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築100年超の古民家が心やすらぐモダンなカフェに【mokkado】漢方を身近に楽しむ粉雪のかき氷とチャイの店

nan-nan 富山の情報

築100年超の古民家が心やすらぐモダンなカフェに【mokkado】漢方を身近に楽しむ粉雪のかき氷とチャイの店

富山県西部の射水市に、古民家を改装した趣あるカフェがオープンしました。

店の名前は「mokkado(モッカド)」。

 

漢方の考えをもとにした店で、チャイとかき氷を楽しめます。

築100年以上の古民家がおしゃれなカフェに

「mokkado」があるのは太閤山ランドから車で5分ほどの場所。富山市呉羽と射水市をつなぐ県道9号から少し北へ、歌の森運動公園にも近いのどかな一帯です。

 

昭和30年代に現在の場所に移築されたという建物は、その当時すでに古民家と言える状態だったそう。正確な築年数はわからないそうですが、ゆうに100年を超える時を刻んでいます。

「MUJIホテル」などを手掛けるデザイナーが設計


日本家屋の風情を活かしながらモダンな空間に

中は広々と開放的。古き良き日本家屋の風情を活かしつつモダンな空間となっていて、まるで旅館やオーベルジュに来たような、ちょっと優雅な気分に浸れます。

 

設計は、「無印良品」の海外店舗や「MUJIホテル」を手掛けるデザイナー・青柳哲央さん。よそ行きのワクワク感と、いつまでもここにいたいと思える安心感が混ざり合った、不思議な空気感です。

石のテーブルや、古い木材の変わった形のイス、カウンターの奥に見える棚などは、改築工事の際に出た建材を再利用したもの。

洗練された空間の中に、昔の暮らしがひっそりと息づいているのを感じます。

チャイとかき氷を楽しむカフェ

まるで粉雪!スパイス香るサラサラの「チャイのかき氷」

チャイのかき氷 1060円

「mokkado」のメインは、紅茶の茶葉を煮出してつくるスパイス入りの甘いミルクティー「チャイ」とかき氷。

 

「チャイのかき氷」は自家製のチャイシロップを使用していて、ショウガの風味とシナモンの甘い香りが楽しめます。

ほんのりとした辛さがありつつ、しっかりと甘みを感じることができます。

驚きなのが、氷の質感。

スプーンですくうとふわっと軽く、まるで粉雪のようにサラサラとしています。口に入れるとすーっと溶けていき、子供のころに新雪を食べたような“あの感覚”がよみがえります。

スイーツ感覚のかき氷は数あれど、この質感はなかなかお目にかかったことがありません。

 

店の方によると、氷の塊を削り出して作っているのはなく、液体を1滴ずつ急速冷凍させる機械を使っているんだとか。本当に、雪のような仕組みで生み出されているんですね…!

甘さ控えめで食感が楽しい「黒ごまのかき氷」

黒ごまきなこのかき氷 980円

こちらは「黒ごまきなこのかき氷」。

見た目はチャイのかき氷とそれほど変わりませんが、黒ごまと、黒ごまの風味を感じるクリームがのっています。

 

食感の違いが楽しむことができてーー

さらさらの氷の中には、もっちりとろける食感のくずもち、ぷるんとした黒ごま寒天、ザクザクの玄米フレークなどが入っていて、食べるたびに食感が変わります。

 

ごま塩が入っているのでほんのり塩気も感じ、甘いものが苦手な人でもおいしく食べられる味付けに。

付属の黒ごまシロップをかけると香ばしいゴマの風味をより一層感じられます。

体があたたまる…やさしい甘みのチャイ

mokkado 650円(+50円で豆乳に変更可能)

チャイの種類は4つ。

ベーシックな「momkkado」はアッサム紅茶にカルダモン、シナモン、クローブ、ジンジャー、ブラックペッパーをブレンドしたもの。やさしい甘みの中にほんのりと感じるスパイスがアクセントです。

 

ホット・アイスのほか、トニックやソーダなどのアレンジすることもできます。

漢方をもっと日常に…カフェというひとつの形

「mokkado」という店の名前は、古代中国で生まれた自然哲学の思想「五行説」に由来しています。

世界は5つのものでできていて、互いに力を与えたり抑制したりする関係があり、そのバランスを保つことで世界はうまく回っていると考え方。その5つのものが、「木・火・土・金・水(もっかどごんすい)」です。

企画したのはカフェに隣接する創業76年の製薬会社、源平製薬。住む人のいなくなっていた創業者の家をリノベーションしました。運営は、訪問介護を手掛ける会社が担っています。

 

薬品も介護も、どちらも身体の痛みや不調がある人とかかわるもの。「不調を予防したり、病気になる手前からできることはないのか…」と考えた結果、行きついたのが漢方であり、そのひとつの表現がカフェだったそう。

 

というわけで、さきほど紹介したかき氷やチャイに使われているショウガやシナモンは、それぞれ漢方生薬の「ショウキョウ」「ケイヒ」から発想を得たもの。ゴマも漢方や薬膳で親しまれる食材です。

 

ともすれば「苦くて飲みにくい物」「なんだか古めかしいもの」なんてイメージを持たれがちな漢方を、もっと身近に、親しみをもってもらえたら、という想いがメニューに詰まっています。

カフェで使用する器はスタッフの手作りで、一つひとつの表情の違いも楽しめます。

 

細部まで気配りの行き届いた丁寧な空間で、心やすらぐひと時を過ごせる大人なカフェです。

記事編集:nan-nan編集部


【mokkado】
住所 富山県射水市黒河新2643-1
営業時間 10:00~17:00(LO16:30/かき氷はLO16:00)
定休日 不定休

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