「クロダイも夏バテ気味?」木曽三川河口での落とし込み釣りで42cm良型と対面成功
お盆が過ぎたものの連日の厳しい残暑。今年の夏は特に暑い!と実感します。そんな中での休日、木曽三川河口へと向かいクロダイの落とし込み釣りに臨みました。
木曽三川でクロダイ落とし込み釣り
8月25日、木曽三川エリア・揖斐川の漁港へと向かいました。日差しの強い日中を避け、夕方からの釣行。19時半の満潮に向けて徐々に潮位が上がるタイミングです。
使用タックル
使用する竿はダイワのブラックジャックコマンダーT42UM。今は販売していない古い落とし込み竿ですが、3.6mベースのズームロッドで取り回しがよく、胴がしっかりした先調子。主に障害物の多い岸壁や桟橋で多用した愛着のある竿です。係留された船やロープがあるポイントなので竿の反発力を生かしてなるべく走られないようにする寸法です。
装着したノンドラグのタイコリールには2号の道糸、ハリスも共に2号を選んだ太仕掛け。エサは岩カニ、針オモリの仕様で壁際を手返し良く探っていきます。
序盤はアタリなし
船やロープに干渉しないよう十分に距離を取り、どんどん落としていきます。みるみる潮位が上がり期待値も上がる、しかし肝心のアタリがさっぱりと。
同じ動作の繰り返しで惰性になりがちですが、角度を変えたり少し沖へ落としたりとアプローチを工夫、モチベーションを維持します。
2時間後に待望のアタリ
落とし始めて2時間、ようやく壁際で反応が。エサが着底した後の穂先のモゾモゾとした動き、不自然に弛んだライン。これはと思い軽く聞いてみれば確かなテンション……アワセてかかった!
クロダイ特有のグイグイと力強い引きからの沖に向かって猛ダッシュ!やばい船の底に突っ込まれる、そうさせないための固めのタックル、なのに抑えきれないパワー。引き込まれる竿、うなるリール、本命が掛かって嬉しい反面心の中ではバレないで~と祈るのみ。
42cm良型クロダイ浮上
やっとのことで姿が見えるもさらに2度、3度と突っ込まれる。硬調子と太仕掛けに物を言わせて潜られるのを阻止、疲れてようやく浮き上がったいぶし銀を岸までよせてネットイン。
サイズを測れば42cmの良型クロダイ。獲った、というより正直ボーズは免れたという気持ちです。
暗くなり納竿
その後もアタリは皆無、2匹目のドジョウならぬクロダイを狙いたいところ。しかし6時半を過ぎてさすがに辺りが暗くなり、ここらで納竿としました。2時間以上粘った末での1枚、でもやっぱりこの時期複数枚はいきたかったな、なんて考えながらタックルを片付ける。車に積み込み帰ろうとしてふと思い立ち、岸際に戻り水温を計ってみました。
水温を計る
水温は約30度、かなり高い。確かにこの地域は連日の猛暑、この日も気温35度越えでした。ならば水の中も何かしら影響があることは想像に難くない。
ここに1つの仮説が立ちました。
クロダイも夏バテ?
今回はなかなかアタリが出ない厳しい状況でなんとか1枚クロダイをキャッチ。どうやら水中にも酷暑の影響が出ているようで、この1枚のクロダイからタフコンディションの理由が見えてきました。
いかに高水温に強いクロダイでも夏バテするのでは?撮った写真を見返してみれば、良型なれども見た目少々やつれ気味?乗っ込み後発組かもですがアタリも小さかったので活発に捕食していないように思えます。調べてみると、クロダイの適水温はおおよそ20~25度あたりとのこと、さすがに30度となると溶存酸素の量が減ることと相まって食いが落ち、釣りにくい状況となるようです。
夜か朝マヅメがオススメか
遮蔽物があまりないオープンな舟溜まりでは外気の影響を受けやすいと思われ、もっと過ごしやすい場所へ移動した個体もあるでしょうが、居残り組はバテるというよりポイントでの活性が下がる、この日の気象データを参考にしてみれば水温が落ち着く夜間や朝マヅメに活発になるということでしょう。クロダイ攻略はやっぱり一筋縄ではいかないですね。
仮説が正しいかどうかは読者の皆さんに委ねるとして、釣行後の考察は次回の釣行に生かしたいもの。手にした1枚からシーズナルパターンを推測、今後の動向に思いを馳せてみるのも面白いと思います。
<かにおけ/TSURINEWSライター>