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多摩のラーメン特集!実は多摩が発祥の『油そば』

TBSラジオ

東京の多摩地域にお住まいの方、出身の方はもちろん、多摩地域以外の方にも多摩を愛していただきたい番組「東京042~多摩もりあげ宣言~」(略して「たまもり」)。MCは土屋礼央さん(国分寺市出身)&林家つる子さん(八王子市の大学出身)。

今週も「多摩のラーメン特集」の2週目!(※予定通り)。ラーメン大好きのロックバンド「salsa」の鈴木健介さん(スズケンさん!)をゲストに迎えて、多摩が発祥となって全国に広がった「油そば」の魅力を掘り下げます!

土屋:ゲストをご紹介いたします、ロックバンド「salsa」のボーカル&ギターでラーメン大好きの鈴木健介さんです! よろしくお願いします!

鈴木さん:よろしくお願いします!

土屋:すみません、ラーメン大好き小池さんみたいな紹介になってしまって(笑)。1年間にお店で400杯のラーメンを食べるというスズケンさん! 先週は、多摩地域の「青梅市」にあるラーメン屋さんの情報などご紹介いただいて。1年間で400杯もラーメンを食べるとなると、移動ばかりじゃないですか?

鈴木さん:そうですね(笑)。移動・・・めちゃくちゃしてますね(笑)。

つる子:(笑)。

鈴木さん:移動と行列がすごいですよ(笑)。

土屋&つる子:(笑)。

鈴木さん:なので、読書が趣味で良かったなと。

土屋:ああ、そうですね!

鈴木さん:趣味がボイスパーカッションだと大変ですね、できない(笑)。

土屋&つる子:(笑)。

【実は多摩が発祥! 油そば!】

土屋:全国のラーメンを食べ歩いているスズケンさんに、多摩地域のラーメンということで、“多摩の奥地にラーメン界を動かすお店がある!”ということで、「青梅市」の「Ramen FeeL」の情報を中心に教えてもらいました。今週は多摩が発祥ということで、ワクワクしております! テーマの発表をお願いします!

鈴木さん:【実は多摩が発祥! 油そば!】

土屋:知らなかったよ~。

つる子:まさかまさか!

土屋:つる子さんは油そばは食べます?

つる子:食べます! 学生時代に住んでいた「立川市」は油そばのお店が多かったと思います!

鈴木さん:そうなんですよ。

つる子:「立川駅」の「モノレール」の下にお店があったんですよ、なんてお店だったっけ・・・

土屋:僕は桜上水の油そばのお店ですね。店長さんの声が大きくて<いらっしゃいませー!>という所でよく食べていたんですよ。

鈴木さん:あぶら~亭ですね。

土屋:油そばに、お酢を何周かけるかなって。ただ、発祥が多摩とは知りませんでした。「油そば」は一応、ラーメンですよね。何をもってラーメンなんですか?

鈴木さん:それは難しい話なんですけど、中華麺を使っていて、ラーメンのフォーマットをしていればもうラーメン、と捉えるところがラーメンの良いところですよね。

つる子:はい。

鈴木さん:今やつけ麺も油そばも、ラーメンじゃないという人はそんなにいないと思うんですよね。

土屋:そうですね。

鈴木さん:だから、スープに麺が浸かっているのだけがラーメンじゃないというか、それを許してきたからこそラーメンの文化が広がってきた気がするので。何をもってラーメンという定義づけは難しいんですけど、油そばがラーメンと言われているのでラーメンでいいんじゃないという。

土屋:油そばは全国にあるんですか?

鈴木さん:そうですね。全国的になっていますね。先週もお話しましたけど、コンビニに入ってチルド麺の「まぜそば」「油そば」が売ってる時点で、やっぱり全国的だなって。

土屋:たしかに。

つる子:ありますよね!

「油そば」発祥の店①「珍々亭」(武蔵境)

土屋:オレ、最初、「油そば」って名前がどぎついのが来たな!。でも食べると、さっぱりもしていて。

鈴木さん:一説によると、ラーメンのスープに溶け込んでいる油分や塩分が無いから、なんなら“ヘルシーだ!”という方もいらっしゃいますよね。

土屋:お店に書いてありますよね。言い訳みたいだなって(笑)。

つる子:(笑)。

鈴木さん:ぼくもどこまで信じていいのかわかりませんけど(笑)。

土屋:ラーメンのスープを飲み干さなければヘルシーですよって。飲み干すでしょ?って。油そばはスープが無いですから!みたいな。

つる子:ありますね!

