逗子市の津波避難訓練で、海の家スタッフも海岸からの避難経路を確認
逗子市は7月4日、津波が来た場合に海岸から高台へ避難する経路を確認する訓練を実施した。
例年、海水浴シーズンに行ってきた津波避難訓練は遊泳客を陸にあげ、津波フラッグを監視所や海の家に掲げるというものだった。今年はより実践的に、海の家のスタッフが利用客を高台まで避難誘導することを想定し、指定緊急避難場所の蘆花記念公園と披露山公園(入口)まで実際に移動を行った。
訓練は午前10時に市内全域で震度7の地震が発生し、10時3分に相模湾に大津波警報が発表されたと想定。行政関係、約40店の海の家関係者のほか一般の参加者を合わせ、約200人が参加した。海岸中央より東側は蘆花記念公園、西側は披露山公園入口を目指し、海岸から道路に出る災害用避難口を通り、移動を行った。所要時間は早い人は7、8分で、約30分かかった人もいた。
市防災安全課によれば、披露山公園に向かう道は住宅街を通る道で、一直線ではないため迷う人がいたり、海の家の従業員で市外から来ていて、避難場所を知らない人がいたりするなど、課題も見えたという。また、「坂道でベビーカーを押す人を他の人が助けるなど本当に避難行動をしているような場面も見られた」と訓練の成果を語った。
逗子海岸営業協同組合の勝田康司常務理事は「津波が来たら、海の家はお客さんを誘導しなければならない立場。避難経路の確認ができたことはよかった」と訓練を振り返った。