関西福祉大学生らが能登で復興支援ボランティア
「災害・復興支援活動」をテーマに学ぶ関西福祉大学の萬代ゼミが、能登半島地震で被災した石川県でボランティア活動。瓦礫の片付けや復興支援活動拠点の環境整備などに汗を流した。
活動は8月8日から11日までの日程で行われ、ゼミ生に公募で集まった学生3人を加えた19人が参加した。一行は大型バスで能登へ向かい、ボランティアの受け入れ窓口となっている現地NPOの仲介で輪島市深見町で2日間にわたり活動。同町の復興支援活動の拠点となっている「深見センター」で清掃や除草、備品の運搬などに従事した。また、活動中に出会った被災者の依頼で急きょ被災家屋の瓦礫の撤去にも人員を投入。震災で倒壊したまま手つかずで残っていたブロック塀を片付けて、とても喜ばれたという。
「被災者の心に寄り添う支援のあり方」を事前に話し合い、能登へ向かった学生たち。彼らが猛暑の中、除草した広場では、その数日後に夏祭りが行われた。リーダーの松本颯馬さん(20)=社会福祉学部2年=は「被災された方からの『ありがとう』という言葉がとてもうれしかった」と現地での交流を思い返した。
一方、震災から7か月半が過ぎたにもかかわらず、地震で崩れたままの建物や道路は数多く、活動場所への移動は何度も道を迂回しなければたどりつけなかったという。長引く被害の大きさを肌で感じたという副リーダーの楠廉人さん(20)=同2年=は「災害への備えは、いくら対策しても、し過ぎることはないと思った」と実感を込めた。