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東京女子流、16年の活動に幕。Zepp DiverCityで「キセキの物語」を完結!

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東京女子流、16年の活動に幕。Zepp DiverCityで「キセキの物語」を完結!

3月31日、東京女子流がZepp DiverCityにてラストライブを開催した。デビューから16年間の集大成として全22曲を披露し、超満員の会場はグループカラーの赤一色に染まった。4人は涙と笑顔で、これまでの軌跡を「キセキ」へと昇華させる圧巻のパフォーマンスを繰り広げ、唯一無二の物語を締めくくった。
本記事はオフィシャルレポートを掲載。

・東京女子流の写真 13枚

2026年3月31日、Zepp DiverCity。外はあいにくの雨だったが、その涙雨さえも「私たちはもっている」と笑い飛ばす4人の姿が、1つの大きな物語の最終章を飾った。2010年5月5日のデビューから今日まで。それは単なる終わりではなく、彼女たちが歩んできた「軌跡」を、永遠の「キセキ」へと昇華させるための、最も美しく、そして温かな儀式であった。

18時30分。まず映し出されたのは、16年の軌跡を辿るオープニング映像だ。暗転した会場を埋め尽くしたのは、グループカラーである「赤」のペンライト。ファンは祈るようにそれを胸元で握りしめながら、静かにスクリーンを見つめていた。映像の最後、2025年5月3日の解散発表の瞬間が映し出されると、会場に眩いばかりのミラーボールの光が降り注いだ。

"SUGI" Yuya Sugiura

ついにステージに4人が姿を現す。纏っていたのは、それぞれのメンバーカラーのリボンが映える白いドレス。それはスクリーンの映像にあった「あの日」の決意の衣装そのものであった。1曲目の「キラリ☆」が始まった瞬間、会場の景色は一変する。ペンライトの光が、彼女たちのドレスやミラーボールの輝きと共鳴するように、一斉に「白」へと変わった。ここから、最後にして最大の物語が動き出した。

"SUGI" Yuya Sugiura

続くセクションでは、時空が鮮やかに交差する。2024年のポップナンバー「フォーリンラブな時」から、2011年の「鼓動の秘密」へ。10年以上の時を軽やかに行き来するセットリストは、彼女たちが常にハイクオリティな楽曲を更新し続けてきた、何よりの証明であった。

中盤、物語はさらに成熟した魅力を放ち始める。2014年の「Partition Love」では、大人になった今だからこそ醸し出せる芳醇な香気を漂わせ、「Liar」ではダンスパートで一斉にスカートを外す。それはかつてのMVから続く伝統的な演出だが、その所作ひとつにも迷いのない美しさが宿っていた。

しかし、2013年の「約束」が始まった瞬間、会場の空気は一変した。影を巧みに操る幻想的な演出。曲の終盤、4人はそれぞれ外側へと歩き出す。かつてのMVでは4人で同じ方向へと歩んでいたこの曲が、13年の時を経て「それぞれの道へ」という形に変わった。客席では多くのファンの頬を静かな涙がつたう。「さよなら」は次に会うための、色あせることのない約束なのだと、彼女たちの毅然とした背中が静かに語っていた。

続く「Dear mama」では、自分たちを支えてくれた大切な人々へ届けるような、柔らかく深い感謝に満ちた視線を送る。その愛に応えるように、会場に魔法がかかったのは「ゆうやけハナビ」であった。照明がオレンジ一色に染まると同時に、客席のペンライトもオレンジ一色に。それは「最高のゆうやけをメンバーに見せたい」というファンの愛が作り出した光の海であった。続く「ヒマワリと星屑」では、メンバーの手元で揺れるひまわりの飾りに呼応し、客席でもひまわりが揺れた。

本編のクライマックス、幕間映像で彼女たちは今の胸の内を明かした。解散発表時の心境について、中江友梨は「自信を持てなかった自分に、自信をくれた存在。だからこそ、みんなを安心させてあげたいと思った」と語る。

改めて好きな楽曲を問われると、新井ひとみは「ステージから観るみんなの表情が一番ピカイチで輝く『おんなじきもち』が一番好きな曲だ」と微笑んだ。続いて山邊未夢が、自分たちと共に成長してきたデビュー曲「キラリ☆」を「一番大切」だと語った瞬間、会場からは言葉にならない地鳴りのような歓声が起きた。

"SUGI" Yuya Sugiura

ふたたび光が射したステージ。そこに現れた4人は、この日のために誂えられた特別なドレスを纏っていた。純白のドレスのウエストに、漆黒のリボン。デビュー当時の「白黒衣装」を、16年の時を経て成熟した女性の美しさとして再定義した姿だ。今日まで並走してきたファンという主賓を最高の形でもてもなすための、神々しいまでの美しさであった。

ラストアルバムの収録曲「とけないまほう」や、メンバー自身が作詞した「交換日記」では、スクリーンにメンバー手書きの歌詞が映し出された。そして本編のトリは、アルバムの最後を飾る「キセキ」。明日から新しい日々が始まっても、この空は未来の君の元へ繋がっている。そんな確信を込めて、彼女たちは最後まで晴れやかな表情で歌い上げた。

アンコール、再び幕が上がると、そこには冒頭と同じミラーボールの光が回っていた。披露されたのは、本日2度目の「キラリ☆」。大人になった白黒のドレスで歌うそれは、新たな出発のメロディに聞こえた。歌い終えた4人が、一通ずつファンへの手紙を読み上げる。感極まり、声を震わせて泣く庄司芽生に、メンバーがすぐに駆け寄り、自然に寄り添い支え合う。その光景こそが、彼女たちの深い絆を物語っていた。

メンバーコメント

山邊未夢:「私にとって東京女子流は人生そのもので。すべてを女子流に捧げ、16年間、自分の思うアイドル像を全うできた。この16年の月日は私の誇りです」

新井ひとみ:「言葉では足りないほどの愛を本当にありがとうございました。東京女子流の新井ひとみでいられて幸せでした。私は皆さんのことが本当に大好きです!」

中江友梨:「このメンバーだったから共に走ってこれました。この先の未来の私にとっても、かけがえのない存在です」

庄司芽生:「みんなの存在があったから、今日まで続けてこれた。16年紡いできた物語、しっかりやり切ることができました!」

2010年5月5日に産声をあげた物語は、16年という長い時間をかけて、唯一無二の「キセキの物語」となった。ライブのすべてが終わった後、暗転した画面に一枚の写真が映し出された。そこには、最高の笑顔を浮かべる4人の姿と、温かな手書きの文字。

「16年間ありがとうございました みんな大好き 東京女子流」

東京女子流という物語は、ここで一度閉じられる。けれど、彼女たちが残した音楽と、あの日会場を埋め尽くした赤の光は、これからも誰かの心をキラリと照らし続けていく。

"SUGI" Yuya Sugiura

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