久本雅美&宝塚歌劇団OG有沙瞳がゲスト、8日まで上演中の『初笑い! 松竹新喜劇 新春お年玉公演』開幕レポート到着
2025年1月8日(水)まで、南座にて『初笑い! 松竹新喜劇 新春お年玉公演』が上演中だ。
藤山扇治郎、渋谷天笑、曽我廼家一蝶、曽我廼家いろは、曽我廼家桃太郎をはじめとする松竹新喜劇の劇団員に加え、南座のお正月公演では欠かせない顔となった久本雅美、宝塚歌劇団出身の有沙瞳がゲスト出演。Aプロ「春の夢 嗚呼!恋は勘違い」、Bプロ「淡路島 温泉町値上がり中」と、市井の人々の人情が泣き笑いを誘う喜劇を上演。
さらに初日の2日(木)には、芝居終演後、AプロBプロともに、藤山扇治郎、渋谷天笑、曽我廼家一蝶、曽我廼家いろは、曽我廼家桃太郎、久本雅美、有沙瞳による新春ご挨拶と手ぬぐい撒きを行った。また、2日(木)~3日(金)の2日間は開場前に「しころ太鼓」の披露を行い、賑々しくおめでたい雰囲気に包まれた。初日の開幕レポートが到着したので紹介する。
◆Aプロ「春の夢 嗚呼!恋は勘違い」
時は大正。女系家族で営む大阪の呉服問屋「翁屋」に魚屋の和助(藤山扇治郎)が縁談話を持ち込んできます。お相手は大阪で五本の指に入る大店「浪花屋」の一人息子・清太郎(渋谷天笑)。翁屋の長女・お園(曽我廼家いろは)に一目惚れし、恋煩いだというのです。和助夫婦はこの縁談を進めようと奔走しますが、実はお園は翁屋の手代・幸吉(曽我廼家一蝶)と恋仲で、さらに次女・お花(有沙瞳)は清太郎に片思い!
複雑な四角関係が生まれたところへ仕丁の精・十六(曽我廼家桃太郎)が現れ……。有沙瞳の歌唱シーンにも注目の、恋ドタバタ劇。出演者が客席を走り回るパワフルな展開に、大きな笑い声が響きました。
◆Bプロ「淡路島 温泉町値上がり中」
舞台は淡路島の温泉町。この地で四代続く老舗旅館「きぬや」の主人・彦造(曽我廼家一蝶)は口先だけの甲斐性なしで、旅館は抵当に入ってしまい、人手に渡る寸前です。先代の頃から「きぬや」に勤める女中のおげん(久本雅美)は、番頭の徳二(渋谷天外)と旅館の行末を憂いていました。
そんな中、初世の妹・次代(有沙瞳)が青年実業家の婚約者・高本(藤山扇治郎)を連れて帰ってきます。旅館を立て直す千載一遇のチャンスと意気込む彦造でしたが……。アドリブも交えながらの軽快な台詞劇に劇場には老若男女の笑い声が響き、最後は心温まりほろりと泣ける松竹新喜劇らしい人情話に、客席は温かな空気に包まれ、幕をとじました。
◎初回公演(Aプロ)終演後の「新春ご挨拶」より
藤山扇治郎:今年は松竹創業百三十周年という節目の年に、松竹発祥の地でもある京都の南座で公演ができますこと、本当に感謝の気持ちで一杯です。ご声援のほど、よろしくお願いいたします。
渋谷天笑:1月4日に誕生日を迎え、41歳になる私ですが、巳年だけに、“身”を引き締める思いで頑張っていきたいと思います。
曽我廼家一蝶:Aプロの原作でもあるシェイクスピア作『夏の夜の夢』は大学時代から思い入れのある作品で、こうして南座で公演を行えることが嬉しい限りです。料金が半額になるリピーターチケットも活用いただいて、お気軽に松竹新喜劇をお楽しみください。
曽我廼家いろは:今年のお正月は初めておせち料理を作りました!劇団員一丸となって勤めてまいりますので、劇場でお待ちしています!
曽我廼家桃太郎:Aプロでは雛人形の妖精、Bプロでは水産養殖人という幅広い役に挑戦しております。ロビーには淡路島のアンテナショップも出ているので、是非お立ち寄りください!
久本雅美:お正月からこうして松竹新喜劇に出演できること、大変光栄に思います。今年こそ「恋の勘違い」がしたいですね。若手の頑張りに負けないよう、今後ともよろちくびー!
有沙瞳:2025年の初舞台をこうして南座で迎えることができ大変嬉しく思っています。そして、皆さんと一緒に初笑いができたことが本当に幸せで、胸いっぱいです!