TEAM SHACHI[ライブレポート]真夏の野外ステージを熱狂と多幸感で包み込んだ<シャチサマ>Day1公演「みなさんが見逃せない、目が離せないようなグループになっていきたい」
TEAM SHACHIが、8月10日(土)・11日(日)の2日間、埼玉・東武動物公園 イベントステージHOLA!で野外ワンマンライブ<SHACHI SUMMER 2024>を開催。
通称<シャチサマ>は、チームしゃちほこ時代から続く、夏恒例の大型ワンマンライブ。改名後初の関東開催となった今回の<シャチサマ>のチケットは、2日間ともにソールドアウト。
本記事では<~サマースプラッシュ!やんちゃで自由な真夏の祭典〜>と題して行なわれたDAY1のオフィシャルレポートをお届けする。
今年の会場は、埼玉県にあるハイブリッド・レジャーランド東武動物公園。遊園地と動物園を併設しているレジャーランドの中にあるイベントステージHOLA!がその舞台となった。この日の埼玉の最高気温は36℃。夕方5時スタートとは言え、まだまだ蒸し暑い。会場はドーム状の屋根付きの半野外ステージ。蒸し暑さに加えて、タフ民(TEAM SHACHIのファンの総称)の熱気がこもる中、ライブの始まりを告げるblur の「SONG2」が流れ出すと、タフ民のスイッチが入り、テンションが徐々に高まっていく様子が感じられた。続いて、祭り囃子的なSEに乗せて、モニターに4人のメンバーが映し出されると、タフ民のクラップや声援もどんどん大きくなっていく。
そして、秋本帆華、咲良菜緒、大黒柚姫、坂本遥奈の4人が14人のダンサーと9人のスタプラ研究生を従えてステージに登場。「TEAM SHACHIのソーラン節(南中ソーラン)」で、シャチサマという名の夏祭りがスタート。8月7日(水)にリリースしたばかりの3rd EP『待ち合わせに、飽きもと。』に収録された最新のライブナンバーで、ど頭から会場を熱くさせていく。《ドッコイショ ドッコイショ》、《ソーラン ソーラン》というかけ声のコール&レスポンスと《ヤーーーーーレン、ソーラン、ソーラン…》という伸びやかな歌声が響き渡り、野外ライブの解放感と気持ちよさをそこにいる全員が感じられるような幕開けとなった。
続いて2曲目は、ブラス民も加わっての「BURNING FESTIVAL」。タフ民のボルテージを一気に高めると、「愛のニルバーナ」、「雨天決行」へと続く。今回は、メインステージのほかにも客席内には花道から続くセンターステージと左右に2つのミニステージが用意されており、早速、最初のブロックからメンバー4人は客席を抜け、ミニステージへと移動しながらパフォーマンスを披露。ウォーターキャノンによる放水の演出が加わった「雨天決行」では、タフ民も水を浴びながら、大きな歓声を上げていた。
ここで、最初のMCパートへ。1人ずつの自己紹介を経て、マリン風の新衣装について説明すると、会場からは“可愛い!”との声が上がる。そして、大黒柚姫の「夏の想い出作れますか? 夏を感じちゃおう!”というかけ声で次のブロックへ。ビーチボールや浮き輪、水鉄砲を持ちながら、スタプラ研究生とともに「じりじり夏活委員会 feat.しまじろう」を歌唱すると、動物の耳の付いたカチューシャと手袋をして、ブラス民とともに「ケモノノハナミチ」を届けた。
そして、《トリ トリ》《プリ プリ》というコール&レスポンスでお馴染みの「あなたのトリコ〜究極の愛〜」へ。この曲ではカラーボールを投げるファンサービスも。ミニステージなど客席内を移動しながらボールを投げていったので、後ろの方の席でもゲットできるチャンスがあり、ファンには嬉しい演出となった。その後、このブロック最後に歌われたのは、Basement Jaxxとのコラボ曲「Back 2 the Wild」。セットリストに組み込まれるのはかなり珍しいこの曲は、独特のビートに乗せてくり出されるコミカルな歌詞と振りで構成されており、会場を踊らせていく。坂本遥奈の“みんな好きに身体を揺らして”という煽りを受けて、タフ民が自由に踊って楽しむ姿も印象的だった。曲の最後に、4人がメインステージへと戻り、正座をして手をついてお辞儀をすると、そのまま次のブロックへと突入していく。
前半最後となる次のブロックは、再びブラス民が加わった「ごぶれい!!しゃちほこでらックス」でスタート。水しぶきが上がる中、コールの一体感が生まれると、続いてはセンターステージで「Rainbow」をアクト。前半は、お祭りソングやライブ定番ソング、チームしゃちほこ時代の懐かしの鉄板曲といった攻め攻めのセットリストだったので、その流れでの最後に歌われた王道アイドルソングとも言える「Rainbow」は、クールダウン的なアクセントにもなり、さらに、大量の紙吹雪の演出も加わり、圧倒的な多幸感に溢れる前半戦のラストとなった。
