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母乳育児を大切している産院を選んだ悲劇!! 出ない母乳と格闘したつら~い一夜

たまひよONLINE

39歳で妊娠、40歳で男児を出産。現在は、在宅でライティングの仕事をしながら5歳になる子どもを育てている“たかこ”です。

母乳が出やすいか出にくいかは、誰にもわからない


高齢出産であること、また最初の産婦人科が出産を受け入れていなかったことから、大学病院に転院しました。そこは母乳育児に力を入れている病院で、生まれてすぐにおっぱいを吸わせるカンガルーケアも、バースプランで希望できるところでした。

病院は母子同室だったため、夜中もベッドで授乳をしますが、母乳の出が悪かったため息子はすぐに泣き始めます。

4人部屋なので周りに気を使い、泣くたびに新生児室にある授乳スペースへ通っていました。「赤ちゃんも、お母さんと一緒に飲み方を練習していくんだよ」という看護師さんの言葉が心の支えでしたが、とうとう悪夢の一晩がやってきました。

まるで授乳のトライアスロン。真夜中の奮闘劇


これまで、新生児室に行けばミルクをもらえていたのですが、その日の看護師さんはちょっと違いました。「少し練習しようか」と授乳スペースへ。授乳枕で高さを調整し、あれやこれやと飲ませ方を変えます。飲み始める息子を見て離れていく看護師さん。

しばらくするとお乳が出なくなったのか、泣く息子。その頃になると、看護師さんが交代したようで、新しい人になっていました。「うまく飲ませられなくて…」と言う私に、「こうしてみようか」と足の高さを調整したり、抱き方を変えてみたり。再び飲み始める息子を見て仕事に戻る看護師さん。

しかし、すぐに飲めなくなり、泣く息子。そこへまた別の看護師さんがきて、説明する私。試す看護師さん。でも、毎回、人が違うからか、私がかれこれ4時間近く新生児室に入り浸っていることに、誰も気付いてはくれないのでした。

不眠の授乳戦争。母乳>ミルク? その関係に揺れる


私は3度目のトライくらいから、「もう、ミルクをください」という気持ちでいっぱい、半泣きの状態です。

でも、新生児室では、ミルクをくれる時と授乳を勧められる時があり、その違いがわからなかった私は「ミルクをあげたい」とは言えず、気づけば4時…。ようやく、「ミルクをあげようか」と言われた時には心底、ホッとしました。

その後、私の顔色の悪さに気付いたのか、「新生児室で預かるから、ゆっくり寝てください」と看護師さんに提案され、もうウキウキで病室に戻る私。出産後わずか3日で、子どもと離れた開放感を味わってしまいました。

そんな風に入院生活を過ごしながら、退院の日を迎えました。しかし、検査で息子の黄疸が発覚。息子だけ退院が2日延びてしまいました。

確かに“そのうち出た”母乳。でも1~2ヶ月だけ


退院後も授乳との闘いは続きました。「哺乳瓶に慣れてしまうと、おっぱいを吸わなくなる」「母乳はあげないと出なくなる」という本やインターネットの知識から、私は恐怖心もわき、焦っていました。うまく吸えずに泣く息子に、「周りに迷惑だから泣かないで!」とイライラしたこともありました。

そんな母乳量の少ない私でしたが、3~4ヶ月を過ぎるとようやく出るように。母乳だけでお腹がパンパンになり、満足げに眠る息子はかわいかったです。

ところが、その蜜月も1~2ヶ月程度。成長に伴い、私の母乳量では足りなくなり、あっという間にミルクとの混合に逆戻りとなりました。

2人目を産む予定はないので、授乳の経験は最初で最後。順調な授乳は至福の時間でしたが、そうなるまでは、私にとって授乳がとてつもないストレスだったのも事実です。

おっぱいを飲む赤ちゃんはかわいいですが、ミルクを飲む姿もまた愛おしく、「母乳でもミルクでも、感じる愛情に変わりはないんだ」と、今なら言えます。

“母乳が出ない”という悩みに対し、ほとんどの看護師、助産師、先輩ママから「そのうち出るようになるよ」と言われました。でも、その時の私の悩みは“今、出ない”ことへの悩み。出る保証もないなかでの授乳は、つらい記憶です。私は1~2ヶ月ほどながら出る経験をしましたが、出なくて母乳育児をあきらめた友人もいます。でも、その友人の子どもも、免疫がどうこうなんて気にする必要がないくらい元気にしています。「母乳でもミルクでも、どっちでもいいんだよ」と当時の私に言ってあげたいです。

[たかこ*プロフィール]
編集プロダクションに勤めたのち、出産を機にフリーのライターへ。旅行と食べることが大好き。整理整頓が苦手な40歳の高齢出産、高齢ママとして、仕事と子育てに追われる毎日です。夢は、息子が小学生になったらアメリカのサマースクールに預けて、私一人で南米旅行! ただ今、一生懸命貯金中。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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