波乃久里子と渡辺えりを中心に『初夏の新派祭』を上演することが決定 演目は『螢』と『喜劇 お江戸みやげ』の2作品
2024年6月1日(土)~23日(日)三越劇場にて、『初夏の新派祭(しんぱさい)』が行われることが決定した。演目は、『螢(ほたる)』と『喜劇 お江戸みやげ』の2作品を上演する。
久保田万太郎作の『螢』は、1941(昭和16)年6月に有楽座で初演された。昭和初期の浅草鳥越神社附近が舞台の情緒あふれる作品で、根は良い男なのに酒癖が悪く身を誤ってしまう錺(かざり)職人の物語。本作は、2014年以来、三越劇場で10年ぶりの上演となる。
2本目に上演するのは、川口松太郎作の『お江戸みやげ』。対照的な性格の行商人、おゆうとお辻が宮地芝居を見物したことから起こる騒動を描いた作品で、二人のやりとりが楽しい人情味あふれる喜劇。1961(昭和36)年の初演(歌舞伎公演)以来、好評を博し、再演が重ねられている。
出演は、ますます円熟味を増した波乃久里子と、舞台や映画・ドラマなど多岐にわたって活躍する渡辺えりを中心に、喜多村緑郎、河合雪之丞、瀬戸摩純といった俳優陣を加え、初夏に相応しい新派の演目『螢』と、歌舞伎狂言としてお馴染みの『お江戸みやげ』を賑やかにおくる。
特に波乃は、2017年に『お江戸みやげ』のお辻を経験、今回はおゆうを演じる。渡辺は、初役でお辻に挑戦。息の合った二女優の掛け合いに注目したい。