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弦高を調節しよう! YG TUNE-UP FACTORY 第5回 メンテナンス編

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弦高とは、弦の真下からフレットに当たるまでの距離を指します。テクニカルなプレイを好む方にとって、弦高を適切にすることは演奏性を向上させる大切な調整作業になります。プロのクラフトマンやリペアマンは、ネックのどこを見て弦高を調整しているのでしょうか? 一緒にやってみましょう。

目次

弦高計測の必須ツール、スケール(定規)の選び方弦高を測る位置は最大3ヵ所ブリッジ別・弦高の調整方法シンクロナイズド・トレモロの場合チューン・O・マティックやフロイド・ローズの場合終わりに

弦高計測の必須ツール、スケール(定規)の選び方

弦高を測る際にまず用意していただきたいものは15cm程度のスケール(定規)です。様々な種類がありますが、選ぶポイントは下記の2つ。

まず、目盛りがスケールの端から0(ゼロ)mmで始まっているものを選びましょう。この種類でないと、“端から何mm”というような測り方ができません。

もう1つの注意点は、スケールに0.5mm刻みで目盛りが入っているものを選ぶことです。弦高調整はそれだけ細かな数値を確認する作業なのです。

では、スケールを使って弦高を測っていきましょう。

弦高を測る位置は最大3ヵ所

冒頭でも触れましたが、弦高とは弦の真下からフレットに当たるまでの距離のことです。弦高を測定する位置はいくつか決まっていて、12フレットや最終フレット、またはネックとボディーのジョイント部分に当たるフレット(以下、ジョイント・フレット)の3ヵ所です。一般的なメーカーは、工場出荷時にこれらの位置で弦高を決めていることがほとんどです。

この中で一番初心者が計測しやすい位置は、最終フレットです。

その理由をちょっと見てみましょう。早く作業がしたい!という人は、次の項目へスキップしていただいてOKです。

エレクトリックのギターとベース、アコースティック・ギターも合わせ、すべての楽器に共通して使える位置は12フレットですが、ここはそもそも計測数値が細かく、それ正確に合わせるためのスケールもありません。難易度が高くなってしまうので、優先順位としては”最終フレット>12フレット”となります。

また、ジョイント・フレットは楽器によってジョイント位置が違いますので、エレクトリックの場合は目標数値が定まりにくいです。ただし、アコースティック・ギターの場合はジョイント・フレットでネックの角度がついており、そこから指板が折れ曲がっていますので、ジョイント・フレットでの計測が一番理想的です。ちなみに、12フレットで行なっても問題ないのですが、そもそもエレクトリックよりは高めになるため、エレクトリックと同じ数値ではなくなります。

というわけでアコースティック・ギターの弦高は、“ジョイント・フレット>12フレット”の順に優先されます。

というわけで、今回は最終フレットのみを計測していきましょう。

目標とする弦高の数値は、一般的なエレクトリック・ギターだと最終フレット位置で6弦から1弦の高さが2〜1.8mm。エレクトリック・ベースだと最終フレットで4弦から1弦の高さが 2.5〜2.0mm。一般的なアコースティック・ギターの場合は、ジョイント・フレット(14フレット)で6弦から1弦の高さが2.5〜2.0mmとなります。

ブリッジ別・弦高の調整方法

具体的な調整の手順は、まず最終フレットの弦高を、先述した基準値の2mmに合わせます。そこから好みに合わせて低くしたり、高くしたりして微調整していきます。調整の作業方法はブリッジによって異なりますが、大きく分けて2種類あります。代表的なものを見ていきましょう。

シンクロナイズド・トレモロはサドルのイモネジで弦高を調節

まず1つは、ストラトキャスターに搭載されたシンクロナイズド・トレモロのように、サドル(コマ)が独立していて各弦ごとに弦高調整ができるもの。それぞれのサドルにはイモネジが左右に1本ずつあり、これを六角レンチで回して高さを上下させます。

この時、2本のイモネジをバランス良く回さないとサドルが傾いてしまい、演奏上何かしらのトラブルが起きます。片方を回したらもう片方も回して、サドルが水平になっているか確認しましょう。

一方、テレキャスターのブリッジのような弦がサドルに2本ずつ乗るタイプの場合は、同じようにイモネジで調節しますが、弦高を適切に合わせた時、サドルはブリッジに対して平行にはなりません。ですので、各イモネジを1つずつ調節していけばOKです。

チューン・O・マティックやフロイドローズはスタッドを回して弦高調節

レスポールなどに搭載されたチューン・O・マティック(TOM)は、2本のスタッドでブリッジが左右両側から支えられており、スタッドに付けられた、縁がギザギザになった円盤状のダイヤルを回すと、ブリッジ全体を上下させられます。各弦ごとの細かな弦高調整はできません。

ダイヤルを回す際は、ESP製のマルチスパナも便利です(ちょっと宣伝)。

また、シンクロナイズドによく似たフロイドローズなどのトレモロ・ユニットは、ブリッジの左右に2本のスタッドがあります。これで全体的な弦高を調整するので、基本はTOMと同じです。使うのはレンチになります。

なお、弦高が合った状態になっている時に、左右のスタッドの高さが違っていても問題ありません。

終わりに

すべての作業が終わったら、チューニングを忘れないようにしましょう。

いかがでしたか? 次回はピックアップの出力バランスを確認する作業です。お楽しみに!

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