「人を殺した…」息子の“SOS”に父親は何ができる?マイケル・キートン『殺し屋のプロット』緊迫シーン解禁
監督・主演・製作:マイケル・キートン!
アカデミー賞Ⓡノミネート作品『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のマイケル・キートンが、監督・主演・製作の三役を担った渾身の最新作にして極上のLAネオ・ノワール『殺し屋のプロット』が12月5日(金)より全国公開となる。
病によって記憶を失いつつある孤高の老ヒットマンが人生最期の完全犯罪に挑む姿を描いた本作はハリウッドの名優マイケル・キートンの肝いり、まさにキャリアの集大成とも言える一作。共演にはジェームズ・マースデン、アル・パチーノ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ヨアンナ・クーリクら豪華キャストが集結した。
孤独な殺し屋の“終幕”を描き出し、古典的なフィルム・ノワールのエッセンスを現代に継承する作品として、米Variety誌でも「デヴィッド・フィンチャー監督『ザ・キラー』を凌駕するLAネオ・ノワール」と絶賛されている本作。このたび公開に先立ち、マイケル・キートンとジェームズ・マースデンの共演シーンが解禁された。
“バットマンとサイクロップス”が親子役で初共演!?
キートンとマースデンといえば、どちらもマーベル・コミック原作映画とDCコミック原作映画、両方に出演したことのある稀有な俳優同士でもある。キートンはDCの金字塔『バットマン』のタイトルロールを務めつつ、トム・ホランド主演の『スパイダーマン:ホームカミング』ではヴィランとして登場した。
かたやマースデンは『X-MEN』シリーズのサイクロップス役で知名度を上げ、DCでは『スーパーマン リターンズ』にも出演。ふたたびサイクロップス役でMCU最新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への出演も確定しているという。そんな二人の共演は、マーベル&DCファンにとってもたまらない組み合わせだろう。
記憶障害の老殺し屋に、疎遠だった息子が“助け”を求め……
『殺し屋のプロット』でキートンが演じるのは、博士号を2つ持ち、大学で教鞭をとっていたこともあるという、元アメリカ陸軍偵察部隊将校、ジョン・ノックス。ただし、その華々しい経歴は表の顔で、“殺し屋”という裏の稼業を、老ヒットマンとなった現在に至るまで完璧にこなしてきたプロフェッショナルでもある。
一方、マースデンが演じるのは、ノックスの一人息子マイルズ。親子の仲は上手くいっておらず、かつてノックスは殺し屋だと家族にバレたことで、妻には離婚され、息子とも疎遠になっていた。孤独な日々を送るなか、ある日ノックスは医者から記憶を急速に失う病を患っていると宣告され、やむなく殺し屋を引退することを決意するが――。
このたび解禁された本編映像は、ノックスが疎遠になっていたマイルズと再会するシーン。十数年ぶりの再会にもかかわらず、マイルズは怪我を負い、あきらかに落ち着かない様子だ。しかし記憶を失いつつあるノックスは、マイルズが「親父」と声をかけるまで、彼が自分の息子だということにも気づけない。
ノックスは動揺し肩を震わせるマイルズをなだめつつ要件を聞くと、彼はひと言「人を殺した……」と告白。それを聞いたノックスは息子の罪を隠蔽するため、人生最期の完全犯罪を遂行することを決意するのだった。
キートン「私との仕事のせいで彼に悪い影響がないといいけど(笑)」
マースデン「“彼は自分を必要としてくれている”と自分に言い聞かせたよ(笑)」
このたび本編映像の解禁にあわせて、キートンとマースデン両氏からのコメントも到着した。
キートンは「本読みもなければ、長い打ち合わせもなく、衣装合わせさえない状況だったけど、みんな完璧にハマったんだ。本当に素晴らしいキャストだよ」と現場での苦労を語りつつ、マースデンの演技については、「みんなきっと度肝を抜かれると思う。素晴らしい演技だったし、彼は本当にいい奴なんだ。私との仕事のせいで彼に悪い影響がないといいけど(笑)」と、冗談交じりにマースデンの演技を絶賛する。
そしてマースデンも、今回のキートンとの初共演は長年の夢だったそう。憧れの俳優との共演について、「彼は子どもの頃からのヒーローだし、時代のアイコンともいうべき、偉大な俳優の一人。でも現場では、ファンとしての気持ちはいったん横に置いて、“自分はちゃんと理由があってここにいるし、彼は自分を必要としてくれている”と自分に言い聞かせたよ(笑)」と振り返る。
さらに、本作でキートンが監督・主演・製作を兼ねたことについては、「監督が俳優でもあるということは、僕にとってとても特別なこと。演じることの難しさや、自信を失いそうになる瞬間を理解してくれるからね。俳優には、恐れずに挑戦していく勇気が求められる。マイケルは現場に素晴らしい雰囲気と安心して演技に臨める空間を作ってくれたよ」と、“監督”マイケル・キートンの手腕に賛辞を送った。
『殺し屋のプロット』は12月5日(金)よりkino cinéma新宿ほか全国公開