【第7回】末広町の『モチヅキカレー』はアキバ界隈で希少な本格派 / ポークビンダルー修行
数年に1度「世界で1番美味しい食べ物」が話題になる。記憶にあるところだと「マッサマンカレー」や「ルンダン」が選ばれていることから、カレーは極めて完成度が高い料理なのだろう。まあルンダンは正式にはカレーではないけれども。
そのカレーには様々な種類が存在するが、私(サンジュン)が絶賛ドハマり中なのが「ポークビンダルー」である。今回はポークビンダルー修行の7店舗目、末広町の『モチヅキカレー』へと足を運んできたのでご報告したい。
・ポークビンダルーとは?
まずはざっくりと「ポークビンダルー」について説明しておこう。ポークビンダルーとはインドのゴア地方発祥のカレーで、最大の特徴は酢(ワインビネガー)を使用していることだ。
平たく言えば“すっぱからいカレー”であり、ヤミツキ必至の中毒性がヤバい! 思い出すとヨダレが出て来そうなエッジの効いたカレーなのである。
まだ合計10回も食べてはいないが、どうかこの素晴らしきカレーを多くの人に知って欲しい! というわけで私は現在「ポークビンダルー修行」の真っ最中というワケ。美味しいポークビンダルーをご存じの方は、ぜひこちらから教えてください。
・7食目
さて、ここでこれまで食べて来たポークビンダルーを振り返っておきたい。
東京駅「エリックサウス」
ガツンとインパクト系。ポークビンダルーにハマるきっかけとなったお店。ただしポークビンダルーは限定カレー。
渋谷「ポークビンダルー食べる副大統領」
強めの酸味。ビネガーキレキレ系のポークビンダルー。
高円寺「くじら」
突き抜ける酸味と辛さ。高円寺らしさ全開の尖ったポークビンダルー。
中野「レインボウスパイス」
まろやかな酸味と強い旨味。誰が食べても絶対に美味しいビギナー向きのポークビンダルー。
代々木公園「スパイスポスト」
とてもとても淡い酸味と辛味。まるで聖母のような優しいポークビンダルー。
高円寺「negombo33」
まるでフルーツのような爽やかな酸味。現在のところポークビンダルーのド真ん中的な位置づけ。
これまで短期間のうちにポークビンダルーを食べまくっているが、その味はお店によって「かなり違う」と言っていい。ただようやく「味の方向性」の輪郭くらいは掴んできた……気がしている。
・希少なアキバエリア
で、今回は東京メトロ「末広町駅」から徒歩1分ほどのところにある『モチヅキカレー』を訪れた。ポークビンダルーは東京の西寄りに多くの店があるため、同店は秋葉原エリアで希少なカレー店である。
公式サイトには「インドカレーと日本カレーのちょうど中間を目指した“油と辛さ控えめのインド風オリジナルカレー”」と記されており、カレーは「全てスパイスの配合から1種類ずつ店内で作っている」とのことだ。
ポークビンダルーはレギュラーメニューで、価格は標準が800円。大盛りが1250円となっている。他のカレーとのあいがけも可能だが、今回はポークビンダルー単体の大盛りを注文した。
ほどなくして現れたポークビンダルーは、大盛りだけあってかなりボリューミー。ルーもライスも過去最大級のサイズ感と申し上げていいだろう。
・実食
さっそく食べてみると、まず感じるのは様々なスパイスの風味。そのスパイスが “ほんのり” 等の遠回りではなく、どれも直球で口の中を駆け巡る。タイプ的には防御型ではなく、攻撃型のスパイスといった印象だ。
肝心の酸味はまあまあ強めで、特に肉を食べるとしっかりと酸味が感じられた。赤ワインビネガーを使用しているとのことだが、シャキッとした酸味は「THE・ポークビンダルー」といったところだろうか?
また辛さに関しては控えめで、一般的なカレーで例えるとせいぜい「中辛」程度。辛さよりはすっぱさが特徴的なポークビンダルーで、ものの5分ほど完食してしまった。モチヅキカレーのポークビンダルーもウマい!
結果的に『モチヅキカレー』のポークビンダルーは、これまで食べた中だと「ポークビンダルー食べる副大統領」が近いだろうか? 酸味とスパイスが印象的で、辛さは控えめのポークビンダルーであった。
先述の通り、秋葉原界隈でポークビンダルーが食べられるお店は希少である。特徴があるカレーなので、他のカレーとあいがけしてもまた違った美味しさになるハズ。アキバエリアにお出かけの際は、ぜひ1度お試しあれ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 モチヅキカレー
住所 東京都千代田区外神田6-12-9
時間 月~木・土11:00~19:30(LO19:00)/ 金11:00~21:30(LO21:00)
定休日 日祝
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.