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町田市内画廊 美大生の卒業後 応援 展示 若者に無償〈町田市〉

タウンニュース

左から世羅田さん、穂積さん、山田さん

現代芸術に関わる作家を若手中心に55人紹介する取り組みが進行している。アートコーディネーターで作家としても活躍する世羅田京子さんらによって始まった取り組みで、美大を出た後の若手を支援する場となっている。現在10人目までが終わったところで、世羅田さんは「自分の才能を伸ばす場になればうれしい」と話す。

「壊す」に反応

「ART55(アートゴーゴー)」と名付けられたこの取り組み。支えているのは仕事や芸術の場「コミューンベースマチノワ」(中町)の世羅田さんと山本満さん。この場所はギャラリーとして展示できるスペースも備えることから、昨年スタートした。

世羅田さんはかねてから学生支援を兼ねた企画を行いたと思っていたものの子育てなどが重なり、一度は頓挫。構想を温めていたところに同施設に関わりのあった美大生が、「卒業課題でつくった作品の置き場がないから、壊さなくては」とこぼしたことに対し、山本さんが展示を呼び掛けたことが契機となった。

卒業後に課題

多くの美大生が卒業後に抱えるのは、生活と作品制作を並行して続ける難しさだという。ひとつは場所の問題。広い教室を使って描けていたが、大学を出てからは限られた生活費の中で、十分な面積のある家や場所を借りる必要がある。都内展示することも多いため、離れた場所に借りると作品を運ぶ際の問題も出てくる。もうひとつは、展示にかかる費用。展示は複数日かけて飾ることが多く、1週間で十数万円かかることもいう。

これらの費用面などが負担となり、芸術を仕事にするという道を諦める人も。そこで同施設では費用面からサポートを行う。「気軽に展示ができて、若い人が才能を伸ばせる場所があればいいなと思った」と世羅田さん。現代アートを手掛ける若手作家を中心に勧誘。無償で場所を貸し出したり、チラシ作成の補助をしている。55人としたのは「もともとは99人がいいかなと思ったけれど、終わりが見えなくて。それでも後2、3年はかかりそう」と笑う。

27日から11人目

4月27日(土)から29日(祝)の期間、11人目となる作家の個展「playroom1」が開催される。

作家の穂積咲季さんは、多摩美術大学修士課程に在学中。自身に起こった「不思議な体験」を描いた作品を20点ほど展示する予定で、準備を進めている最中だ。「ここは広いので自分一人の力でいっぱいに展示するのは大変だけど、楽しみ」と笑顔を見せる。

時間は午前11時から午後6時まで。詳細は「マチノワギャラリーイベント」で検索を。

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