続いて、後半戦最初のブロックは、咲良と坂本の2人がステージに登場し、“はなおん♪”という名のユニットで、新曲「CABRIOLET」を初披露。咲良のキラキラとしたボーカルと坂本のラップが映える、いわゆる“チル”なパーティチューン。初披露となったのだが、タフ民もサビでペンライトを左右に振って盛り上げていく。そして、続いては、秋本と大黒が“冷めたポテトの復活方法”というユニット名で「きっと神回クライマックス♡」という曲を披露。クールな「CABRIOLET」からは一転、アニメ好きの2人にぴったりな王道アイドルソングといった楽曲に。こちらももちろん初披露だったのだが、途中でコールも加わり、タフ民の対応力の高さが垣間見られた瞬間でもあった。
ちなみに、「CABRIOLET」の歌唱中、モニターには咲良と坂本が地元・愛知県の247号線をオープンカーに乗ってドライブする様子が描かれたMVが映し出されていた。この曲は、ライブ直後から、TEAM SHACHIの公式YouTubeチャンネルでも公開されている。もう1曲のユニット曲「きっと神回クライマックス♡」も含め、今後の配信やリリースなどの情報発信を楽しみにチェックしていてほしい。
そんなユニット曲2曲の初披露というサプライズを経て、後半戦はさらに怒涛のセトリが組まれていた。まずは、ブラス民とともに「Rocket Queen feat. MCU」をパフォーマンス。肘を前に突き出して回すサビのダンスでお馴染み、真似して踊るタフ民の姿も見られた。そして、最新EPより「のんあるすいけん feat.炒飯」へ。最近のリリースイベントやアイドルフェスでもほぼ毎回披露している新たなライブ定番曲。イントロや間奏部分での《あい あい》というタフ民のコールも映える1曲だ。最後の秋本がパラパラ炒飯を作るダンス、そして、それを見守るほかのメンバー3人とタフ民……という構図も何ともほっこりするシーンとして定着しつつある。
そして、いよいよ祭りもクライマックスといった感じで、最後のブロックへと突入すると、秋本の“一緒にエンジョイしてくれますか?”という煽りから「エンジョイ人生」でスタート。モニターにリハーサル映像が映し出される中、メンバーそれぞれが放水銃や水鉄砲を持ち、客席を移動しながらのパフォーマンスしていく。まさに“水かけ祭”といった感じの“本祭り”ブロックが始まったと感じさせると、タオル曲「JOINT」へ。ワーナーミュージック・ジャパンunBORDEのレーベル所属期の先輩、RIP SLYMEのカバーということで、メンバーそれぞれのラップも心地よく響き、何度も水しぶきが上がる中、一斉に回されるタオルの景色は圧巻だった。さらに、次の曲でも圧巻の光景は続く。坂本が“水を撒いたあとは、サビで大きなアサガオを咲かせてね”と語ると人気曲「アサガオ」へ。坂本が振り付けたダンスをタフ民も一緒に踊り、会場にさらなる一体感が生まれていく。モニターに映し出された4色のペンライトは、まさに4色のアサガオ。夏の夕暮れに野外で聴く大黒の落ちサビには、蝉の鳴き声という自然の演出も加わり、松隈ケンタによるメロディがさらに美しく、そして、儚くも感じられた。
少しずつ涼しくなり、暗くなり始めて、誰もが祭りの終わりを感じ始めたところで、大黒が空気を変える。“いい感じだけどよー、まだまだ声出せるよな? まだまだ沸けるよな? 行くぞ-!”という煽りから「沸き曲」へ。TEAM SHACHIの新たなライブアンセムとなったこの曲にブラス民が加わることで、アンセムとしての強度がさらに増していく。そして、咲良の3択クイズのパートでは、モニターにしっかり某クイズ番組風のテロップを映し出すという遊び心も忘れてはいない。大サビの《WA WA WAI WA WA WAI WA WA WAI-WAI》でこの日1番の一体感を生み出すと、ラストは「FANTASTIC MIRAI」へ。全力疾走しているような振りとともに、ヘッドバンギングや《ウォー ウォー》というシンガロングが印象的なロックナンバー。アウトロの秋本のシャウトは、まさに最後の力を振り絞ったといった気持ちのこもった魂の叫びにも聴こえた。全身全霊の4人のパフォーマンスに、タフ民も全力のコールで応え、一体感というよりも、参加者全員が共通の達成感を感じながらライブ本編は終了した。
