物のよさではなく、ふとした出会いや事件、旅の前後のことをおもしろおかしく書いていて、読み進めながら旅の”まわり“を楽しむことの大切さを再確認できました。離島旅を始めてから数年後に「まさに!」と思いながら読んだ、思い出の一冊です。

 旅は、出発前から私たちをご機嫌にしてくれます。「次はどこに行こうかな」があるから日常生活を頑張れます。行き先を決めた後に現地のことを調べるのはもちろん、次の行き先を妄想するのも最高に楽しい時間です。そんな私の旅人生の最高峰の目標をつくっているバイブルが『奇妙な孤島の物語』。右ページに島の紹介文、左ページに地図を載せながら、世界中にある行くことが到底難しそうな50の島を紹介しているシンプルな構成の本ですが、それが逆に想像力をかき立て「行きたい」と思わせます。

 30代の著者が、突然の病で要介護5になったお母さんとウィーン旅行に行くまでの体験記『おでかけは最高のリハビリ!』は、大切な人と旅をするよさが詰まった本です。病によって倒れた直後、落ち込んでいたお母さんがウィーンに行くことを目標にすることで明るさを取り戻し、親子でリハビリや介護の合間の在宅ワークに奮闘する様子に、感銘を受けました。私もたまに母と旅をするのですが、読んだ後、誰かと一緒に行く旅は、お互いのウェルビーイングをつくり合えるという魅力があるのだな、と改めて感じました。

▶ 『離島ひとり旅』著者/ラジオ局員|大畠順子さんの選書 1〜2
▶ 『離島ひとり旅』著者/ラジオ局員|大畠順子さんの選書 3〜5

photographs by Yuichi Maruya text by Miho Soga

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