土屋:そんな市民権を得た「油そば」が多摩発祥と! どこなんですか?

鈴木さん:「油そば」の発祥と言われているのは、「武蔵境」の「珍々亭」というお店です。これ、諸説あるんですけど、一説は「珍々亭」とされております。

土屋:「珍々亭」の創業はいつくらいですか?

鈴木さん:1957年創業。そうとう古いですよね。

つる子:かなり古い! そんな古くから!?

土屋:「珍々亭」が創業した時から「油そば」はメニューにあったんですか?

鈴木さん:あったそうですね。これはわかるんですけど。

つる子:「油そば」って最近のってイメージでしたけど。

土屋:「珍々亭」というお店は今もあるんですか?

鈴木さん:はい、「珍々亭」は今もあって、「亜細亜大学」のすぐ側にあるんですよね。「中央線」の「武蔵境駅」からもけっこう歩くんですよ、13~4分くらいかかるんです。

土屋:・・・あ! 食べたことある!!

鈴木さん:ありましたか!

土屋:バンドの仲間が「亜細亜大学」なんですよ。「油そば」、食べた! 知らずに食べた!

つる子:(笑)。

鈴木さん:これ、実は「珍々亭」のすぐ裏側に、ラーメン屋さんがもう一軒あるんですよ。「丸善」さんというお店。

土屋:・・・そっちの可能性もある、、、。

鈴木さん:「亜細亜大学」の人から言われたとされているんですけど、“おもて油”と“うら油”って呼ばれているんですよ(笑)。

土屋&つる子:(笑)。

鈴木さん:誰が呼んだかおもて油、今日はうら油、と(笑)。

つる子:(笑)。

鈴木さん:それくらい「油そば」は浸透しているんですよ。

土屋:「珍々亭」は、どういった「油そば」なんですか? 

鈴木さん:写真を見ていただくとわかるんですけど、ものすごくシンプルな見た目をしているじゃないですか。多めの麺に、メンマとチャーシュー1枚、そしてナルトが乗っているだけ。

土屋:見た目だけでいったらソース焼きそばの具無しみたいな感じですよね。

つる子:ほんと、超シンプル!

鈴木さん:で、麺の下に、タレが沈澱していて。混ぜて食べるというスタイル。ラーメンってやっぱり油がすごい重要な食べ物なんですよ。蕎麦やうどんはほとんど油が浮かないじゃないですか。そこに天ぷらを足して満足感を得るという。ラーメンというのはそもそも油が入っていて、その油をどうやって食べさせるかという食べ物でもあるんですよ。

土屋:はい。

鈴木さん:ほんとに、びっくりするくらい美味くなっていて!!! ぼくはしょうゆとしお、2杯食べたんですけど・・・僕、この「珍々亭」の「油そば」をかき混ぜて食べると、動物性の油の香りがブワッと入ってくるんですよ。短めの麺だから、けっこう咀嚼させる感じなんですね。噛むと、麺の甘みと油とタレの塩辛さや旨みがグッと混ざっていって、口の中を埋めていく感じで。これがラーメンのラーメンたるものを凝縮させたような感じだと思うんですよ。

つる子:ああ~

土屋:うまいな! やっぱボーカルだね! ラーメンの説明が歌の歌詞だよね! 見事だよ! 美しいね!

つる子:すべて浮かんだ(笑)。

鈴木さん:あ、ラーメンを食べてるんだって思いますもん!

土屋:なるほど。「珍々亭」の方がこれをゼロから開発したのか、それとも海外から見つけてきたのか。

鈴木さん:これはほんと謎ですね。いろいろ調べてもわからないことで。おそらく、まかないからスタートしたんじゃないかな、と思います。

土屋&つる子:ああ~。

土屋:ぶっかけうどんみたいな感じでパパッと食べられるような。

鈴木さん:混ぜれば、熱くなく、すぐに食べられるので。そう言われているしそうなんじゃないかな。

土屋:これ、お店の人に取材として聞くということは?

鈴木さん:「珍々亭」さんは行列もすごいし、さすがにちょっと聞けないですけど・・・

「油そば」発祥の店②「三幸」(国立)

鈴木さん:実はもう1軒、油そば発祥の店があって。それが「国立市」にある「三幸」さんというお店。

土屋:「国立」? どこだろう?

鈴木さん:「国立市」の「三幸」さんは居酒屋です。

つる子:ええ!?

