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犬のトイレトレーニングにおける『勘違いしがちな方法』5つ 失敗の原因や成功するための秘訣とは

わんちゃんホンポ

頑張るのは飼い主さん!

犬と人は、とても長い年月をかけて関係性を深めてきました。しかし、犬が動物種の異なる人間社会の中に溶け込み、犬を苦手な人ともうまくやっていくためには、犬にとって非常識なルールも身につけてもらわなければなりません。

それを教えるのは飼い主さんです。犬へのしつけは、犬が頑張るものではありません。本当に頑張らなければならないのは、飼い主さんなのです。愛犬の気質を把握し、思考法を学んだ上で、根気よく何度もトレーニングを重ねなければなりません。

今回は、飼い主さんにとって絶対に行わなければならないトイレトレーニングに着目し、勘違いして間違った方法で行いがちなトレーニング法と、なぜその方法だと失敗してしまうのかといった原因などをご紹介します。

犬のトイレトレーニングにおける勘違いしがちな方法

1.失敗をしたら怒ってわからせる

犬は天敵から身を守るため、寝床から離れたさまざまな場所に排泄をすることが、生き延びるための術でした。

人のようにトイレという決まった場所で排泄をするのは、犬にとっては不自然な行為なのです。そのため、トイレを覚えるにはとても時間がかかります。

愛犬がトイレ以外の場所で排泄してしまうと、「粗相をした」と言って叱る飼い主さんが多いです。

しかし、叱られても犬にはなぜ叱られているのかを理解できません。それどころか、「排泄をすると叱られる」と、トイレを我慢して病気になってしまうこともあります。

愛犬がトイレを失敗しても決して叱らず、何事もなかったように、素早く静かに片付けて終わりにしましょう。

2.トイレの位置を固定する

早くトイレを覚えてもらおうと、トイレの位置を固定して動かさない飼い主さんがいます。実は、これもあまりおすすめできません。なぜなら、犬はその場所を覚えるだけで、「トイレシートのある所がトイレ」だとは覚えないからです。

最初にトイレを覚えるまでは固定し、覚えたら少しずつ移動させながら、トイレは「トイレシートのある所」だということを教えましょう。そうしなければ、外出時や旅行先などでの対処が難しくなってしまいます。

3.トイレを複数箇所に設置する

猫の場合は、飼っている頭数+1個のトイレを設置することが推奨されています。しかし犬の場合は、室内に複数のトイレを置くことはあまりおすすめできません。

トイレシートがあちらこちらに置かれることで、かえって不明確になり、「どこで排泄をしても良い」と誤解してしまう子がいるからです。

トイレの場所は寝床から離れており、安心して排泄できる場所を選ぶことが大切です。

4.トイレができるたびに褒めちぎる

早く覚えさせようと、上手にトイレができるたびに褒めちぎる飼い主さんがいます。これもあまりおすすめできません。毎回大袈裟に褒めちぎってばかりいると、注目されたい、かまってもらいたいといった理由で排泄するようになる子もいるからです。

上手にトイレを使えた時は褒めておやつをあげ、すぐに汚物を片付けて終わりにしましょう。過剰に反応して、トイレを特別なことにする必要はありません。

5.愛犬を抱いてトイレに連れて行く

毎回愛犬を抱いてトイレに連れて行く飼い主さんがいます。これもあまりおすすめできる方法ではありません。

なぜなら、トイレは飼い主さんが抱いて連れて行ってくれるものだと思ってしまうからです愛犬の便意・尿意に気付いたら、おやつを使ったり体に触れたりしながら、上手にトイレまで誘導しましょう。

成功するための秘訣

1.成功体験を積み重ねる

成功の秘訣は、できるだけ失敗させずに成功体験を積み重ねさせることです。犬のしつけでは、「叱るより褒める」が基本になります。成功体験を積み重ねさせるためには、愛犬のトイレサインを察知して、上手にトイレに誘導することが鍵になります。

2.愛犬のトイレサインを見逃さない

では、愛犬のトイレサインを察知できるようになるためには、どうすれば良いのでしょうか。

とにかく愛犬の行動をよく観察しましょう。そして失敗も含めて毎日いつ排泄したのか、排泄前にどのような行動をしていたのかをノートなどに記録しましょう。

そうすることで、愛犬の排泄タイミングがわかり、便意・尿意を感じている気配も察知できるようになります。

ちなみに、一般的に犬が排泄することの多いタイミングは、下記の通りです。

✔目覚めた直後、またはしばらくした後
✔遊んでいる最中、または遊んだ後
✔食事の後
✔ケージやクレートの外に出した後

3.失敗した場所は徹底消臭

愛犬がトイレを失敗して、床や家具などに排泄してしまった場合は、静かにそして速やかに汚れた場所を片付けてください。その際に最も大切なことは、汚物のニオイを残さないことです。

人には感じられなくても、犬の嗅覚では微かに残ったニオイも嗅ぎつけてしまい、汚物のニオイでそこがトイレだと勘違いしてしまうことがあるためです。同じ場所で失敗を繰り返す場合は、消臭に失敗している可能性があります。

まとめ

犬に対する研究が進むにつれ、以前は常識だった犬への接し方が、180度覆されたりすることもあります。昔からの飼い主さんにとっては、青天の霹靂とも言えることでしょう。

しかし、犬の行動や思考に関する科学的な根拠に基づく方法で、トレーニングできるようになったということです。

ドッグトレーナーや動物病院に相談しながら、最新の科学に基づいた正しい方法で、楽しくトレーニングを行えるように努力を続けていきましょう。

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