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どうして疲れるの? 疲れがたまらないコツは?

TBSラジオ

ふらっと こども電話相談室

TBSラジオで長年親しまれた名物企画「全国こども電話相談室」(1964年~2008年)のコンセプトを受け継いだコーナーです。パンサーの向井慧が「電話のおにいさん」となって、毎回、様々な質問に合わせた頼もしい先生をお呼びしています。今回はミュージカル「ビリー・エリオット」の主役を務める男の子からの質問です。


Q. なぜ疲れるんですか? 疲れがたまらないコツはありますか?(瑛土くん 11歳)

(回答した先生)早坂信哉さん/東京都市大学教授、医師

向井おにいさん:もしもし、こんにちは。お名前と年齢を教えてください。

― 石黒瑛土です。11歳です。

向井おにいさん:瑛土くんは今はお稽古中ですか。

― はい。

向井おにいさん:稽古はどうですか、楽しいですか。

― はい、大変だけど楽しいほうが勝っています。大きなナンバーで息が切れてしまって大変だなって思っています。

向井おにいさん:体力的にやっぱり大変ですよね。

― はい。

向井おにいさん:瑛土くんの質問はなんでしょうか?

― なぜ疲れるんですか? 疲れがたまらないコツはありますか?

向井おにいさん:やっぱり瑛土くんも疲れたなあって感じることはありますか。

― あります。疲れていて、おやつとかバクバク食っちゃって。

向井おにいさん:ははは。そういうときはおやつを食べたくなるんだ。

― はい。

向井おにいさん:そうか、確かにね。ぼくは38歳で日々疲れを感じることはありますけど、11歳でももちろん疲れを感じることってありますもんね。

― はい(笑)。

早坂先生:瑛土くん、こんにちは。今日は質問してくれて大変ありがとうございます。たぶん疲れの原因ってひとつじゃないんじゃないかなと思ってるんです。特にお稽古している前後で疲れるっていうのは、たぶんいろんな疲れが混ざっているような気がするんですけども、一つひとつお話をしていきたいと思います。

― はい。

早坂先生:まずひとつは、体の疲れです。これはわかりやすいと思うんです。たぶんミュージカルだとかなり踊ったり体をたくさん動かしたりしますよね。そうすると体の筋肉をいっぱい動かすと思うんですけれども、瑛土くんも今、たくさんバクバク食べちゃうって言ってましたけど、お稽古したあとはすごくおなかがすきますよね。

― はい。

早坂先生:筋肉を動かすというのは栄養分をたくさん使っているんですよね。それから、息が切れるっていうお話もしていましたけれども、たくさん呼吸をして酸素を体に取り込むんですね。ごはんで食べた栄養分と息で吸った酸素を使って、体を動かすエネルギーを作っているんですよね。

― はい。

早坂先生:それでエネルギーを作ったあとに出てくるのが、燃えカスです。疲労物質というふうに言ったり、炎症物なんていう難しい言葉もあるんですけど、要するに疲れたあとにゴミのようなものが体にたまってくるんです。これがたくさん体にたまってくると、疲れたなあって感じる原因のひとつになってきます。

― ああー。

早坂先生:ここまではなんとなくわかりました?

― はい。

早坂先生:はい。もうひとつなんですけれど、例えばあんまり体を動かさなくてもすごくなんか今日疲れちゃったなって思う日はありませんか?

― あっ、あります(笑)。

早坂先生:それって、どんなときに疲れますか?

― なんにもしてないときとか。

向井おにいさん:ははは。そんなときにもやっぱり、なんか疲れたなあって感じることがあるよね。

― はい。

早坂先生:ありますよね。それはたぶん多くの場合は、なにか変わったことをする、例えば誰かと会ったり、人前で話をしたり、例えばこのラジオの収録とか、なにかすごく気を使うような場面があると疲れるんじゃないかなと思うんです。

― うん、うん。

早坂先生:これはどこが疲れているかっていうと、簡単に言うと、頭が疲れてくるということです。おそらくお稽古もそうだと思うんですよね。体を動かさなくても、セリフをちゃんと覚えられるかなとかいろいろ気を使うことがあると思うんです。

― ああー。

早坂先生:ありますよね、きっとね。体の中には自律神経という神経があって、その中に、緊張したときに働く交感神経というものがあるんですね。車でいうとアクセルのような、そのスイッチが入ると体が元気になってきたり力が入ってくる、そのような神経のことを交感神経といいます。おそらく瑛土くんがお稽古している間にこの神経のスイッチが入ってるんですね。この神経のスイッチがずーっと入り続けていると、だんだん脳が疲れてきます。

― はい。

向井おにいさん:体を動かしたときの疲れと頭を使ったときの疲れ。疲れの種類にはいろいろあるというのはわかりましたけど、どうやったら疲れが取れるのか。

早坂先生:はい。いちばんいいのは疲れがたまる前に休む、休憩を取るということがいちばん大事なんですけども、お稽古のときってどれぐらいお稽古を続けると休憩に入るんですか?

― まあ、1時間半、2時間。

早坂先生:ああー、結構大変なんだ。できれば疲れる前に休憩を取るのがいいです。それから、夜はしっかり眠ることも大事なんですけど、食事も大事なんです。瑛土くんはどんなごはんがお好きですか?

― うーん、まあ全部好きです。嫌いなものそんなものは特にないです。

早坂先生:あ、いいことですね(笑)。バランスよく食事をとることがとてもいいんですよね。疲れを取るのにいい食事があったりもします。鶏の胸肉がいいという研究があるんですよね。

― へえーっ。

早坂先生:一日だいたい100gぐらい食べると疲労回復にいいというような研究がありますので、こちらもちょっと参考にしてもらうといいかなと思います。

― はい。

向井おにいさん:瑛土くん、稽古中でなかなか大変でしょうけれども、疲れを取るために今、聞いた方法などを試してみてください。

― はい、ありがとうございました!

(回答者プロフィール)早坂信哉さん。東京都市大学教授で医師。体や心の健康について長年研究しています。「おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術 」(山と渓谷社)、「最高の入浴法 お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」(大和書房)などの著書があります。

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