鈴木さん:19時オープンの居酒屋で。そこも発祥とされていて。僕も行ったことがあるんです。ここは居酒屋さんなので、お酒を飲みながら<どうなんですか?>って聞けるので(笑)。この「三幸」さんも1952年創業で、3代目なんですよ。

土屋:すごい!

鈴木さん:どちらがどちらに教えてもらったじゃないらしくて、同時多発的にポンポンと生まれているんですよね。

土屋:こちらも写真を見ると、もやし、チャーシュー、のり、ナルトが麺の上に乗っかっていて。ネギが下に散らばっていて。

鈴木さん:そうですね。

土屋:「国立市」の「三幸」さんの場所って覚えてます?

鈴木さん:えっと、、、説明が難しいんですけど、、、。

土屋:「国立駅」の南口ですよね?

鈴木さん:南口です。徒歩で10分くらいの場所なんですけど、、、。

土屋:けっこう歩くんですね。

鈴木さん:「一橋大学」のグラウンドのそばだったような気がします。あまり人通りが無い所です。

土屋:地図で見ると・・・うわ! これはちょっと、、、。オレは行ったことが無い。これは「NTT」を越えた所ですね。

つる子:(笑)。

土屋:この地元に昔、「三幸タクシー」というのがありましたけどね(笑)。「国立駅」の北口は「三幸タクシー」なんですよ、オレンジ色でお馴染みの。こちらの居酒屋の「三幸」さんの油そばの味はどうですか?

鈴木さん:「珍々亭」は動物性の油の香りがするんですけど、「三幸」さんの方はもう少しあっさりしていて食べやすいですね。縮れた麺になっていて、食感も違う感じですね。

つる子:あー、麺も全然違うんだ。

土屋:「珍々亭」の方が太めなのか。

鈴木さん:「珍々亭」の方が麺が太くてガッツがある感じなんですね。

土屋:「三幸」さんも今もあるんですか?

鈴木さん:あります。「三幸」さんの方は、“納豆油そば”とか、変わり種系のメニューがあって。“味噌系”もあったりとか。

土屋:美味しそう。

つる子:うんうん。

土屋:同時自然的に「油そば」が発祥したということは、多摩地域には近くに「油そば」のお店があったりするんですか?

鈴木さん:そうなんですよ。なぜか、多摩地域に「油そば」の店がいっぱいあるという感じです。

つる子:ええ。

多摩地域にある「油そば」の名店①「宝華」(東小金井)

土屋:じゃあちょっと、他の油そばのお店も紹介してもらっていいですか?

つる子:ぜひぜひ!

鈴木さん:「東小金井駅」に「宝華」というお店があります。

土屋:これ全部「中央線」沿線だよ! 「珍々亭」のある「武蔵境駅」の隣だから。

鈴木さん:そうです。「中央“油そば”ライン」です。

土屋:これ全部「中央線」沿線だよ! 湘南新宿ラインみたいになっちゃったけど(笑)。

つる子:(笑)。

鈴木さん:そうなんです(笑)。

土屋:「宝華」さんはどんな「油そば」なんですか? 

鈴木さん:ここも1971年創業と、すごく昔からあるお店で。“宝そば”という名前で「油そば」を出しています。ここは、かいわれも乗っていて、わりとさっぱり食べられるそばで。お持ち帰りも売っているんですけど、それを見ると、冬場でも油が固まっていないんですよ。

土屋:融点が。

つる子:はい。

鈴木さん:動物性の油は固まるはずなんです。ラードとか。固まっていないのでおそらく植物性・・・なんだけど、香りはプンとしっかり香ってくる油なので何かしら香りをつけているんですけど。食べ心地はスッキリしていて。ここは、チャーハンと合わせて食べる人が多いですけど、それにも合うように作られていて。ずっと行列しています、昼から夜まで。

土屋:ええ! すげえ!

鈴木さん:お酒を飲みながらという人もいるし。

土屋:これ全部「中央線」沿線だよ! スズケンさんってさ、全部のお店を昨日行ってきたみたいな感じで表現されるよね!

つる子:ほんとに! 油の種類まで!

土屋:昨日、何軒行ったの!?という熱だよね!! トークが冷めて無いよね! すげえな、美味しそうだな!

鈴木さん:ラーメンのトークはなるべく熱々で(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:素晴らしい!

多摩地域にある「油そば」の名店②「くじら食堂」(東小金井)

土屋:じゃあ、多摩地域にある他の「油そば」のお店も教えてください!

