Yahoo! JAPAN

「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021」が開幕! 全国33都市へ、音楽で届ける「永遠に続く“愛”」

SPICE

「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021」

ディズニー・アニメーションや映画・テーマパークの音楽を、オーケストラの生演奏とヴォーカリストのパフォーマンスで上演するコンサート「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021」が2021年9月18日(土)から、新宿文化センター 大ホール(東京都新宿区)でスタートした。幕開け前日、新宿で行われた公開リハーサルをレポートする。

オーケストラ・ジャパンの演奏が始まると、舞台に設置された巨大スクリーンに指揮者に扮したミッキーマウスが映し出された。タクトを振ると、五線譜でできた線路の上をト音記号のマークを付けた汽車が滑り出していく。星が輝く宇宙空間を自在に駆け抜ける列車。ディズニーの魔法の世界の始まりだ。

最初のプログラムは今回がオーケストラで初お披露目となる「ディズニー ミュージックパレード・ゲームテーマソング」。「未来を突き進んで欲しい」と願いを込めて制作された演目では、アラジンが暮らす街、アリエルが住んでいる海の中の映像などを背景に、生演奏に乗せて8人のヴォーカリストが力強い歌声を響かせた。

女性ヴォーカリストたち
男性ヴォーカリストたち

続く「Starting Now 新しい私へ」は、2021年、“勇気と優しさ”をテーマに開催されているディズニーのグローバルな祭典『アルティメット・プリンセス・セレブレーション』日本版のテーマソング。4人の女性ボーカリストがプリンセスたちの祭典を歌でお祝いしていく。

スクリーンには塔で暮らしているラプンツェルなど、秘めた願いを持ったヒロインたちが、勇気を出して進んだ一歩によって世界が広がっていく様子を投影。終盤は4人の男性ヴォーカリストも加わり、「あなたもその1人になれる」と観客を鼓舞した。

プリンセスたちの祭典を歌で祝った「アルティメット・プリンセス・セレブレーション」
「あなたもその1人になれる」と観客席をライトで照らすヴォーカリストたち

『“Power of Music”セレクション』と題した企画では、映画『ヘラクレス』から「ゴー・ザ・ディスタンス」を、鹿野浩史(テノール)が熱唱。光り輝く場所を目指して突き進んでいくという強い意志を、エレキギターの音に乗せて表現した。

ブロードウェイ・ミュージカル版『アラジン』より「プラウド・オブ・ユア・ボーイ」を歌った新堂由暁(テノール)は、くじけてしまった日々を反省しながら、「大切な母が自慢できる息子になりたい」と自らを奮い立たせるような歌声で決意を表明した。

牧野元美(ソプラノ)は実写版『美女と野獣』より「時は永遠に」を披露。幸せな時が長く続くように。澄んだ歌声で願いを込めていた。

「ゴー・ザ・ディスタンス」を力強く歌う鹿野(写真右)

「フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート エプコット」より「タペストリー・オブ・ネーション」

再び8人が声を合わせた「フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート エプコット」より「タペストリー・オブ・ネーション」では、アメリカにあるウォルト・ディズニー・ワールドで2001年まで公演されていたパレードの音楽と、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが同コンサートのために特別に制作した映像がスクリーンに映し出された。

音楽の力を感じるプログラムには、ナビゲーターのささきフランチェスコも朗読で参加。ピーターパンが英ロンドンの街の上空を飛び回るシーンのほか、『ピノキオ』からは木製の人形に命が吹き込まれた場面など、スクリーンにはさまざまな“魔法の時間”が収められていた。

休憩を挟んで始まった第2部では、陽気でカラフルな「死者の国」を舞台に、音楽でつながる“家族の絆”を描いたディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』をディズニー・オン・クラシックで初めて全編をフィーチャー。

ディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』の一場面

同作で主人公の心優しい少年・ミゲル役を務める松原典子(ソプラノ)は、ステージの前のMCで「亡くなってしまった方を思い出す、温かい気持ちになれる作品。指揮やオーケストラと共に心を込めて伝えたい」と思いを込めていた。

