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東武東上線沿線は食卓を彩るパン天国~おすすめのパン屋さん5選

さんたつ

東武東上線は、地元に根ざしたパン屋が揃うベーカリー路線。なかでも新河岸~ふじみ野駅間は名店がひしめくエリアだ。住宅地に漂う焼きたての香りの源をたどってみよう。

ベーカリーオモシェ

『パンピーポー』パンを楽しむ人々のための店[新河岸]

左上から反時計回りに、ハナマンテンのパンドロデヴ470円、メランジェ520円、チェダーチーズのカンパーニュ400円、ミッシュ1000円。ほとんどがハード系。それぞれ生地の硬さや色、食感、香りの違いが楽しい。
「パンはリベイクせずに食べるのがおすすめです」と店主・若松大輔さん。店は小窓から注文するスタイルだ。

惜しまれつつ閉店した新河岸の人気店「Boulanger Lunettes(ブーランジェ リュネット)」。その店主・若松大輔さんの店が、2022年9月に『パンピーポー』として帰ってきた。

「ひと区切りしたけれど、やっぱりまたパンをやりたくなって」。

そんな若松さんの焼くパンの特徴は、なんといっても埼玉県産小麦のハナマンテンだ。2008年頃から埼玉での栽培が始まった品種で、若松さんはハナマンテン使いの第一人者として知られるパン職人。

「ひとくせもふたくせもある品種で、最初は全然おいしく焼けませんでした」。

試行錯誤を経て、とある製法がはまり、「こんなにおいしいのか!」と驚くパンが完成。現在、この店で焼く多くのパンにハナマンテンを使っており、噛むほどに広がる独特のうまみと香ばしさを味わえる。

ハナマンテンを計量する若松さん。

「買って帰ったパンで、ぜひ遊んでもらいたいです。シンプルなパンに色々なおかずをのせたりつけたり、思い思いの食べ方で食卓が楽しくなるかなって」。

自身も旅先で見つけた食材やワインと組み合わせた食事を作るという若松さん。その提案は徐々に浸透し、パンのある食卓をSNSに上げてくれるお客さんも。パンを楽しむ“パンピーポー”は、ここを起点にますます増えていくだろう。

薄くスライスし「パンタワー」にして食卓に出すと楽しい。奥がハナマンテンのパンドロデヴ、左がメランジェ、右はハナマンテンのロデヴナッツフリュイ650円。
不老川近くの静かな住宅地にあるが、常に客足が絶えない。

『パンピーポー』店舗詳細

パンピーポー
住所:埼玉県川越市砂新田1-19-8/営業時間:10:00~17:00/定休日:日・月・火/アクセス:東武鉄道東上線新河岸駅から徒歩15分

『Bäckerei Terutake (ベッカライ テルタケ)』初心者でも挑戦しやすいドイツパン[ふじみ野]

右下から時計回りに、ラウゲン・ブレッツェル220円、マロンパイ460円、プンパニッケル(ハーフ)520円、ドイツパンラスク270円、パンリュスティック ショコラマカダミア430円。

四国お遍路でパン屋開業を決意した鳥飼照剛(とりがい てるたけ)さん。シェフの言葉に共感し直接手紙を書いたという世田谷の名店『ベッカライブロートハイム』での修業を経て、2018年に地元でオープンした。ショーウィンドウの中にはパンそれぞれの特徴が書き添えられ、食べ方の説明書も渡してくれる。どっしりとした伝統的なライ麦パン・プンパニッケルはクセになる味。お客さんの話にヒントを得たラスクなど焼き菓子も並ぶ。

「酸味を抑えたマイルドな種作りを心がけてます」。

『Bäckerei Terutake 』店舗詳細

Bäckerei Terutake(ベッカライ テルタケ)
住所:埼玉県ふじみ野市ふじみ野4-9-5-105号/営業時間:9:30~19:00/定休日:月・火/アクセス:東武鉄道東上線ふじみ野駅から徒歩8分

『ベーカリークレープ』懐かしさも驚きもある[新河岸]

右上から時計回りに、ベーカリークレープが考える生ドーナツ180円、クロワッサンブール2022 280円、シベリア200円、河越小麦のバケット300円。

1978年開業の老舗が2021年に現在の場所へ移転、その頃から2代目の野口健さんに代替わりした。店内の入り口側の棚に先代、奥の棚に野口さん考案のメニューが並び、昔ながらの顔ぶれからハード系まで勢揃い。
「おいしいだけではなく、衝撃があるものを目指しています」と野口さん。話題の生ドーナツをパン職人としてアレンジするなど、得た情報を自身で咀嚼し形にしているというパンは、どれも記憶に残る味だ。

「河越小麦ハナマンテン使用のバケットをぜひ」。

『ベーカリークレープ』店舗詳細

ベーカリークレープ
住所:埼玉県川越市砂新田85-35/営業時間:7:00~19:30/定休日:月/アクセス:東武鉄道東上線新河岸駅から徒歩3分

『ベーカリーゴトー』地元に寄り添い、毎日を支える[ふじみ野]

右上から時計回りに、カレーチーズ250円、いちじくとクリームチーズ250円、ベーコンエピ250円、フランスパン300円。

「食に関わる仕事をしたくて」と開店のきっかけを話す店主の後藤昭哉さん。脱サラし2軒のベーカリーで修業した後、2010年にこの店をオープンした。
お客さんからのリクエストもあり、ハード系や自家製酵母を使ったものが増えてきたという。「毎日食べる、基本のパンを作りたい」と話すように、食パンやフランスパンは香り高くも食べ飽きない味。具材も、鉄板の組み合わせと絶妙なバランスがくせになる。

「アーモンドラスクもおすすめです」。

『ベーカリーゴトー』店舗詳細

ベーカリーゴトー
住所:埼玉県ふじみ野市大井2-5-9/営業時間:10:30~14:00・15:00~19:00(土・祝は10:30~19:00)/定休日:日・木/アクセス:東武鉄道東上線ふじみ野駅から徒歩12分

『ベーカリーオモシェ』創意工夫が光る、予想できない味[新河岸]

中央上から時計回りに、チャパタサンド ローストポーク420円、全粒粉クロワッサン260円、プレーンベーグル ずんだ白玉ずんだザマンド320円、ごぼうのエピリング270円。

常連さんが入店早々「あ、知らないパンがある!」とうれしそうな声を上げる。ずらりと並ぶパン達は、生地や具材の組み合わせが斬新でひとひねり効いたものばかり。店主・井上大輔さんの出身地である山形県の方言で「おもしろい」を意味する店名通りのラインナップだ。
「経験は多くないけれど、だからこそアイデアで勝負したいんです」と井上さん。今日はどんなパンがあるかな?

「2023年夏に開店2周年を迎えました」。

『ベーカリーオモシェ』店舗詳細

ベーカリーオモシェ
住所:埼玉県川越市砂新田2-5-18/営業時間:10:00~18:00(水・金は10:00~15:00)/定休日:日・月/アクセス:東武鉄道東上線 新河岸駅から徒歩7分

取材・文=中村こより 撮影=原 幹和
『散歩の達人』2023年10月号より

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