日医大 小杉に「看護学科」新設予定 26年4月完成のキャンパスで
日本医科大学は7月12日、同大学武蔵小杉病院隣接地に建設中の武蔵小杉キャンパスに看護学科等の開設を予定していることを発表した。全国的に看護師が不足する中で、実践能力を備えた看護師の輩出に期待がかかる。
同大は、2021年に移転リニューアルした同大学武蔵小杉病院の隣接地で武蔵小杉キャンパスの建設を進めている。26年4月には、完成した武蔵小杉キャンパスに新たに「(仮称)医療健康科学部看護学科」と「(仮称)看護学研究科看護学専攻修士課程」を開設する予定だ。
同大では、1921(大正10)年に看護婦講習所を設立するなど、国内でも先駆けて看護師の育成に取り組んできた。これまでは千葉県印西市で専門学校を運営し、付属病院と連携した実習等を通して多くの看護師を輩出してきた。
今回、初めて4年制の大学として看護学科等の開設を予定している。その背景として、同大の担当者は「社会情勢の変化から、看護師には患者の多様化や複雑性に対応した総合的な看護ケアを提供できる高い能力が求められるようになってきた」と説明する。開設予定の看護学科では看護師を、看護学専攻修士課程では保健師を育成し、実践能力を備えた看護師・保健師の育成と、看護師全体のレベルアップを目指していくという。
7月21日・22日には、武蔵小杉駅前の川崎市コンベンションホールでオープンキャンパスを開催し、2日間で多くの学生らが参加した。看護学科の説明等が行われたほか、VRを使ったバーチャルキャンパスツアーや、VR教材や医療用トレーニング人形を用いたシミュレーション教育の体験が行われた。
同大の担当者は「常に患者さんを第一に考える理念と伝統を踏襲しながら、時代に即した多面的な視点からの学びを得られる教育を追求していきたい」と話している。