鈴木さん:「中央“油そば”ライン」と冗談のように言いましたが、創業10年くらいの中堅のお店も「油そば」を出すお店が多いんですよ。けっこう日本でも名前が通っていて、東京でも有名店とされている、同じく「東小金井駅」の「くじら食堂」。

土屋:また「中央線」だ、、、。「亜細亜大学」の人はみんな「油そば」で大きくなっているじゃないか。 

つる子:(笑)。

鈴木さん:そういうことですね。

土屋:この「くじら食堂」はどういう「油そば」ですか?

鈴木さん:「くじら食堂」は、もともと路面店を「東小金井」に出していたんですけど、2018年から駅の高架下に移転して、まさに「東小金井駅」を代表するランドマーク的なお店になっていて。

土屋:ほお!

鈴木さん:「くじら食堂」は自家製麺でやっていて、手もみする自家製麺で。太麺でモチモチしていてランダムに縮れていて。麺自体がめちゃくちゃ美味しいんですよ。「油そば」としてもタレを絡めるだけで十分な美味しさで。ここは“ネギ味”と“ニンニク味”があって。“ネギ味”は葱油の焦がしたネギの味がしっかりしていて食欲がそそる味で。大盛りまで無料なので、なんぼで食べられるくらいの美味しさがありますね。

土屋:すげえ、、、。これ、さっき食ってきてるよ(笑)。

つる子:情報が細かいですよね~(笑)。

鈴木さん:(笑)。

土屋:想像ができるよね! 美味しそうな麺だよね~。駅までだから「くじら食堂」は行きやすいですね。

鈴木さん:「くじら食堂」は創業から10年ちょっとで、もちろんラーメンもすごく美味しいんですよ。もちろんラーメンでも有名で。夏はつけ麺も美味しいんですけど、でもオーダー率は半分くらいは「油そば」らしいです。だから、「中央線」沿線の人には「油そば」が馴染んでいるんですよね。

土屋:スズケンさんはこういう同じ駅に何店もある時は、1日でまとめて行くんですか?

鈴木さん:まとめて行くこともありますけど、そんなに何杯も食べることはできないので、ちょくちょく行くという。

土屋:お昼にこのお店で食べて、夜は別の店で食べてという?

鈴木さん:もちろん、あります。

土屋:その間、何をやっているんですか? 

鈴木さん:何をやっているんでしょうね(笑)。

土屋:だって家に戻らないんですもんね。すごいよ~。

「多摩地域のラーメン特集」は第8弾までいける!?

土屋:じゃあ、もう1回、多摩地域にある「油そば」のお店のリストをまとめようかな。「武蔵境」にあるのが「珍々亭」。国立にあるのが「三幸」。この2つが油そばの発祥なのではと言われているお店ですね。で、他におすすめが「東小金井」の「宝華」と「くじら食堂」。1日で行くのは大変だねえ。全部、近場といえば近場なのよ。

つる子:はい。

鈴木さん:まあ夜遅くまでやっているお店を最終駅にしてもらって(笑)。

土屋:「油そば」も年によって成長していたりするもんなんですか?

鈴木さん:やっぱりしてますね。現代のラーメンって、どんどん麺を成長させてきたり、香り油を成長させてきたりするので、全部が関係あるので。新しい「油そば」のお店が出ると、それが全部反映されるので、当然進化してます。

土屋:そんな「油そば」のお店が多摩地域にいっぱいある、と!

つる子:こんなにあるとは!

土屋:これ・・・第8弾くらいまでやれると思いますよ(笑)。

つる子:ほんとですね! これ、ほんの一部ですもんね!

鈴木さん:「八王子」のラーメン店に一つも触れて無いので(笑)。

土屋:そうだよ! 「八王子ラーメン」だけで1週、「立川」で2週という感じでよろしくお願いします。

土屋:さあ、あっという間にお時間でございます。スズケンさん、お知らせはありますか?

鈴木さん:いや~お知らせ、、、したことが無くて緊張しますね(笑)。去年の11月に「salsa」が新しいアルバム「ANGLE」を出しまして。これが好評発売中。配信もやっておりますのでSpotifyやAmazonミュージックでAppleミュージックやらで聴けますので、ぜひ聴いて欲しいです。

土屋:スズケンさんは、ラーメンへの思いも音楽への思いも基本的に一緒だと思う。「たまむすび」時代はBGMだったんですよ。今日はかけます! じっくり聴かせてください。じゃあ曲紹介をお願いします。

鈴木さん:去年発売したアルバム「ANGLE」から「天気予報」を!

土屋:この時間のゲストは、ロックバンド「salsa」のボーカル&ギターでラーメン大好きの鈴木健介さんでした!

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