地域ごとに異なる泉質が楽しめる! 北海道は日本一の温泉天国【眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話】
北海道は地域ごとに異なる泉質が楽しめる日本一の温泉天国
道内を縦横に走る火山帯と多様な泉質
環境省の定義によれば、温泉地とは「温泉を提供する宿泊施設を有する場所」のことで、仮に宿が1軒だけであっても温泉地となります。令和5年(2023)のデータによると、北海道の温泉地は230カ所、延べ宿泊利用人数は1300万人弱で、ともに全国1位です。
道内の温泉地は、日本海側を南北に走る那須火山帯と、千島列島から西に向かう千島火山帯の周辺に多く、前者には樽前山、有珠山など、後者には摩周岳、雄阿寒岳など活火山も多くあります。
北海道は広い分、温泉地ごとの泉質も多様です。全国屈指の人気温泉地である登別温泉は「温泉のデパート」と称される豊富な泉質が特徴で、硫黄泉や塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉ほか9種類もの泉質が楽しめます。また、植物性腐食質が堆積した泥炭層から湧き出る十勝川温泉の「モール泉」は、植物性有機物を多く含む全国的にも珍しい泉質で、北海道遺産に登録されています。
変わった来歴を持つのが、登別と並ぶ道内の人気温泉地として知られる定山渓です。札幌の奥座敷とも称されるこの温泉地は、江戸時代末期の慶応2年(1866)に修験僧の美泉定山がアイヌの人々に案内されて到達し、人々の療養のための湯治場として開いたのが始まりと伝わります。「定山渓」という名称は、温泉の礎を築いた定山の功績をたたえて名付けられました。
北海道の主な温泉地
活火山が多く地下水が豊富な北海道には、各地に多様な温泉地があります。北海道の温泉は自然に囲まれた場所にあることが多く、雄大な自然を眺めながら温泉を楽しめる点も魅力の一つです。
稚内温泉の「ヤムワッカナイ温泉 港のゆ」。稚内副港市場2階にある、港を一望できる展望露天風呂が人気。
定山渓温泉街。札幌市中心部から車で1時間弱のところにある温泉街で、景勝地としても知られる。
登別温泉最大の源泉である登別温泉地獄谷。谷底から毎分3000ℓの源泉が湧き出している。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話』監修:和田 哲