日産追浜工場 上地市長は動向注視 地元からは不安の声
日産自動車が発表した再建計画に、横須賀市にある追浜工場の閉鎖が含まれているという報道に対して5月19日、上地克明市長は記者会見を開き、「日産側から憶測によるもので事実ではないとの報告を受けた」と説明した。同日に同社の役員が上地市長を訪れ、今後検討を進めるにあたっては情報共有を行っていくことを伝えたという。
追浜工場の従業員4千人の内、正社員1000人、アルバイト600人が市内在住者。部品供給を行っている地元企業も数多あり、横須賀経済の中核を担う。上地市長は正式決定ではなく現時点で対策を講じることはないとしたが、動向を注視していく考えを示した。
一方で地元の動揺は収まらない。追浜駅近くで飲食店を営む下澤敏也さんは「工場と商店街が連携してイベントを開催するなど良好な関係を築いてきた。再始動した野球部を応援する後援会の立ち上げも進めていたところ」と不安をこぼした。追浜商盛会の織田俊美代表理事は「駅前再開発を工場閉鎖と結び付けて風評被害を受けることを危惧している」と話した。