高津区予算案 前年比6・6%増に 「地域資源活用」などに注力〈川崎市高津区〉
川崎市は2月6日、一般会計が8712億円の2024年度当初予算案を発表した。高津区の予算案は10億1407万7千円で、前年度比6311万5千円増(プラス6・6%)となった。
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今回発表された予算案で高津区が重点を置いたのは「地域資源を活用した魅力あるまちづくりの推進」(2598万2千円)。多様な媒体を活用した広報や、民間主催のイベントと連携したプロモーションにより、脱炭素の推進や市制100周年を記念して行われる「全国都市緑化かわさきフェア」の取組みを効果的に行う、としている。また溝の口駅前「キラリデッキ」については、脱炭素を感じさせる空間とすべく植栽などの整備を拡充する。さらに大山街道周辺や橘地区の資源等を活用したイベントの開催や既存ガイドマップ「高津のさんぽ道」などによる回遊性のある魅力的なまちづくり、区民との協働による花壇の維持管理などを通じて花と緑のある空間創出にも力を入れていく。
地域コミュ、活性化
一方「多様な主体との連携による地域コミュニティ活性化の推進」には事業費1136万9千円を計上。音楽やダンスを基軸に据えたイベント開催や障害者スポーツ体験の実施を通して「かわさきパラムーブメント」の啓発を推進する。また区内の様々な地域資源の活用を図りながら、市民創発のまちづくりを促進すべく、こうした取り組みを包括した「高津区ソーシャルデザインセンター」等による地域コミュニティ活性化を強く推し進める。
「つながりの力」生かす
また「総合的な子ども・子育て支援の推進」(361万円)では各種子育て支援講座の実施や、ガイドブックなどによる情報発信、さらに子育てグループ等の活動支援により「地域の子育て力の向上」を図る。「すこやか・支え合いのまちづくりの推進」(229万5千円)では、地域包括ケアシステムの構築に向けた在宅医療の普及啓発、区内マンションにおける住民間の「つながりづくり」の推進、「高津公園体操」の普及促進による健康づくりなどが盛り込まれている。
「防災力の向上」も
「安全・安心なまちづくりの推進」(1450万7千円)では、備蓄倉庫の効率的な管理など避難所運営体制の強化を図ると共に、高津地区、橘地区における防災訓練の実施や「平瀬川氾濫警報装置」の整備により地域防災力の向上を図る。これまで手掛けてきた「交通安全対策の強化に向けた取り組み」や、区が推進する持続可能な循環型都市の再生と創造に取り組むプロジェクト「エコシティたかつ」などを引き続き推進していくほか、川崎市の脱炭素戦略に基づく「脱炭素アクションみぞのくち」の周知広報などにも力を入れていく姿勢を打ち出している。