パンサー向井、爆問・太田の「助けてくれぇぇ!」の真意に感動
放送コードギリギリ!ココリコと爆問が共演した幻の番組「はばたけ!ペンギン」
向井:ココリコの田中さんと太田さんは付き合いで言うと長いんですか?
太田:ほぼ同期だよな。
田中:違うわ!
太田:でもそんなに変わんねえだろ?
田中:でもね、付き合いで言うと初めてご一緒したのは多分25年くらい前。
太田:TBSの「はばたけ!ペンギン」っていう、関口宏が司会で、古手川祐子がアシスタントで、若手が俺らとココリコ。立川談志が来たり、志村けんが来たり、カトちゃんが来たり。いい番組だったよな!
田中:いい番組でした。
向井:長寿番組だったんですか?
太田:お前わかってて言ったな。長寿番組だったら知ってるはずだろお前!すぐ終わったってことを引き出そうとしただろ今!お前あざといな!嫌だったろ今のフリ?
田中:「はばたけ!ペンギン」は5ヶ月くらいで番組終わって。残念でしたねって話を太田さんとする時に、太田さんがいつも「そもそもペンギンは飛ばねえだろ!」って25年ずっと言ってるの(笑)
太田:関口宏に会うたびに言ってるの、「なんだったあれは」って。そしたらいなくなっちゃったからさ。今職安に並んでるらしいから。
向井:金たっぷりありますから大丈夫ですよ。
太田:すぐ終わった。けどいい番組だったよな!
向井:確かにゲストのラインナップ聴いたらまあすごいですよね。
太田:それでコントやるんだから。往年のコントを。カトちゃんがやってたやつとか志村さんがやってたやつとか。談志師匠とは漫才やったよな。
田中:(片岡)鶴太郎さんが来られたときはおでんの芸やったりとか。
太田:すごかったのは談志師匠が赤塚不二夫先生とオープニングに乱入してきてさ、2人ともガンマンの格好して。赤塚さんも談志師匠も癌やった直後なんだよ。それで、拳銃バンバンぶっ放して「俺たち癌ファイター」って。こんなもん使えんのかよって(笑)
向井:なかなか攻めたブラックジョークですね(笑)
太田:誰もなんも言えなかったよなあれ。関口さん、あの時から白髪になったんだから。
向井:手も足も出なさすぎてショックで白髪に(笑)
太田:古手川さん怒っちゃってな。「何あの爺さんたち?」ってな(笑)
向井:すごい痺れる番組ですね。
サンジャポ放送中に涙目に?テレビで時事問題に切り込む思い
向井:「芸人人語」読みましたけど、何か大きい出来事があると「太田さん何言うんだろう?」って聞きたいって思うからラジオ聞く、みたいな。
太田:炎上すればいいなって思ってんだろ?
向井:まあまあそうすね(笑)
太田:(笑)
向井:まさに「芸人人語」って統一教会の問題とか、ジャニーズの問題とかを、太田さんなりの視点で…
田中:はいはい…
太田:はいはいじゃねえよ、お前読んでないの?
田中:はいはいうるさいうるさい!読んでないよ!
太田:(笑)
向井:太田さんってどっちの味方でもなく敵でもなく…
太田:ふらっと!
向井:まさにフラット!
太田:俺この番組やった方がいいんじゃない?
向井:スケベイスなんて言ってる人は絶対無理なんですけど(笑)太田さんはどっちに肩入れすることもなく書くことによって、どっちの層からも叩かれているという(笑)
一同:(笑)
太田:右翼からも左翼からも叩かれてんだから!酷い話だよ。
田中:フラットだからその分ね。
太田:フラットっていうか個人の想いだよね。誰にも合うわけないんだよ。むしろ徒党組んでるやつの方が「よく合わせられるね、隣のやつと」って思っちゃう。全体のグループの中で「ここおかしい」ってところあるはずなのに、無理やり押し殺して合わしてるじゃないのかなあって気がしちゃうんだよ。
向井:それをサンジャポとかで喋ったりするとなると、テレビの尺だとこれを全部喋り切るのは難しいですよね。
太田:短いしまとまらないしね。途中で「俺何を言おうとして始めたんだっけ?」っていう。たまに涙目になってることあるから。
向井:自分で出口わかんなくなって(笑)
太田:もう迷子だよ!迷子。俺ずっと迷子なんだよ。
「助けてくれー!」の真意に向井が感動?
向井:ちゃんと落ち込むじゃないですか、炎上する時(笑)
太田:もちろんですよ。ダメージ喰らいまくりだよ!
田中:そうですよね。ちゃんと落ち込みますもんね(笑)
太田:だから「助けてくれー!」っていつも言ってるだろ?本気なんだよあれ(笑)
向井:「助けてくれー!」についても本の中にありますよね。「助けてくれー!」って出ていくけど、途中からは「見ている人を助けたい」って気持ちに変わってて、「星の王子さま」がそうだった、ってあるんです。こう言うことを真面目に話すのは嫌いな人だとは思うんですけど(笑)俺たちが見ていた「助けてくれー!」にそんな意味があったのかって言う(笑)
太田:そんな大仰なものじゃないですけど。でも、例えばステージ出ていく時、前の組がウケてると「どこかしくじれ」って思うじゃない。一番プレッシャー感じるじゃないあの時。あの時一番言いたいのは、お客さんに向かって「助けてください!!笑ってください!!」「なんとかしてこの仕事成功させたいんです」みたいな心からの叫びなんです。そんな芸人誰が笑うんだって話だよな(笑)
向井:でも、この本に書いてあるのは、そうやって出ていくけど、やってる途中から、みんなを笑わせたい、助けたいって気持ちにどこから変わっていくという。
太田:ごくたまにね。コ・サミョンさんっていう評論家が言ってるんだけど、コ・サミョンさんって人は、若くして息子さんが自死して、それをずっと90くらいまで贖罪として感じて暮らしてきた人なんです。その人と対談した時に言っていたことなんだけど、最初、助けてくれって気持ちで、息子を支持した女の子たちとの文通を始めたんです。彼女たちは「息子さんの死は間違いじゃなかった」って言うんだけど、父親としてはさ、それに影響を受けた娘たちを自死に追い込みたくないって気持ちで、それからものすごい量の往復書簡をするわけ。最初は息子に先立たれて「助けてくれ」って気持ちで書いてたんだけどそれがだんだん、女の子と文通を続けていくうちに、僕の気持ちは「助けに行く」って気持ちに変わっていったんだって言ってたわけ。
田中:へー。
太田:へーって思って。自分に直すと、最初は助けてくれって言って出ていったけど、ウケたりし出すと「もう一回笑わせたい」「もっと楽しくさせたい」に変わっていくことはごくたまにあるなって。ほとんどは落ち込んで、ウケずに、誰も助けられずに帰っていくんだけど。
向井:(笑)
太田:だけどそう言う気持ちなのかなって思って書いたんだよね。
向井:そんな意味あるって思ってましたか?(笑)
田中:ないない(笑)ただのギャグだと思ってた(笑)
太田:(笑)