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大分トリニータ 弓場将輝が真骨頂を発揮するのはこれから 【大分県】

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真骨頂を発揮する弓場将輝

 一昨年が25試合、昨年は37試合に出場した弓場将輝。大分生まれの生え抜き選手は、今年も開幕から6試合続けて先発出場し、大分トリニータの顔として目覚ましい成長を遂げている。ルーキーの頃は守備能力の高いディフェンシブなMFであったが、実戦経験を重ね、片野坂知宏監督いわく「Box to Boxの選手になった」。Box to Boxとは、自陣のペナルティーボックスから敵陣のペナルティーボックスまでをカバーするダイナミックで運動量豊富な選手を形容する言葉として知られる。今の弓場は、まさにそれだ。

 

 今季は中盤の底でコンビを組む相手が代わり、弓場に求められる役割も試合によって変わる。トップ下の選手とコンビを組む選手と「目配せをしながらバランスを考え、配球を考えている」という。今季は相手の攻撃の芽をつぶすだけでなく、ボールを奪った後に積極的に前方やサイドへ大きく展開するシーンが増えた。もちろん、リズムをつくるために少ないタッチで周囲の選手にボールを預けることもある。それでも、「相手が怖いと思う選手になるためには前に出なければいけない」と、敵陣のペナルティーボックスまで駆け上がる。

 

今季は大分の顔としてチームを引っ張る

 

 このような選手が低い位置から試合を組み立てると、攻撃のバリエーションがぐっと増える。リズムも変えられ、敵の間隙(かんげき)も突きやすくなる。1秒ごとに戦況が変化する試合の中で、無難なボール回しに終始していては、相手の守備陣形が整い、目指すゴールが遠のくばかりだ。弓場は「点を取らなければ勝てない。そのチャンスは前にある」と心得ており、前方にパスを出し、自らも走り出す。片野坂監督は「攻守でハードワークができて、チームに欠かせない選手」と認める。

 

 今節の対戦相手となる岡山は今季無敗。6試合で2失点と強固な守備を持ち味とする。弓場は「誰と(中盤でコンビを)組んでも、岡山の守備をこじ開けたい。チームがうまく攻撃できるようにかじ取りをするために、ボールを奪った瞬間に、相手の空いたスペースを突きたい」とイメージを膨らませる。ボールを下げずに前に進める。Box to Boxの真骨頂を発揮したいところだ。

 

無敗の岡山に対し「初黒星を付けたい」と語った

 

 

(柚野真也)

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