大きな鐘の音が会場を包み込み始まった2部。スクリーンには死者の国に繋がるろうそくの灯が揺れている。映画のセリフと歌、音楽演奏や照明で構成されるステージ。1部とはまた違う壮大な演出に驚いた。

伝説のミュージシャン、エルネスト・デラクルスを演じる、菅原洋平(バリトン)は、デラクルスとおそろいのメキシカンハットをかぶって登場。デラクルスの代表作「リメンバー・ミー」を軽快に歌い上げていく。

伝説のミュージシャン、エルネスト・デラクルスを演じる、菅原洋平さん

ディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』の一場面

心弾ませるようなトランペットの音、鮮やかなライトの演出はお祭りのよう。ヴォーカリスト8人が背中合わせで歌うなど、デラクルスの伝説のショーが再現された。鮮やかなステージに会場からは手拍子も起きていた。

冒頭の盛り上がりとは一変。音楽が家族に悲しい出来事をもたらしたミゲルの家では、音楽が禁止されていた。ギターを奏でることが大好きなミゲルにとって、この「家族のおきて」は悲しいものだった。絶望の中、ココ(ミゲルのひいおばあさん)と(ココの)両親が並んだ写真を目にしたミゲルは、顔が破られた父親がデラクルスのギターを手にしていることを発見。「自分がこんなにも音楽にひかれるのは、憧れのミュージシャンの子孫だからだ!」と開眼し、デラクルスの墓地に納められていたギターを取り出してしまう。

死者の日に、死者の物を盗んだものには呪いがかけられる運命。生きているにも関わらず、肉体を失ってしまったミゲルは、呪いを解くために向かった「死者の国」に向かうことに。出会ったがい骨の青年ヘクターと音楽コンテストに出場するなど、冒険が展開される。

ミゲル役の松原(写真左)と、ヘルター役の新堂の絶妙な掛け合いも魅力

ステージではこの様子も再現。ヘクター役の新堂に背中を押され飛び出したコンテストでは、緊張で震える自らを鼓舞し歌い始めます。震える思いが、聴衆の手拍子によって、心地よさに変化していく。思いに応えたいと才能が輝きだす。赤いドレスを着た松原が懸命に歌う横顔は、映画の中で赤いパーカーを着てギターを奏でたミゲルの姿に重なった瞬間だった。

ミゲル役を務める松原典子(ソプラノ)

“家族を繋ぐ”重要なキーワードとして歌われる「リメンバー・ミー」は、もともと父親が愛する娘のために「忘れないでね」と願い書き下ろされたもの。同曲は菅原が冒頭で披露したショー形式のほか、子ども部屋で父が娘を見詰めながら歌う「ララバイバージョン」、ミゲルがココのために歌うものなど、特別な時間に歌われる。同じ曲も抱えた背景が異なると、さまざまな情景が浮かぶ。そんな楽しさを再確認した時間だった。

ママ・ココのために「リメンバー・ミー」を歌うミゲル

アンコールではオーケストラ・ジャパン・コンサートマスターの青木高志が「星に願いを」をバイオリンで奏でた。観客席では「ファンシーカラー★ダイヤモンド・ライト」(ペンライト)の光が優しい音色に合わせて揺れ、会場がひとつになっていた。

公開リハーサル後、エグゼクティブ・プロデューサーの日下部勝徳は「ディズニー・オン・クラシックは今年19回目を迎えました。今年のテーマは『Music Forever ~永遠に続く“愛”』です。ディズニーのストーリーは、いつも僕らに寄り添って、勇気や愛、他人を思いやる心を教えてくれます。ウォルトの哲学を、素晴らしい音楽と共に、日本全国に幸せな気持ちを届けたいと願っています」と話していた。

公演は12月26日(日)まで、全国33都市で51公演を展開する。

『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021』

取材・文=Ayano Nishimura 写真=オフィシャル提供

【関連記事】

おすすめの記事