“ソーセージ食べた直後”に死亡の少年、死因は「ダニ誘発性アレルギー」の可能性…キャンプ中の悲劇
キャンプ中に起きた突然の死
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州セントラルコーストで、16歳のジェレミー・ウェッブさんがキャンプ中にソーセージを食べた直後に倒れ、命を落とした。この事件は2023年に発生し、少年の突然の死は家族や地域社会に大きな衝撃を与えた。
新たに浮上した「ダニ誘発性アレルギー」説
現在進行中の死因審問で、専門家が新たな可能性として「ダニ誘発性アレルギー(mammalian meat allergy)」を指摘。これはオーストラリア東部に生息する「パラリシス・ティック(麻痺ダニ)」に刺されることで発症することが知られており、哺乳類の肉に含まれる特定の糖質(α-gal)に対して急性のアレルギー反応を起こす。ジェレミーさんが食べた牛肉ソーセージが、致命的な反応を引き起こした可能性があると専門家は説明している。
審問では、彼がキャンプ中にソーセージを食べた直後に倒れたこと、救急対応が行われたものの命を救えなかったことが確認された。医師や専門家は、既往症や他の要因を検討した上で、ダニによる肉アレルギーが最も有力な仮説の一つとして浮上していると証言している。
過去の事例とアレルギーの特徴
ダニ誘発性アレルギーはオーストラリアで数千人が発症しているとされ、特に沿岸部で多く報告されている。症状は軽度の蕁麻疹から重度のアナフィラキシーまで幅広く、肉を食べて数分から数時間以内に発症することも多い。ジェレミーさんのケースは、食後すぐに倒れた点で典型的な重度反応と一致している可能性がある。
マダニに要注意? 日本でも事例報告あり
報道によれば、彼の死をきっかけに「肉アレルギー」や「ダニ刺咬による健康被害」への認識を高めるべきだという声が広がっている。じつは日本でも同様の危険は存在しており、国内の医療機関からはマダニ刺咬を契機に牛肉や豚肉など哺乳類の肉に対するアレルギー反応を起こす「α-gal症候群」の事例が報告されている。
とくに山林や草むらに生息するマダニに刺されることで発症するケースがあり、症状は蕁麻疹や呼吸困難から重度のアナフィラキシーに至る場合もある。通常の食物アレルギーと異なり、肉を食べて数時間後に発症する「遅発性アレルギー」であり、診断の遅れにつながる点に注意が必要だ。専門家は、屋外活動時のマダニ対策や、肉を食べた後に原因不明の体調不良が繰り返される場合には、医療機関での検査を受けることが重要と呼びかけている。
奇病・難病・アレルギーに関するヒントになるかもしれないNetflixドキュメンタリー
『ダイアグノーシス -謎の症状を探る-』
不可解で珍しい病状の診断をクラウドソーシングで行うリサ・サンダース医師の試みを追う。 ニューヨーク・タイムズ・マガジンのコラムを基にしたドキュメンタリー。
『21世紀病の七不思議』
日常生活に支障をきたす不可解な症状に、耳を疑う診断結果。そして残る膨大な医療費。慢性的な病に苦しむ7人の患者が原因不明の病状回復への答えを模索する。
『食品産業に潜む腐敗』
食品供給の現場に密着したドキュメンタリーシリーズ。食べ物が我々の口に入るまでのプロセスに潜む不都合な真実と、食品産業を形作る隠された力を赤裸々に描く。