本編のラストブロックが“本祭り”だったとするならば、続くアンコールは、まさに“後夜祭”といった趣に。可愛いTEAM SHACHIをとことん堪能できる「おとなりさん」では撮影可能タイムに。Tシャツ姿のメンバーが客席内を練り歩きながら、思い思いのポーズをタフ民のスマホに向けていく。続いて、アンコール2曲目は「光」。秋本が作詞を手掛けたこの曲が初披露されたのは、2022年に大阪城音楽堂で行なわれた<シャチサマ>だ。メンバーにとっても、タフ民にとっても思い入れの強いこの曲をアンコールに持ってくる、そして、センターステージで披露するという何とも心憎い演出であった。
アンコールのMCでは新たな発表も。まずは、2025年1月4日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで行なわれるライブのタイトルが<決戦の鯱詣 2025〜ポジティブ・エキサイティング・ソウル・ライブ〜>に決まったことが発表されると、さらに、今年9月からはROAD to TOKYO DOME CITY HALLとして<友達万博>と題したライブシリーズを開催することも発表した。
そして、シャチサマDAY1最後の1曲は、ブラス民も加わった「乙女受験戦争」。しっとり可愛く始まったアンコール=後夜祭だったが、最後は再びTEAM SHACHIとタフ民らしく、最大のコール&レスポンスで、本気と本気のぶつかり合いを見せて、DAY1が終了した。
秋本が“シャチサマ1日目、本当に楽し過ぎました。今日は全員と目が合ったと思います。夢の満員の日本武道館ライブに向けて、これからもいい意味で期待を裏切っていきたい。みなさんが見逃せない、目が離せないようなグループになっていきたい”と語った姿と、それをじっと見つめるタフ民の姿が胸に、そして、心に残った。
DAY1で披露された「愛のニルバーナ」には《シャチっていったらライブだね ライブといったらシャチだよね》という歌詞があるが、多くのタフ民が“夏っていったらシャチサマだね”と再認識させられたような…特別感満載のライブ。
DAY2は、<沸騰!リアルサウナ HOLA!>と題して、まったく異なるセットリストで開催。2日目はどんなパフォーマンスと演出で沸かせてくれるのか? DAY2のレポートも追ってお届けする。
<SHACHI SUMMER2024〜サマースプラッシュ!やんちゃで自由な真夏の祭典〜>
2024年8月10日(土)
東武動物公園 イベントステージHOLA!
M1:TEAM SHACHIのソーラン節(南中ソーラン )
M2:BURNING FESTIVAL
M3:愛のニルバーナ
M4:雨天決行
M5:じりじり夏活委員会 feat.しまじろう
M6:ケモノノハナミチ
M7:あなたのトリコ〜究極の愛〜
M8:Back 2 The Wild(Japanese ver.)
M9:ごぶれい!しゃちほこでらックス
M10:Rainbow
M11:CABRIOLET / はなおん♪(咲良菜緒・坂本遥奈)
M12:きっと神回クライマックス♡ / 冷めたポテトの復活方法(秋本帆華・大黒柚姫)
M13:Rocket Queen feat.MCU
M14:のんあるすいけん feat.炒飯
M15:エンジョイ人生
M16:JOINT
M17:アサガオ
M18:沸き曲
M19:FANTASTIC MIRAI
En1:おとなりさん
En2:光
En3:乙女受験戦争
『待ち合わせに、飽きもと。』
2024年8月7日(水)
¥1500
収録形態:CD
M1.のんあるすいけん feat.炒飯
M2.TEAM SHACHIのソーラン節(南中ソーラン)
M3.まつりびと~カキツバタ~
M4.沸き曲 ※にっぽんど真ん中祭り(どまつり)新総踊り曲
※封入特典として、ほぼジャケットサイズステッカー(ソロ4種、グループ1種 全5種のうちランダムで1種)
<SHACHI SUMMER2024>
・8月10日(土)<DAY1>
<SHACHI SUMMER 2024 〜サマースプラッシュ!やんちゃで自由な真夏の祭典〜>
open 16:00/start 17:00
※雨天決行・荒天中止
・8月11日(日)<DAY2>
<SHACHI SUMMER 2024 〜沸騰!リアルサウナHOLA!〜>
open 15:00/start 16:00
※雨天決行・荒天中止
会場:埼玉・東武動物公園 イベントステージHOLA!