山田工務店、初のリノベ展示場│住宅産業新聞記者 荒潔の一戸建てニュースピックアップ
山田工務店、築43年の一戸建てをフルリノベーションし、初のリノベ展示場「葵」を静岡県藤枝市内に開設
山田工務店は2026年2月、同社としては初めての試みとなる築43年の一戸建て住宅をフルリノベーションしたリノベ展示場「葵」を静岡県藤枝市内にオープンした。同社の山田耕治社長は「“実家じまい”などで困っている人たちに対して、お手伝いをすることを考えた」として、「展示場を開設することによって、体感・納得してもらえることが必要」と考えたことから展示場建設に至ったという。
【今回ピックアップするニュース】
山田工務店、初のリノベ展示場「葵」を藤枝市内に開設=体感・納得が得られる居住性を
同社は1956年の創業で、静岡県中部の焼津市、藤枝市から西部の袋井市にかけて展開する地域密着型の工務店。新築一戸建て事業、リフォーム事業、不動産事業、レンタル収納事業などに取り組んでおり、2026年4月期の売上高42億円うち、一戸建て事業が32億円、リフォーム事業が8億3,000万円という構成だ。
展示場は敷地面積250.76m2、延床面積104m2の木造軸組構法2階建て(築43年)をフルリノベーションしたもので、間取りは3LDK+納戸から3LDKに変更。工期は約4ヶ月で、費用は住宅購入費用で1,500万円、改装費で2,000万円となっている。
同モデルハウスは気密性を高めるために「発泡ウレタン吹付け断熱」を採用。断熱性能はZEH+相当、C値0.37を目指して気密パッキンを細かく使用して改装を施している。静岡県内は比較的温暖な気候のため、断熱性能を高める必要があるのか確認したところ、山田社長は「ここ数年の猛暑対策」と語るなど、「家を建てる時は、夏を快適に過ごせることを基準に考える」ことが不可欠になったと考えるべきだという。
同社はリフォーム事業を「この地域に住み続けることを決めた家族」を応援する取り組みとして考えているが、「静岡県内では空き家をリフォームするよりも建て替えた方が安いと考えるケースが多い」とみている。その一方で同社は、空き家を買い取り、リノベすることは地域貢献にもつながってくるとも考えている。同社は施工エリアを限定して地域密着で信頼を得ている工務店であるため、売る側も安心して任せることができると思われ、地域工務店にとって1つのビジネスモデルになるのではないだろうか。
荒 潔の一戸建てニュースピックアップについて
住宅産業新聞記者の荒 潔氏が、一戸建ての業界に関わる方なら知っておくべきという観点でニュースを厳選し、豊富な経験に基づくコメントとともに伝えるコーナー。業界関係者はもちろん、一戸建てを探す人にとっても、重要な動きを理解できるほか、新たな視点を得ることができるはずだ。
荒 潔
住宅産業新聞記者
1968年東京都生まれ。大学卒業後、地方紙などを経て繊維系日刊紙で流通分野および紳士服専門店などを担当。2017年3月に住宅産業新聞社に入社。地域ビルダーおよび工務店をはじめ不動産関係、住宅ポータルサイトなどの取材を担当している。