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いながきの駄菓子屋探訪67サバゲーショップと兼業の「武装駄菓子屋る~と」

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全国約400軒の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介します。今回は群馬県伊勢崎市の「武装駄菓子屋る~と(雑貨る~と)」です。

「武装駄菓子屋」という物騒な響き

群馬県伊勢崎市に、かなり個性的な駄菓子屋があるという情報を見つけたので、訪ねてみることにしました。その名も「武装駄菓子屋」。なにやら物騒な響きですが力強さがあって、なにかこう、男子の好奇心が沸き立ちます(笑)。

大きな幹線道路沿いにたくさんの商業施設が立ち並ぶ、伊勢崎市安堀町地区。北部環状けやき通りから一本南側、大型の商業地と住宅街の境目になっている道沿いにお店がありました。店先には無料で遊べる輪投げが設置してあり、下校途中と思われる子どもたちがランドセルを置いてお楽しみ中。この風景の時点でもう、「気軽に遊びに来てもらいたい」というお店の明確な意図を感じます。

サバゲーショップと兼業の駄菓子屋


店内は2フロアに分かれていて、入口側が革細工や天然石、シルバーアクセサリーの売り場。レジカウンターの前を通って奥に入ると駄菓子が置かれていました。駄菓子売り場に行くと、「武装駄菓子屋」という言葉の意味がわかります。エアガンをはじめとするサバイバルゲームの道具がずらりと並び、試射場もあって、武器庫のような装い。近くでサバイバルゲームのフィールドも運営している、世にも珍しいサバゲーショップと兼業の駄菓子屋だったのです!

さまざまなカルチャーの入り口


武装駄菓子屋る~とは、店主の清水さんが前橋市のショッピングモールで始めた革細工店が起源。現在の場所に移転したのは平成25年(2013年)で、近隣に駄菓子屋が1軒もなかったことから、子どもたちのためにと駄菓子を置き始めたそうです。革細工、天然石、駄菓子、シルバーアクセサリー、和雑貨、エアガンという順番で売り場を広げたそうで、子どもからお年寄りまで幅広い世代が利用。多種多様なものがある業態なので、さまざまな年齢の人の、さまざまなカルチャーの入り口としても機能しているとのことでした。

「『子どもの心のよりどころ』みたいな場所を作りたい」


「自分の好きなものを並べていったらこのかたちになりました。私がそもそも多趣味だからですが、置いているもののジャンルが多すぎて『なんの店なんだ』とよく言われます(笑)。子どものころお世話になった駄菓子屋のおばちゃんは、いつも笑顔で優しい人でした。大人になってから訪ねたら、久しぶりなのに名前はもちろん、家族のこともしっかり覚えててくれて、涙が出るほどうれしかったんですよね。今はもうなくなってしまったんですが、だからこそ、そういう温かみのある『子どもの心のよりどころ』みたいな場所を今の時代にも作りたい。今後も自分の駄菓子屋での原体験を大切に、お店を運営していきます」

駄菓子屋は自分が通ってきた道であり、誰かが通る道であってほしい。店名にはそんな思いを込められているそうです。背が高くガッシリとした体格で、優しい声色と語り口の清水さん。頼りがいがありそうな雰囲気だからか、お店に来る子どもたちは絶大な信頼を寄せているようでした。自身の好きなものを集めた場所でありつつ、地域の子どもたちの居場所でもある。武装駄菓子屋る~とは、現代の駄菓子屋の在りかたを示す、とても学びの多いお店でした。

武装駄菓子屋る~と(雑貨る~と)
住所:群馬県伊勢崎市安堀町1861
電話:0270-61-9381
営業時間:日月火13:00〜18:00、金13:00〜20:00、土10:00〜20:00
定休日:水・木

[All photos by Atsushi Miyanaga]

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